昨日の雪は起きたら溶けていた。相変わらずの雨。何だか寒さに堪える。

 原節子さんの訃報が駆け巡る。Twitterに入院のニュースをツイートしたばかりだったが、九月に既に亡くなられてたとは。
 小津安二郎監督作品の看板女優だった原さん。42歳で引退してからは公には一切出てこられなかったが、引退は小津監督が病に伏せたのが関係していると昔聞いたことがあった。小津監督は原さんが引退した翌年に亡くなられているけど生涯独身を貫き、原さんとお付き合いしていたが親族の反対なんかで結婚できなかったとか。その他にも原さんの目の前で実兄が事故死したショックで体を壊した説もあるが、真相は闇の中。
 小津安二郎監督の作品のみならず、他の出演作品でも原さんの魅力溢れる作品は多い。個人的には小津監督作品は文句無しで素敵だけど、成瀬巳喜男監督の『めし』、今井正監督の『青い山脈』の凛とした女性が原さんにぴったりだったように思う。とにかく品が良く、知性も滲み出るお芝居をする方だった。こんな素敵な女優さんはなかなか出てこないね。
 原さんの家系は映画関係者が多いらしいが、彼女のお姉さんたちもご存命だそうで100歳近くで長生きしているという。
 95歳。大往生ではないか。年を重ねた原さんを見てみたかったなあ。ご冥福をお祈りいたします

 ニュースを観るのが嫌になるほど、がっかりすることが多くなりましたな。私は「一億総活躍」という言葉に蕁麻疹が出てきそうなくらい嫌だ(苦笑)。老いても働かせるわが国。老後の穏やかな暮らしをさせない魂胆か。白熱灯ですら口出しするなんて民主主義ではなく、社会主義へと変わったってことでしょうな。ファシズムの足音がだんだん早まりつつある。どんな時代に入っても従うことなく自由を貫きたいものである。








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