昼間は残暑に汗だく。暑いなか、廻るところが多くて車で走り回った。夕方、チャンのお店で大好きなオレンジジュースを買おうと寄ったら、いきなり強い雷雨になり車から降りられない。
二十分くらいしてチャンが私に気づいて、傘をさして窓を叩いた。「雨すごいな。降りられないよな。おんぶするから乗って!」と背中を差し出した。いいよ、雨が弱くなったら自分で行くからというと「じゃ、抱っこして降ろしてやる
」と私を抱き抱えてお店の中でおろしてくれた。店員のお兄ちゃんは何事かと集まったが、チャンは涼しい顔(笑)。彼がジュースをくれた。「雨が弱くなるまで、ここに座ってなさい」とイスを置いてくれた。けれども中々雨は弱まらず、稲妻もすごい。携帯で大雨洪水警報の知らせが来るほど。一時間半くらいチャンは仕事の傍らで私の相手をしてくれた。「明日は11日だから気をつけよう!もし大きな余震が来て連絡がつかなくなったら狼煙をあげろよ!(笑)」と彼。狼煙をあげたら助けに来てくれるんだって。ここから煙が見えるのかしら(笑)。
帰り道は道路が川のようになっていた。暗くなった道路を恐る恐る走ったら、浸水して通行止めが二ヶ所も!最近の雨は怖いですな。
日付は11日になった。あの震災から半年になる。あれからいろいろなことが一変してしまった。道路はひび割れ、倒壊した家や塀が倒れてしまったり、瓦が落ちてしまったところも未だ手つかずなところが多い。近所の焼けた家も片づけることなくそのまま。
震災から一か月くらいはガソリンがなくて、本当に不便だった。入れられても十リットルだけ、二十リットルだけとか制限もあったりした。食料品や日用品が手に入らなくて困ったこともたくさんありましたな。久しぶりに食べた菓子パンの感動は未だに忘れられない。
今になってあの日、日本全国で揺れていたことがわかった。北海道から九州まで揺れていたんですな。私の地元は震度六弱だったが、あの恐怖は思い出すだけで怖い。
あの日から余震との闘いが始まり、今もまだ予断を許さない状況。何だかまた大きな余震が来るような予感がする。用心しなくては!
今年からお付き合いがスタートしたチャンに、一か月間連絡が取れなくなったときの不安は本当につらかった。お互い生きているのか死んでいるのか確認できず、ようやく電話を来たときの安堵感。再会できたときの喜びは忘れられない。私たちはそれまで以上に強い絆ができたと思う。お互いの存在が力となり、今がある。これからもお互いを思いやっていきたい。
あの日、たくさんの命が失われた。見慣れた東北はまるで別世界になってしまった。命がこれほど儚くて尊いものであること、当たり前の日常がとっても幸せなこと、物がある贅沢さ…今はありとあらゆることに感謝できる。
福島は原発の問題を抱えながら、先の見えない不安とも闘い続けなければならない。問題は次々と押し寄せてくるけど、私は諦めない。逃げない。希望を捨てない。福島がいつかまた自慢できる日が必ず来ることを信じているから。
たくさんの拍手ありがとうございました
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