プレオープン三日目。今日は冷たい雨が降ったり止んだりだった。友だちが何人か来る予定だったので、売店のパラソルの椅子に座り待っていたのだが、結局来なかった。シェフこと三番目の兄がフライを揚げるフライヤーのガスをつけたまま、待ってくれていたがガス代を無駄にさせてしまった。きっと寒かったから来なかったのだろう。明日は誰か来てほしいな。
渡辺淳一先生の訃報にはびっくりした。ちょっと前にテレビに出ていらして、元気そうにされていたのに。
二十歳の頃、新聞で対談させていただいたことがあった。当時、望みのない恋をしていたのだが「傷ついても何度でも恋をしなさい。人間は死ぬまで誰かに夢中でなくちゃつまらない」と、対談後、食事に連れていってくださったときおっしゃってくださった。
他にも「人間は社会の体裁を気にするばかりで、人生を無駄にしている。道にそれたとしても、自分らしく生きていいんだよ」なんて話しておられた。
素敵なおじ様だった。話がさっぱりしていて、話しやすい空気を作ってくれる。粋な方だった。
それから、日本人が保守的になっていくのをとても危惧していたが、今まさに日本全体が保守的な社会でがんじがらめになってたりするんだよね。
先生の作品では、いちばん好きなのは『愛の流刑地』かな。いちばん愛した人に、いちばん幸せなときに「私を殺して!」と首をしめられて、相手の男性が逮捕されてしまう。愛してるから首を絞めた男性の、苦悩を見事に描かれていた。
それから『北都物語』も良い。最近になってドラマ化した時に沖雅也さんが出てたと知り、TBSに再放送のお願いをしまくった(笑)。若い女性の可憐さに惹かれる男性の姿が眩しい作品。
『遠き落日』では、福島県が誇る野口英世博士と母シカの深い親子の愛を忠実に物語にされてた。
他にも『ひとひらの雪』、『うたかた』、去年ドラマ化された『雲の階段』なども良かった。
渡辺淳一先生は人間の深いところを美しく描写されてた。けして安っぽいエロ小説家ではなかったことだけを先生の名誉のために書いておこう。ねっ、先生!(笑)
ご冥福をお祈りいたします。
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たくさんの拍手ありがとうございました(*^^*)
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