月が大きく、月の周りに色がついたような輪っかができていた。今夜は十五夜に次いで美しいといわれる十三夜月だった。美しい月に酔いしれるのも秋ならではのこと。
 悩みに押しつぶされても、空を見上げれば自分なんてちっぽけだと思う。そして小さなことにクヨクヨしていたことに気づかされる。センチメンタルな気持ちになるのは、生きているからである。



 震災で家が全焼してしまったご近所のお宅の、新築したお家にお邪魔してきた。あの時は消防車が来なくて、ありったけの男の人たちが遠くの農業用用水からバケツリレーしていた。消えるまで大変だった話をよく聞く。とにかく焦げ臭い風がいつまでも吹いていたのを覚えている。今もあの臭いを思い出すくらいだ。
 そのお宅のご一家は初めに避難所になっていたコミュニティセンター(公民館)と休暇宿泊施設で半年過ごし、仮設住宅で二か月暮らし、アパートへ移動した。この一年半で四度も引っ越しをしていた!(こんなのは序ノ口という方もいるからすごいよ)
 自宅だった場所の瓦礫が片づくまで半年以上かかったそうだ。ここまでなるまでお金の問題や、ハウスメーカーが忙しくて家を建てる目処が立たなかったそうなのだが、やっと新しい家に住むことができ喜んでいらっしゃった。
 震災で家が全壊した長姉もようやく家が直り、新しい暮らしが始まっている。
 ご近所は大工さんのトンカチの音や、木の香りがする。これもひとつの復興なのかもしれない。

本日のBGM 空に星が綺麗/斉藤和義
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すべての悩める人へ。





たくさんの拍手ありがとうございました
>>みき
チャンに今度会わせるぜ!

>>常盤さん
らいちは寒いからか、今日もくるくる丸まってました