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『家族』(1970年)

 あれっ、アップされてない!再度チャレンジ。

 私は洋画を観るのがほとんどなのだが、古い邦画を観るのも好き。山田洋次監督の作品は『寅さん』シリーズを除き、ほとんど観たと思う。健さん出演の『幸福の黄色いハンカチ』、前に紹介した『遥かなる山の呼び声』は何度観てもぐっとくるが、もう一本紹介したい。民子三部作の一本。

 こちらも倍賞千恵子さん出演『家族』。長崎の伊王島から北海道へ開拓に行く家族のロードムービー。炭鉱で親子二代に渡り働く夫精一に井川比佐志さん。その父親役に笠智衆さん。井川比佐志さんの妻民子役に若くて頑張り屋の倍賞千恵子さん。小さな男の子と女の子の赤ちゃんの一家。
 おじいちゃんが広島で裕福に暮らしている弟(前田吟)の元で暮らすために、途中立ち寄るが弟一家は子だくさんで社宅は狭かった。民子はおじいちゃんを歓迎されてないことに気づいて、おじいちゃんを北海道に連れていくことを決意する。
 新幹線に乗り込み、大阪の万博に立ち寄り、東京まで乗るが長女がひきつけを起こし様態が悪くなり、一泊することに決める。長い電車の旅の先には…。

 お金がないのに移住を決意したのは炭鉱での暮らしにうんざりしたからなのかも。1970年の作品で、当時の公害の問題や万博の様子、木造住宅の街並みなど、今では見ることができない風景。貧しさの中で長旅をする一家の姿を通し、日本にどこにでもあった家族の姿をリアルに描いている。
 倍賞千恵子さんは不幸な女性を演じるのがうまい。井川比佐志さんの余裕がない感じもリアリティーあり。笠智衆さんは上の歯を外して老いを表現してる。
 核家族の現代には考えられない光景なのかもしれないが、どこか懐かしいのである。北海道へ着いた一家の表情がすべてを物語っていた。日本っていいなあと思う作品。


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誕生日 11月8日
地 域 福島県
職 業 マスコミ・芸能
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