強風が吹いたり止んだり。私が寝る頃はいちばんひどかったらしく、通勤の人たちは大変だったことだろう。防風林の枝が車庫の周りに散らばっていた。
何となく胸騒ぎというか、虫の知らせを感じていたのだが、そんな時に親戚の人の訃報が入り、ちょっと動揺していた。
彼女は十年前あたりから乳がんに始まり、あちこちガンに侵されては入退院を繰り返していた。彼女の趣味は新聞の読者欄の投稿。月に一度は掲載されていた。主婦の視点で見た今の世相や家族の何気ない話を上手くまとめてあった。
最後の投稿は、入院中に夫が毎日必ず四時間そばにいてくれることの喜びを綴っていた。そして感謝≠フ文字がたくさん。彼女は当たり前の日々に感謝しながら、残りの時間を愛おしんだ。
私の両親の葬儀の時、初めてお会いしたが元気いっぱいの姿だったので、とてもガン患者には見えなかった。とにかく明るくてがっしりとした体格。あの姿しか見たことがないので、今の彼女が想像もつかない。
長い闘病生活が終わり、とうとう旅立ってしまった。悲しみよりも楽になってよかったねという気持ちが強いかな。
とにかく安らかに。あなたは素晴らしい女性だった。あなたみたいに私も日々に感謝しながら、残りの時間を過ごそう。
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