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ラジオの思い出

今の家にはテレビがない。節約のためだし贅沢だと思って、テレビは買わなかった。
その後テレビ本体は買わなくてもワンセグソフトを買って、たまにパソコンで見てる。
でも、結局ネットの方が好きだしあんまりテレビはメインで見なくて、ネットしながらだとラジオ(ラジコ)を聞くようになってきた。

ラジオ放送を聞いていると、高校時代のことを思い出す。
あのときも、高校1年〜3年まで、深夜放送を聞きながら勉強してた。

深夜放送が好きだから聞いていたというよりも、こっそり聞けるメディアがそれしかなかったから。
中学でクラス全員が携帯を持っていたときに、私は持っていなかった。
高校二年で買ってくれた。
あのときの父の台詞と行動は忘れられないだろう。

ネットにつなぐと料金が高くなって怒られると思ったので、最低限のメールと電話に使っていた。
でも好きな写真が撮れるのは嬉しかった。

テレビの「学校に行こう」も一度も見た事がなかった。
「あんなテレビ見るなんて」とバラエティ全般に対してそう言われていたから、見るのが怖かった。

もちろん、雑誌も漫画もCDもダメ。
セブンティーンとか、クラスメイトが読んでいたのが羨ましかった。
いつか買ってみたいと思って、コンビニで表紙を見たりしてた。制服の可愛い着方とか憧れたなあ。

直接「するな」と言われたわけじゃないのに、何か雰囲気でそれらは「バカが見るもの」って思ってて、
それを欲しがったら自分も「バカ」だと見なされる。
親の思想に反抗する者と思われると思ってた。

きっと、自信が無くて、自分で判断出来なかったんだね。自分の考えを持てなかったんだね。

で、唯一ラジオが聞けた。

ラジオというか、ラジオ付のウォークマンで、私が中学受験で塾に通ってた時に、
「授業をカセットテープに録音してもう一度家で聞くといい」
と父親が買ってくれたものだった。

理由は分からないけど、そのラジオ(ウォークマン)は電波の入りが悪くて、
窓を開けてギリギリまで外に出さないと電波が入らなかった。

それでも、夜に音楽や人の語りが聞こえるのが嬉しくて本当に楽しくて、わくわくして。
今、深夜三時にラジオ局で司会をしている司会者がいる。
そこにメールを送っているトラックの運転手がいる。

同じにしてはいけないけど、
今同じ時間、大多数が眠っている時間に必死に仕事をしている人がいる。
なんだか、そのトラックの運転手に仲間意識を持った。
今の夜、頑張ってる人がいる。きっと沢山いる。

その人が曲をリクエストしたりして。
今この人はこの曲を聞きたいんだなあって想ったりして。
歌詞に共感したり、こんな音楽があるのかと知ったりする。

流行りの曲を知らなかったから、ラジオが音楽を知る窓口だった。
CDも買えないから、好きな曲が掛かると急いでテープに録音した。
雑音が入ったけど、それは気にしない。
ただ、リピートして聞きたい曲がここに残ったことが嬉しくて、昼間勉強してるときはずっと再生してた。
そりゃ、CDとかMDとか欲しかったけどなあ。


昔よりずっと音質の良いラジコを聞いていても、どこかの電波に乗って「お送りしました曲は…」って台詞が届いていると思うと、
自由に好きなものを聴ける観れる今でも、やっぱりラジオっていいなあと思う。

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