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ときめいたくせに、素直じゃないね。

深夜2時、鳴り響いた携帯電話

なかなか切れない、着信音
しつこく鳴らされたので
仕方なく出てみた




「もしもし」

島谷さん
「起きてますか?」


「うん、起きてたってか
起こされたけど、どうしたん?」

島谷さん
「終電逃してしまって、泊めてください」


「は、無理。何時やと思ってんの」

島谷さん
「一生のお願いです
もう泊まれるところ
猫柳さんの家しか
思いつかないんです」


「繁華街で野宿して、洗礼受けてこい」

島谷さん
「ひ、ひどい
お願いします、助けてください」



助けてください、か
そういうフレーズに、私は弱い

いつものしまたにさんなら
ふざけた事しか言わないけど
今回は、マジっぽいな





「明日、仕事何時から?」

島谷さん
「9時からです」


「他の住人に泊めていいか聞いて
許可降りたら、来てもいいよ」

島谷さん
「え、10人も住んでるんですか
大豪邸じゃないですか」


「10人じゃなくて、住人な(笑)
発音がおかしかったかな?」



なんだ、いつもの調子じゃん
全然 平気そうだし
このまま電話切って寝てやろう、と思った



島谷さん
「電話繋いだままで
今すぐに確認とってください
お願いします」


「しゃーなしやで!もーめんどくさい!
このくそガキが!」



読まれた?
私がこの電話を切って、寝ようとしてること

しまたにさんは
また、切羽詰まったような具合だし
他の住人に、一応 聞いてみようか





「今日、家の近くで
迷子になってる友達いてて
泊めてあげてもいいかな?」

pap
「あー、もう俺 寝るし
騒がんかったら、ええよー」






「しまたにさん、泊まってもいいよって
ただし、騒いだら即退出ね」

島谷さん
「ありがとうございます。感謝です」


「また家着く頃に、連絡ちょーだい」

島谷さん
「もう、下にいてます!」


「ストーカーかよ(笑)
最初から、泊まる気満々かよ(笑)」

島谷さん
「何階でしたっけ?」


「5階だよ、上がって来てくれる?」

島谷さん
「一人で寝るの寂しいって
猫柳さんが言うから、しゃーなしっすよ」


「絶対、家の鍵 開けたれへんからな」

島谷さん
「あ、あ、ごめんなさい
嘘です、うそ!」




しまたにさん、捕獲後


島谷さん
「いやー、ほんま助かりました
途方に暮れそうになってたんです」


「途方に暮れて
一生、路頭に迷っとけばよかったのに」

島谷さん
「途方に暮れて、路頭に迷う
猫柳さん 韻踏んでますね
僕がもし、路頭に迷ってしまったら
猫柳さんが なんとかしてくれますよね?」


「腹立つ、ほんまヒモ男代表」

島谷さん
「えへへ」


「今日は、なんでこの辺いてたの?」

島谷さん
「ラーメンの飲み会あったんすよー
飲んでたら、みんな終電逃して
みんなは迎えに来てくれたりしたけど
僕は、取り残されたというわけです」


「へー、とりあえず飲む?
ビールしかないけど」

島谷さん
「いただきましょう」




グラスに、ビールを二人分注いだ





「ラーメンのメンツ、誰いてたん?」

島谷さん
「樋口一葉、三好、白井、田中、ですかね!」


「若者の会やん(笑)
私、絶対 10代なんかと絡まれへんし
飲んでも 楽しくなさそう」

島谷さん
「それがねー!
めっちゃ、、、おもんなかったんすよ(笑)」


「でしょーな(笑)余裕で予想つくわ」

島谷さん
「余裕で予想←これも微妙に韻踏んでるなあ」


「もー!
一々、んなとこ気にせんでいいから」

島谷さん
「終電逃してから、女子メン
喧嘩し出したんすよ」


「だる、無理(笑)
その場におらんで、よかったー」

島谷さん
「僕も、逃げたかったすよー
高校生の女の子の親には
何時まで連れ回しとんねんって、怒られるし
女子メンのガチ喧嘩でしょ
怒って三好は帰るしー
樋口は泣いたまま、扱いに困ったし
コンビニでお茶とか買ってあげたのに
要らんとか言われるし」


