私が起きた頃にはすっかり雨が上がり暖かかった。代わりに時折突風のような風が吹き付け、あらゆるものが空を舞う。一旦穏やかになったのに今、外は音を立てながら雪混じりの風が吹いている。春の嵐だ。これが通りすぎたら、ますます春めいてくるかもしれない。
文藝春秋の今月号の特集は“秘めたる恋”。三十五通りの愛が紹介されている。何れも遠い昔の出来事だが、あの人がこんな恋をしていたのかと初めて知ったことも多かった。
今と違って携帯電話がないから密やかにお互い人目を盗んで電報や手紙で連絡を取り、逢瀬を約束する時代である。貞操こそ美徳の風潮をよそに、男女が様々なきっかけで出会い恋した。それは現代と比べようもないほど罪深いこと。大っぴらになろうものなら投獄ものであった。しかしながら障害が大きいほど男と女は燃えてしまう。それはいつの時代も変わらない。
テレビをつけたら歌舞伎役者の隠し子発覚の話題をやっていた。歌舞伎役者の隠し子発覚はこれまでもかなり発覚しているが、さてこれを世間が知って何のメリットがあるのだろうか。ああ、あの人がそんなことをと失笑したり幻滅するのか。それとも子孫繁栄は素晴らしいことと称賛するかと思えば、そうではない。世間はだらしない人と揶揄するだろう。でも少子化の問題が叫ばれているこの時代にどんな形であれ、子どもがひとりでも多くいてくれた方が我々の老後には安泰なのである。だから一丸に悪いとも思えない。
文藝春秋の特集の結びで、フランスのパックス制度を日本でも導入してはどうかとあった。パックスは結婚という形をとらず、片方の意思だけで良く貞操義務がない分、普通の結婚と違って出生率が倍以上になるという。苦しい愛を続けている人には一筋の光にもなるだろう。まあ、極論な話ではあるが、そういう人生もあるということで(笑)。
本日のBGM 赤いスイートピー/松田聖子
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赤いスイートピーって滅多に見かけないですよね!
うちの庭に咲くスイートピーも薄いピンクやイエロー、パープルばかり。私が初めて赤いスイートピーを見たのはターシャ・トゥーダーのドキュメンタリーでした。本当に赤いのがあるんだなって思いましたね。春になると聴きたくなる一曲
明日は旅に出まーす。
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