季節の変わり目って、異常なまでに眠くなる。今まさに私はその時期に入り始めている。今日なんかはいきなり睡魔が襲い、気がついたらキッチンの椅子に座っていたという有り様(笑)普段の私なら、ベッドと自分のソファー以外絶対寝ないのに!夏の疲れが出たかな。
またまたショッキングなことが起きた。父の同級生の久さんが今度ガンの検査をするというのだ。久さんはご近所に住んでいて、お互い行ったり来たりする間柄。父が自分の作った野菜が出来れば久さんちに持っていき、久さんも野菜や果物を持ってきて、お互いの出来を分析し合ったり、改良の仕方を相談し合っている。それはもう昔からなので兄弟のよう。下らない冗談を二人で言ってはいつまでもゲラゲラ笑っている。この間は同級会開催のアンケートが届き、(高齢で)これが最後かもしれないから行こうと話していた。きっと久さんが行けなくなったら父は欠席するかもしれない。そのためにも良い結果が出てほしい。
父の古い友人たちがどんどん亡くなっていき、昔話をする相手が毎年のようにいなくなってきている。父と入院した時の話をよくするのだが、「俺はお迎えが来なかった。川の向こうで手招きする人もいなくて、真っ暗なところにずっといたんだ。まだやることがあるから生きてるんだよな?」と、確認するように私に尋ねる父(笑)「そうですよ!新聞の死亡記事だって、お父さんと同い年で心不全や肺炎で亡くなる人が多いけど、お父さんはこんなに元気になったじゃないですか!孫たちもみんな何かあると必ず“じいちゃん”って来てくれるし、みんなのために体を大事にしてくださいね」と言うと、父は安心した顔になる。
何度も思うことだがあの時、父が亡くなっていたら今頃我が家はどうなっていたかわからない。元気になってくれて本当に有り難く思っている。私の生活はあの時を期に変わり、考え方も相当変わった。“死にたい”と長いこと何かに取り付かれたように思っていた私が、命がどれだけ尊いものかも実感できた。だから大切にしているものをもっと大事にしたくなった。家族も友達も私を取り巻く全てのものに。
ただ、失ったモノを未だに忘れられなくてというか単に未練がましいだけなのかわからないけど、朝が来るまで泣いちゃうこともある。張り裂けそうな一人ぼっちの夜が、いつか一人ぼっちじゃなくなって待ちどおしく思えるような日々が来ることを信じたい。この気持ちがすぐ高ぶるのはなぜなんだろう。
昨夜観た作品は『キングス&クィーン』
パリで画廊を営む35歳のノラ(エマニュエル・ドゥヴォス)は、実業家で裕福なジャン=ジャックとの結婚が迫っていた。最初の夫ピエールとの間にエリアスという10歳になる男の子がいるが、作家の父(モーリス・ガリル)に預けていた。ノラは父の誕生日に絵画のプレゼントをもって家へ行くと、体調が悪いという父。病院へ連れていくと末期ガンであると告げられるのだが…。
二日連続で親の死がテーマの作品を観ちゃいました(笑)この親子には確執があり、色々な問題も抱えています。ヒロインのノラは人生と子育てに悩み、前夫イスマイルは精神病院に入れられているんです。みんな後先考えず行動して失敗してどん底なのだけど、一歩踏み出すことが大切とうたっているように感じました。ストーリーとは関係ないですが、イスマイル役のマチュー・アマルリックが三上博史に見えて仕方がなかったです。以前にも何かの作品で思った記憶も(笑)それから後半にノラとジャン=ジャックの結婚式でスタイル・カウンシルが流れてました。ヨーロッパの結婚パーティーでは定番らしいですが、なんかいいですよね!しかしフランス男ってお喋り好きですよね〜。「少しはお黙りよ!」とツッコミ入れたくなります(笑)
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