「色々あったんやね
けど、最後まで面倒見たるとことか
えらいな、って 私は思うよ」

島谷さん
「よしよし、してくれますか?」


「遠慮させていただきます
ってか、明日9時から仕事やのに
よー飲みに行ったな
私やったら、体持たん」

島谷さん
「元々、女子会やったらしくて
僕 途中から呼ばれたんですよ
それには 深いわけがある」


「どんなわけ?
別に深いことないんやろーけど」

島谷さん
「猫柳さんも来てるって、みんな言うから」


「なんな、それ(笑)」

島谷さん
「僕が行った時には
もう、おらんかったでしょ?」


「おらんもなにも
行ってない、呼ばれてないし
なんか、私 悲しい(笑)」

島谷さん
「え、ほんまですか?」


「よく見ろ、すっぴんに寝巻きやん」

島谷さん
「あんだーすたんど」


「私をダシにして、しまたにさん
呼びたかったんちゃうかな?」

島谷さん
「猫柳さんダシにされたんですか
言葉の意味が、よく分かりませんが
腹立ちます」


「意味理解してないのに
使いこなせるとか、センスあるね(笑)
少し悲しいけど、そーやろなー
若者達に 嫌われてる気しかせーへんの
自覚してまっせ」

島谷さん
「元ヤンの猫柳さん
若者達をシメましょう」


「いやいや、シメんでいいよ
触らぬ神に祟なし、だよ
放置プレイ&知らんぷり、で」

島谷さん
「戦争しましょう!
若者達 VS 僕&猫柳、で」


「いやだー、めんどくさいし
私、平和主義者だし」

島谷さん
「猫柳さんて、ほんとに
人とぶつかることを嫌いますよね」


「人とぶつかることを嫌う以前に
人と関わることが嫌いなの」

島谷さん
「僕と関わってくれてるじゃないですか
ひとつ屋根の下で」


「ひとつ屋根の下って
無理から転がり込んできたんでしょーが
しまたにさんは、今のところ
面倒くさくないから、かな
見てて飽きないし、おもしろいから」

島谷さん
「飲み会 参加して
猫柳さんおらんから
帰ろーって思った」


「ふーん」

島谷さん
「え、ここ喜ぶとこですよ」


「わーい、あざーす」

島谷さん
「棒読み(笑)」


「とりあえず、早く寝な
風呂入りなーよ」

島谷さん
「ためてもらっていいですか?
湯船つかりたいです」


「睡眠時間 優先しーや
お風呂ためてるの、時間の無駄やで
シャワーだけでいいやろ」

島谷さん
「僕、日本人なんで
お風呂に つかりたいんですよ」


「んー、めんどくさ」

島谷さん
「とか言って、お風呂ためてくれる
猫柳さん好き」


「はいはい」







お風呂 終了後


「布団、引いといたよ」

島谷さん
「めっちゃ硬いじゃないですか
もはや床ですやん」


「布団足りやんねやもん
野宿するよりマシやろ」

島谷さん
「しまたにのここ、あいてますよ」


「私、子供と一緒に寝るから」

島谷さん
「ぶー」


「風俗王と共にしたら
性病うつされるやん? だから無理」

島谷さん
「なんで知ってんすかー」


「秘密! 明日、何時起きるん?」

島谷さん
「7:20起きです」


「じゃあ、また明日
起こしに来るね、おやすみ」

島谷さん
「いやだー、いかないでー」





翌日 7:20


「起きやー」

島谷さん
「むっちゃ眠たいっす
もう仕事いけないです」


「そーなるんやったら
初めから飲みに行かないこと」

島谷さん
「朝ごはん…ください」


「どんだけ金無いねん!
好きなパンを選んでもってきなよ」

島谷さん
「ありがとうございます」


「駅までは、一人で帰れるな?」

島谷さん
「大丈夫です」


「ほんなら、今日も一日
生き抜いてくださいね」

島谷さん
「死にます」


「いってらっしゃい」

島谷さん
「いってきます」





その後のLINE

島谷さん
「昨日は、ありがとうございました」


「いいえ、死んでなくて良かったです」

島谷さん
「猫柳さん、引越したら
一緒に住まわせてくださいね」


「たぶん、私 他人と生活するのが
苦手なんかもせーへん」

島谷さん
「僕だったら、大丈夫ですよー」


「大丈夫なんは、初めのうちだけ
ってのも、よーわかってるから
誰かと一緒に住むのは辞めとく」

島谷さん
「じゃあ、たまには遊んでくださいね」


「了解ー」

愛してる、って目が語っているよ。

八鳥さん
「おーいー、朗報やでよー」


「誰得ですか?」

八鳥さん
「お前得!
阪口がリターンしてくるかも」


「えー、まじっすか!
大切なことは、何一つ
教えてくれないんだから」

八鳥さん
「決定じゃなくて
かも、やからじゃない?」


「それも、一理ある」

八鳥さん
「嬉しそうやね」


「え、私 ニヤニヤしてますか?」

八鳥さん
「ニヤニヤはしてない」


「もしもリターンしてきたら
また、しごき直さな あきませんね!」

八鳥さん
「あいつは、社会を舐めとるからな!」
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