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セブンスドラゴン2020-U

ムラサメのレポート

エメルはドラゴン襲撃を想定していたのか策があると語っていたけれど……本部を出るとやたら馬鹿にしてくる青髪の兄弟と鉢合わせになった。ツヴァイもあんなの相手にしなければいいのに。出陣式の後私達は丸ノ内の調査に向かう事となった。現場は七色の茨と極彩飾の空間に飲み込まれた亜空間と化していた。帝竜による干渉は幾度も見てきたけれど今回も異様な雰囲気に飲み込まれそうだ。
私は意を決して駅構内へ踏み入る。目的はドラゴンから採取出来る万能資材、Dzの回収。目標は3Dz、つまりここに巣食う竜を3体倒せば入手出来る訳だ。一年間相手をしたドラゴンとは姿も行動パターンも違くて焦りを覚える。でもツヴァイは「俺達の反撃は始まったばかりだろう?」と私の背中を押してくれる。そうだ。私達が成すべきなのは全ての竜を狩る事。
いつまでもフォーマルハウトに敗れた悔しさを引き摺ってる訳にはいかないんだ。
私達は資材を集め一度議事堂へと帰還した。本部で待っていたシズカが丸ノ内の全容を話す。丸ノ内にいる帝竜ティアマットは1年前の帝竜すら遥かに凌ぐ強大なドラゴンらしい。今の私達の実力ではとても敵う相手じゃないなんて、悔しくて認めたくなんかなかった。すると本部へとあの青髪兄妹が入って来た。

セブンスドラゴン2020-U

ツヴァイのレポート

俺達はドラゴンを退けたものの、まだ屋上から帝竜反応があった。
ナビの逃げて下さいと叫ぶ声すらジャミングに掻き消される中竜の大群に囲まれてしまう。
俺達の前に現れた不気味な紋章は成す術もない俺達を蹂躙するかのように襲い掛かり、俺は奴の圧倒的な力を前にただ弄ばれるように追い詰められた。そして遠退いでいく意識の中黒いフロワロに東京スカイタワーが覆われていくのが見えた――・・・。
……気が付いたら俺はムラクモの自室のベッドの上だった。
傍らにはナースとメディカルチェック用のターミナル。全身が軋むように痛いが、生きてるだけ幸運だったのだろう。ナビによれば、俺達は3日間も昏睡状態でその間に世界は再びドラゴンに支配されてしまったとの事だった。
真竜フォーマルハウト。奴は東京スカイタワーを根城にあの塔を黒いフロワロで覆いつくしてしまった。避難した筈のキリノもここに運ばれた時は昏睡状態だった……黒いフロワロの瘴気に触れてしまったのだろう。ミイナは不安そうにこれからどうすればいいのかと口にした。ドラゴンと戦う道以外ない、と答えたのはエメル。
本部に呼ばれた俺達は彼女から、再び竜と戦う覚悟を問われた。
俺達がフォーマルハウトに負けたせいで東京はドラゴンに支配されてしまった。ムラサメやユーリは責任感で引き受ける必要などないと語ったが……このままやられっぱなしなのは癪だろう?

セブンスドラゴン2020-U

ユーリのレポート

僕達は東京スカイタワーの完成式典までの空いた時間でクエストをこなす事になりました。新人教育だなんてヒムロさんも出世したものです。クエストを一通り終えて議事堂に帰還した僕達を出迎えたのはエメル最高顧問でした。エメルさんは1年前までアメリカにいましたが、東京にやって来た時には子供の姿でした。当人はその事について言及されるのを避けたがっているようなので僕は詳しい事情を聞いたりしませんでしたが。
エメルさんは早速シズカさんにムラクモ会議を任せるあたり人使いの荒さが伺えますねぇ。あっこのレポート、エメルさんは見ないですよね?ともかく明日の東京スカイタワーの完成式典を楽しみにしつつ僕達は自室で一休み。
翌日朝からはしゃいだ様子のナビに起こされ僕達は議事堂でスカイタワー完成式典の中継を見届ける事となりました。ところが……。様子がおかしい。ナビから現場へ急行するよう指示された僕達は、再び東京スカイタワーへ踏み入れました。そこら中に咲く不気味で美しい赤い花――・・・嫌な予感がします。ともかくキリノさんや技術者が上階にいるので先を急ぐしかなさそうです。リンさんとも合流し通信が途絶えた事を聞いて僕達は更に上へ駆け上がりました。道中にあったのは犠牲となった自衛隊。混乱するマキタさんの前に僕は花の瘴気が一段と強くなるのを感じました。黒く禍々しい煙と共に現れたのは……ドラゴン。
1年前確かに全ての竜を狩ったにも関わらず奴等はまたやって来てしまったのです。

