さながら夏の雨だと昨日書いたが、今日は春の嵐のようだった。雨はまだ止まないし、寒くてヒーターもつけている。そして私は風邪をひいた。

 口蹄疫のニュースには毎日ショックを隠せないが、これで思い出したのは、捕鯨やイルカ漁を海外から批判の的になった時、日本は「あなた方が主食の牛や豚は食べてもよくて、なぜ鯨やイルカは食べていけないのか?」と欧米に対し、逆に疑問を呈した。
 するとなんと答えたか、あなたは覚えていらっしゃるだろうか。「鯨やイルカは自然に生息している生物でしょ。私たち欧米人が食べている牛や豚は初めから食用として飼育しているから良い」というように、当然だと言わんばかりの見解だった。
 畑や果樹園の食べ物は食べて良くて森の山菜や果実は駄目。生け簀の魚は食べてもいいけど、海で釣った魚は残酷だというのと同じである。

 こうした矛盾したことは大人になればなるほど、わんさか溢れている。これは人工的なものだから殺して良い、これは自然なものだから殺さないと欧米のその考えをそのまま受け入れていけば、私たちの食生活も変わっていくだろう。殺生に感謝しながら手を合わせて、我々日本人が「いただきます」「ごちそうさまでした」という習慣も消えてしまうことになる。
 いま元気な牛や豚が、やがて感染する可能性があるというだけで処分されている。家畜がやがてこの国がら消える日も来るのかもしれないと思わせるマスメディアの異常な煽りにも恐れすら感じる。
 本当に難しい問題だと思う。家畜として生まれた動物の命が、人間の勝手な都合で大量に殺されているという現実。あなたはどう受け止めていますか?