昨日、チイ姉に掛け布団カバーを冬用のモフモフ掛け布団カバーに替えてもらったおかげで暖かく、よく眠れた。手足や腰の痛みがなかったので、なんか久しぶりの熟睡で気持ちよかったな。


 イタリアの巨匠ベルナルド・ベルトルッチ監督が亡くなられたようだ。私は満月になると映画『シェリタリング・スカイ』のこの台詞を思い出す。
「人は自分の死を予知できず、人生を尽きせぬ泉だと思う。 だが、物事はすべて数回起こるか起こらないかだ。 自分の人生を左右したと思えるほど大切な子供の頃の思い出も、 あと何回心に思い浮かべるか?せいぜい4、5回思い出すくらいだ。 あと何回満月を眺めるか?せいぜい20回だろう。だが人は無限の機会があると思い込んでいる」
 結婚十年目の夫婦が倦怠期を迎え、北アフリカへ旅行に来たものの、気持ちがすれ違ったままの二人。灼け付く太陽と砂漠の景色に比例して刹那的で退廃した物哀しい空気が二人を漂う。夫は現地の女と、妻は同行者と関係を持ち、二人の距離は離れるばかり。いかにもベルトルッチ的なストーリーで哲学的な作品である。ジョン・マルコヴィッチ演じる知的な夫の愛のない素振りのバックに流れる坂本龍一さんの曲が妙にマッチしていた。

 この間『ラストタンゴ・イン・パリ』を数年ぶりに観たばかりだった。『ラストエンペラー』にせよ『リトルブッダ』にせよ『1900年』にせよ、どの作品も観るものに多くの刺激を与えた。
 ベルトルッチ監督はジャン・リュック・ゴダール監督の『勝手にしやがれ』に影響され、映画製作の道を選んだことから、初期はゴダール的と言われていたが、社会的な題材を持ってきたりしてどんどん評価が上がった。私は彼の作品が好きで何度も何度も各作品を繰り返し観てきた。観るたびに新たな発見や感じ方が変わり、多くのことを学ぶことが出来たと思う。兎に角、偉大な方だった。
ベルナルド・ベルトルッチ監督、安らかに。心からご冥福をお祈りします







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