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そういう愛の形


そういう愛の形

人魚姫は王子様を思いながら泡となって消えました。

人魚姫は馬鹿だよね。わざわざ泡になってしまうなんて。王子の幸せの為に消えちゃうなんてさ。

言えば良かったのに。

たった一言気持ちをさ。

僕がそういうと君は笑って言った。


しかたないよ、そういう愛もあるんだよと。

人魚姫の愛に気づかなかった王子も馬鹿だ。

だって、人魚姫が死ぬほど思っていたのに分からなかったんだから。

僕がまたそういうとまた君は言った。

しかたないよ、気持ちと言葉は重いから。

その時の君の悲しそうな顔が忘れられないんだ・・・・。
君がこの世からいなくなったいまでも。

僕は馬鹿だった。
君がもうその時病気だなんて気づかなかったから。


僕は馬鹿だった。

君が僕を好きだなんて気づかなかったから。

僕は愚かだった。
本当は僕だって好きだったのに。

なんの力にもなれなくて。

君は蘇えず思い出だけが蘇る。


そういう愛の形。

不良

(不良×平凡)


「俺と付き合え」

はい。俺平凡な男子代表山田太郎です。名前もとっても平凡さることながら顔も頭も全て平凡でございます。


そんな私ただ今何をしておりますというと


「お前が好きだ。付き合え」


なんと告白されちゃっているのですよー。

しかもここらじゃ知らない人はいないという族の総長。

はい。

オレ死んだね、コレ

何で族の総長とかそんな面白設定が俺の前にいてなおかつ俺なんかに告白しているのさぁぁぁ。

こんな平凡な俺なんかにぃぃぃ。


「あ…あああああの、オレ…て、丁重におこ…」
「返事は、はいかYESかOKしかうけとらねぇから」


拒否権なっしんぐ!
何この逃れられない選択肢。
これ、なんて死亡フラグですか?何ルートですかね?


こんな平々凡々な俺に!

何故なんだ?このオレが何をしたっ


この場面の事の始まりは朝まで遡る…ー

そう、朝までは平和な平凡な朝だったのだ。

朝までは…ー。

うらはら

(うらはら)

「だぁぁぁ、お前東間に手出すんじゃねぇ」

俺は目の前にいる可愛い親友東間の肩を抱くにっくきタラシ柳沢を睨む。
柳沢はそんな俺にニヤニヤと笑いながら、更に東間を胸元へ抱き寄せた。

「お前…」
「どうした?」

からかう、奴。こいつはいつもそうだ。

「東間から離れろ!」
「ふん、別にいいだろう俺がどうしようと」
「よ、良くねぇお前みたいなタラシ野郎に!」
「俺は一途だぜ…?
本当に好きな人には…な…」

一瞬。
一瞬だけ。
ちらりと覗いた柳沢の真剣な眼差し。


吸い込まれそうな、黒。


それに俺は何も言えなくなった。
真剣な瞳すぎて


「ほんと、二人仲いいね〜」
「「仲良くない」」

ししょー

(師弟+半獣化)


「ごめ…ごめんなさい。お師匠様。」


クリスは今にも「きゅ〜ん」と鳴きそうな位犬耳と尻尾を垂らす。

いつも楽しそうにピンと立っている耳と尾が、今日は小さくビクビクと縮こまっている。


「全く、ね…君は…ー。それより…」


師匠であるリリルクはいつものように困った笑みを浮かべながらそっとクリスに右手を近づける。


「ごめんなさいごめんなさい…お願いします…。

す…すてないでください…僕…」

前の‘主人’の事を思い出したクリスはリリルクにも殴られ捨てられると思い、ボロボロと大粒の涙を零す。

悲しそうに泣くその姿は非常に心打たれ、どんな殺人鬼でも殺すのを躊躇うであろう。


そう、冷徹な目の前にいるこの魔導師‘リリルク’でさえも、だ。

「だれがいつ捨てると言いました?全く。怪我はありませんか?」

リリルクがペタペタと心配そうにクリスの体を触っていく。

片思い

(片思い)

「うひゃ〜ぶっかぶかだなぁ。
でかいなぁ、広田」
「お前が小さすぎるんだ。チビ。」


広田は自分のジャージを着ている‘チビ’篠崎にデコピンを喰らわせる。

篠崎はニコニコ笑いながらそれを受け止めた。

なにせ、片思い中の広田からジャージが借りられたのだ。
篠崎にとってこんなに嬉しいことはない。
自分のジャージが汚れて不幸中の幸いだ。



「広田の普段素肌を覆うジャージが今まさに俺の絹のような白肌を肌をっ」
「ごちゃごちゃ言うなら脱げ。とっとと脱げ。」


広田は低い声でそう唸ると乱暴に篠崎が着ているジャージに手をかける。

「嫌だ…広田君…
脱げだなんて…俺、準備が…。こういうのは互いの両親に挨拶してそれから…」
「何が準備だ。両親だ。ほら、とっとと脱げっ」
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