セブンスドラゴン2020-U

ムラサメのレポート

私達13班はナビの指示通り東京スカイタワーの上階を目指した。
順調に経路の安全を確保しマモノを討伐していく。危険度も下がり自衛隊に案内され技術者が通信機の前に集まる。私達の役目はここまでで後は彼等が通信網を復旧させていくだけだ。キリノによればネットワークさえ繋がれば、日本中の復興コミュニティとも連絡が取れる。そこにはまだまだ助けが必要な人々が大勢いるだろう、と。東京以外の場所でも任務が始まればまた忙しくなりそうだな。
スカイタワーの完成式典は明日という事で私達は国会へ帰還した。
正式にムラクモ13班に復帰した為議事堂に割り当てられた居住区を使うそうだ。議事堂にいる面々と挨拶を済ませ私達は部屋に行った。……随分広い部屋だ。私はかえって落ち着かない気分だった。
ミイナはまた私達のナビが出来て嬉しかったようであの子の素直ないじらしさが少しだけ私は羨ましい。一晩休むとテーブルにミイナからの手紙と弁当の差し入れが置かれていた。私ももっと料理上手くならないとな。私達は本部への召集を受けエントランスへ向かう途中シズカという女性から声を掛けられた。シズカは13班専属秘書らしいが、あの感じからして新人なんだろう。今後の予定を本部で話し合う、たどたどしい態度と口調のシズカにキリノもムラクモに入ったばかりの頃はこんな風だったのかなと私は内心呟いた。

セブンスドラゴン2020-U

ツヴァイのレポート

2020年。かつて東京にドラコンが襲来し俺は政府特殊機関ムラクモの機動13班として、都庁を拠点に竜への反旗を翻す為に仲間と共に戦った。数多の犠牲もあったが、ドラコンの脅威を退け、世界には平和が取り戻された。
ムラクモは拠点を都庁から霞ヶ関にある国会議事堂へ移行。
東京は竜による被害からの復興の道を歩み始めていた。とは言っても国会での議題はもっぱら予算の使い道らしい。優先すべき事項にイヌヅカ総理も頭を悩ませているようだ。現総長であるキリノにも意見を仰いでるらしいがキリノも苦労の絶えない青年だ。
そのキリノから俺は召集で呼ばれた。復興の象徴である東京スカイタワーでマモノが出没。自衛隊のリンが手に負えないと判断した為俺達は呼ばれた訳だ。ムラサメ、ユーリ、そしてナビのミイナとの再会の喜びも束の間、現場へ急ぐ必要があった。自衛隊員がマモノに襲撃を受けている可能性があるからな。俺はハンドガンと銃弾を手にして東京スカイタワーへ向かった。荒れ果てた東京の中で立派に佇むあの塔の完成を皆心待ちにしている。1年前に世話になった自衛隊らとこんな形で再び会う事となるとは皮肉なものだ。
スカイタワー内へ到着し中へ突入した俺達は早速マモノと遭遇。
戦闘に突入してから感じたが……やはりブランクを覚える。ミイナは此処にいるのが幸い弱いマモノばかりだから少しずつ勘を戻しておけばいいと言うが――・・・、雑魚敵を倒すにも苦労していては自衛隊員に示しがつかない。
ともかく今は上階を目指し先へと進まねばな。それまでに上階の奴らが無事でいるといいが。