しかし風が強い。今日は一日中、吹いていた。おかげで遅咲きの桜が散り、桜吹雪が舞っている。明日は一気に気温が下がって、雨になるとか。
テレビをつけたら、訃報続きでびっくり。福島県が誇る名優・佐藤慶さんが亡くなられたという。佐藤さんは会津若松市出身で、
26人兄弟の11番目として生まれた(ちなみにワタクシは7人兄弟の7番目
)。市役所に務める傍ら劇団を旗揚げし俳優に。それから上京し、数々の映画やテレビドラマに出演。特に大島渚監督作品に多数出演していた。それからドキュメンタリーのナレーターとしても有名ですな。映画『白昼夢』で、本番に本番しちゃった人としても有名(笑)。
福島県民から見れば、彼は会津魂を持った人というイメージが強い。会津藩主の“ならぬものはならぬ”の教えを守り、真っ直ぐに生きた人である。福島には時々帰郷しお祭りに参加したり、地元の番組にも多数出演している。たまたま出先で佐藤慶に会った知人によれば、「気さくなオンツァ(オジサン)だった!テレビじゃ怖い顔してるのにニコニコしてたし、福島訛りで色々な話をしてくれて優しかった」という。
悪役をやらせたら身も凍る恐ろしさ、父親をやらせたら寡黙で厳格。どの役も必ずや印象に残る演技をしていた。淋しいですな。もっと観ていたかった!
それから、北林谷栄さんも亡くなられたらしい。北林さんといえば『となりのトトロ』のおばあちゃんの声だが、映画では小津作品での円熟した演技も良かった。最近の出演作品では『阿弥陀堂だより』が素晴らしかった。あのリアルな田舎のお年寄り、違和感なく観るものにほっとさせるような優しい眼差しが良かった。98歳だったのか。あの声が聴けないのは残念である。
ご冥福をお祈りいたします。
最近のコメント