HERE TODAY DIARY Season2

　晦日は餅つきの日だった。頑張って早起きしようと思ったけど、結局どんなに頑張っても十時になってしまった。たくさんつくと聞いていたから、まだまだやってるだろうと思いきや、一階に下りたら食べ終わるところだった(笑)。なんと七時からやっていたのだという。早すぎるよ！お雑煮などを遅れて食べる私。父がやっていたようにキネとウスでついたお餅はとっても美味しかった。

　さあ、今年最後のブログになった。皆さんはどんな一年だった？いい年だった？私のブログでいちばん心に残った記事は何？(笑)

　今年を振り返ってみると、ずっと動き廻ってきたように思う。年が明けてすぐにチャンから突然電話が来て、お付き合いが始まり、舞い上がっていたのも束の間、あの震災。あの日の恐怖感は未だにリアルに覚えている。茶の間でひとりご飯を食べていたら、いきなり携帯のエリアメール(緊急地震速報)が鳴って、ほぼ同時に強い揺れがきた。テーブルの上にあったコーヒーが円を書くように回りこぼれ、神棚からは大きなだるまや木彫りの重い七福神が落ちてきた。私は辛うじて当たらずに済んだ。揺れは六分ぐらい波打つようにきて、仏壇が前に倒れる。テレビも落ち、窓を開けようとするものの立てない。ようやく揺れが治まり、キッチンを見に行くと電子レンジなどが落ちていたり、冷蔵庫や食器棚が一メートル以上前に動いている。鍋とか様々なものが床に落ちていた。窓の外を見たら、向かいに住む長兄の家のブロック塀がバタバタ音を立てながら倒れ、屋根瓦が半分以上落ちていた。
　そして隣に住むチィ姉の夫である義兄が走ってきた。この日は双子の子どもたちの中学の卒業式で休んでいたのだ。「大丈夫？怪我ない？うちも酷い有り様だよ。食器が全部割れちゃったよ！」。玄関を出るとご近所では火災もあり、道路は液状化していたり、見たこともない光景が…。停電してしまい、テレビも映らず、ラジオもなく、夜まで何がなんだかわからなかった。チャンに何度も電話しても携帯は繋がらない。彼はどうしてるのかいたたまれなかったが、道路が寸断されていて出掛けられない。
　それからしばらくガソリンと物資不足の地獄を味わう。コンビニやスーパーに行っても物がない。こんな経験は未だかつてなかったことである。そこに原発事故。何だかんだで混乱は半年ぐらい続いたかな。
　そんなとき、手を差しのべてくれた全国の友人たちから届いた温かい物資は本当に有りがたかった！本当に本当に、感謝している。あのときはありがとう。本当にありがとう！人との繋がりって、こんなにも生きる力になることを思い知ったことはないんじゃないかな。このとき、あまり親しくしていなかった人が親身になってくれたり、親しいと思っていた人が実は冷たい人だと知ったりもした(笑)。災難は本当の人柄や本心が露になるみたいね。不思議なことに(笑)。

　今はようやく地震も少なくなってきて、私はほぼ以前と変わらない生活に戻っている。この震災以降、多くの方が考えただろうが、私も自分が何を出来るか模索していた。とにかく震災と津波と原発事故に見舞われた浜通りのことが他人事ではなかった。企業を個人的に廻って物資の提供をお願いに伺ったり、テレビやラジオに出てみたり、新聞や雑誌にも寄稿させていただいて福島の様子を伝えることもやってみた。とにかくやれることは何でもして、全国の方々のご支援で福島が少しでも元気になることを願った。羞恥心も全くなく、必死だったなあ。
　たぶん、こうした活動はこれからも続けると思うし、また皆さんにお願いすると思う。長い道のりだけど、見て見ぬふりはできないですからな。

　生きること・死ぬことについて、私は長い間ずっと考えていた。私にとって死は大きな安らぎのようで、自分という存在が嫌いだから早くそっちに行った方がいいと思っていた。馬鹿馬鹿しい話だが、崇高のような憧れを感じていたのかもしれない。それが愚かなことだとわかっていながら、本当はよくわかっていなかったのだと今になって振り返ると思い知る。命は儚くて尊くて、大切なものと、この震災で実感した。たくさんの大切な命が失われたのに、私は本当に愚かな考えで生きていたのだと思うと本当に情けない有り様である。

　本当にいろいろなことを真剣に考え、真っ向から向き合ってきた。気がつけば駆け足で一年が終わろうとしている。やり残したことがまだあって、何ともスッキリしないまま終わりそう。来年は悔いなく過ごせるようになりたい。

　今年もこのブログにお付き合いいただき、ありがとうございました！相変わらず何にもお役に立てないブログでしたが、あなたの心にに何か届けられたでしょうか？
良いお年をお迎えください…。ありがとう！







たくさんの拍手ありがとうございました
ホームページが予告もなく勝手に消えてしまい、ご迷惑をお掛けしております。私も本当に困ってしまいました
このブログはこれからも続けますので、変わらぬご贔屓を。