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きわもの

(きわもの!)

「ずっと、一緒にいてくれないか?」


ぎゅうっと手を握る貴方。心なしか少し震えている気がする。

もしかしてこれはプロポーズってヤツだろうか?


こんな不細工な僕に?

真面目で堅物な彼が?

熱でもあるんだろうか?


「疲れているの?」
「疲れていない、俺は正気だ、本気でお前が好きなんだ」
「でも…」


僕なんて不細工で
とろくさくて、
何やっても駄目で。

うじうじしていて
いつも貴方を怒らせてばかりだったのに…


「変だよ…僕を…僕を好きなんて…。キワモノとかゲテモノ好きなの?」
「キワモノって…」

彼ははぁ…と溜息をつく。

だってこんな僕を好きだなんて、それこそキワモノ好きとしか考えられない


「お前がキワモノなら、俺はキワモノ好きになるよ」
「……さん」
「俺はお前を愛しているから…。何が何でも愛しているから」

そっと僕の肩に手を置く彼

顔が近づいていく。

キス、する為に。


つられてそっと瞳を閉じた


ー例えキワモノでも

アイシテルー

ニューハーフ

(ニューハーフ)
友人と行ったニューハーフバー。

そこはまさに、異世界だった。

そう異世界と気付いていたのに……っ



「ん…いっ…」

朝、妙な痛みを下半身に感じ起きた。
ずきずきとして…でもなんかふわっとした浮遊感も伴ったおかしな感覚。


ゆっくりと目を開けると

「ヤダ、起きたの?おはよう」

そこには昨夜のNo.1ニューハーフ、朱乃さんがいた。

昨日散々喋りまくった、あの朱乃さんだ。

朱乃さんはニューハーフなのに凄く綺麗でここ五年、不同の人気No.1らしい。

いや、そんな事はどうだっていい。
今この状況に比べたら



「あ、朱乃さん…ナニやって…」
「何って、みりゃわかるでしょ?」

わかりません。
ってかここはどこ?
なんで朱乃さんが?

「あら、随分余裕じゃない。私を前にして考え事?酷いわ」
「いやー、あの…」
「もう、酷いついでにもっと虐めちゃうんだから」
「は…?」

虐めちゃう?

いや、待てよ。

朱乃さんはニューハーフで。そして今の状況は

女装

(女装)

酔った席。
長年、親友だと思っていた男が俺に告白をした。

しかし俺は女しか興味ない

男なんて真っ平だ。
たつわけねぇ。
考えただけでゲロゲロだ


それを言ったら……

「お前が女の子になって女の気持ちになればイケルだろ」

奴はそう言った。

馬鹿ないか?

その時はそういって笑った。

酔った冗談だと思ったんだ。



「っ……やっ…だっ…」
「駄目だ」
「ふぅ…」

深く、合わさる唇。
貪るように暴れ回る舌。

無理矢理絡められるソレに否応なしに舌の自由を取られる。

唇を離すと、つぅ…と卑猥な銀糸が俺と奴を繋いだ。


「ほら、みてみろよ」
「ヤ…ダ……」
「見ろって…」


無理矢理顎を取られ、そちらを強制的に見る事になる。

目の前には鏡。

そこには…

「あっ…」

可愛い女の子が真っ赤になり熱に浮された物欲しそうな顔をしていた。

ちなみに、後ろには奴にすっぽり抱きかかえられて。

モジモジとしている。

この女の子は俺だ。
女装させられた俺だ。

なんでこんな顔に…っ

マザコン

(マザコン)

「ママ、行ってくるね…」

チュ、っと写真に誰もを魅力する笑顔を浮かべながらキスをする社長。

嗚呼、
社長、貴方はほんとに…


「しゃ…社長…や…」
「さぁ…、凌、ママのようなチェリーを見せて?」
「ダ、ダメです…」

必死に抵抗するものの、俺の抵抗なんて社長にとっては蚊程も痛くないんだろう。

あっという間に着ていたパーカーはたくしあげられ、胸元はあらわになった。


「今日…は…、ドライブに…っ」
「ドライブ?嗚呼、ここを味わってから行くよ」

チロリ、と舌を胸元に這わせる社長。

じっと見ているとなんか卑猥だ…

コロコロ、と指をそこに這わせればゾクゾクとしたものが身体を駆け巡る。

俺、男…なのに…


「社長…」
「可愛いよ、凌、私のママ。
もっと弄ったらここもママみたいに大きくなるかな…」

きゅ、っとソコに爪を立てて、指のハラで撫でる社長。

馬鹿…社長。

そんな所を触っても俺は社長のママみたいに大きくならないのに

俺は男なのに

ケモナー

(ケモナー)

恋人はちょっとおかしい。

というのも…


「あぁ、あんなところで猫達が…ハァハァ、興奮するネェ、相原君!」

彼は獣を見るのが好き&獣がやっているのが好きなケモナーなのだ。


とりあえず、獣がイチャイチャやっていればいいらしく、BLサイト、と言われる所謂女の子が作るホモの世界にもケモノがあればいく。

こないだなんて、

「馬×鹿とか、馬並なアレを持つ馬にバンビ失神なんていいよね、相原君」

なんて真顔でまっ昼間のカフェで言うから驚いた。
とりあえず二、三発殴っといたけど。

そして…今

「何コレ」

俺はまさかのニャンコ着ぐるみを着せられている。

といっても、テレビで出て来るような、ああいった顔まで見えないガッチリした着ぐるみではなく。

顔は出ているんだけど、後は全身スーツ?みたいな猫コスチュームをきている。

ドンキとかで売ってそうな。

俺に何が…?


「可愛いよ、相原君」
「あ」

鼻血を流しながらこちらを見つめてくる恋人

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