冲方丁『はなとゆめ』読了

冲方丁
『はなとゆめ』


最初の印象は、「著者らしくない作品」。
冲方さんの小説は『シュピーゲル』シリーズから入って『天地明察』『光圀伝』と読んでいます。だから、著者の味や、よく使うフレーズなんかもちょっとは把握して来ているわけですが。
今作は、らしくない。

何故そう感じたかを考えました。
まず、清少納言の視点で書かれているため、文体が現代語訳された古典の様に感じたこと。だから話が淡々と進むと感じたこと。
また、この時代の女性は政治に関われなかったため、他の作品の登場人物はむしろ積極的に関わっていた、あるいは関わらざる得なかった政治というものを、外側から眺めるだけになっていたこと。

しかし「ゆいいつのすべ」等の著者らしさを感じる言い回しは健在。

それを思い返して気付きました。
雅やかな世界の中で、清少納言も戦っていたのではないでしょうか。あくまでもたおやかに。
激しさは無いから、著者らしくないと思ってしまったけれども。

清少納言は、中宮様に見出だされ、彼女のために働きます。自身の長所たる機転、それを引き出すすべは、中宮様が導いてくれました。
そうして、清少納言の機転は時に、中宮様の助けとなったこと。中宮様の助けとなったということは、中宮様と敵対関係のある者達の不利益になったということ。
清少納言は政治と無関係であり、身分の力も持ちません。しかしその言動は、蝶の羽ばたきの様に微力ながら、確かに嵐を起こしたと言えるのではないでしょうか。嵐は大袈裟かもしれませんが。

この作品もまた、現状と戦う者のお話なのです。道長様との対立のあたりは特にそう思いました。
だから、一見らしくなくても、根底は他作品と繋がっている印象を抱きました。

唐突な主張

手垢にまみれたベタベタでテンプレートなシチュエーションで百合をやるのが好きです。

創作メモ バレンタインデー(ふるすろの場合)

ルカは友達とクラスメイト全員と一部の教師と部活の仲間に配って回る。家族の分も作るし、勿論千織の分も作る。
千織の分だけ、他のよりも力作。

千織はルカに巻き込まれてチョコ作りを手伝わされる。料理下手だから湯煎やラッピングとか?
自宅に帰った後自分でも作り、翌日ルカに渡す。

ユミナは主に後輩達から貰いまくることに慣れ、自分からあげるという発想が無い。

ヤマトは上記の理由から、ユミナからは貰えたことは無い。母や祖母もハイカラな行事に興味を持たない為ノータッチ。
部活の後輩達等からはそれなりに貰うが、義理だと思っている。
また、「ユミナさんに渡してください!」ってパターンが多すぎて軽く不審状態。

尚は毎年母から貰っている。今年はクラスの女子達が全員に配るチョコも貰える。そして、現状はそれだけで満足してしまう。

史平は母や姉からは貰ったことも無く、貰えるとも思っていない。むしろ存在を忘れていて、クラスの女子達から配られてようやくバレンタインデーだと気付く。

会話文(バレンタイン前日)

※会話文
※現代パラレル



エオス「明日のバレンタインのためにスイーツを作りますわよ!」

ヘリオス「……俺もですか?」

セレネ「……私もなのか?」

フラン「こうれいですね!」

エ「うふふ、折角ですもの〜」

ヘ「まあ、そうですね」

セ「貴様はもう少し反抗しろ」

ヘ「やかましい。ところでフラン、このリストはお前が渡す相手か? 随分多いんだな」

フ「えへへ、一ヶ月後のあたしへの投資ですからね。カクジツにお返ししてくれそうな人にはゴーカめで、ヘンサイのうりょくのなさそうな人にはグレードダウンしたチョコをわたします」

ヘ「おい、無邪気にエグい発言が聞こえたんだが」

フ「はぁ……いいですか、ヘリオスさん? バレンタインデーはじぜんじぎょーじゃないんですよ?」

ヘ「しかも何故俺が諭されねばならんのだ」

エ「もう! そんな事言っちゃ駄目ですわよ、フランちゃん!! バレンタインデーはみーんなが楽しむ日なんですわよ〜?」

セ「ね、姉様が珍しくまともな発言を!」

ヘ「お前のその発言もどうなんだ。フランもあまり黒いことばかり言ってるとチョコ抜きだからな」

セ「ヘリオス、必要ならハバネロを貸してやろう」

ヘ「うむ。積極的に検討させてもらおう」

フ「ヒィィィィィィ!! そ、それはこまります!! いい子にしますからそれだけはやめて下さいヘリオスさん!!」

ヘ「別にいい子になんざならんでいい。ただ黒さを前面に出されるとうっとうしいからな、そこを履き違えるなよ」

フ「あううう……この人こういう人だったぁ……」

エ「あらあら、話は終わりました? 調理に戻りますわよ?」

セ「ところで戸口に犬が来ているんだが」

ラザ「(わたしもチョコレートとやらを食べてみたい)」

エ「は〜い、わん太くんの分は別に作りますからね〜。安心して下さいね〜」

フ「あたし、それ作りたいです!」

エ「うふふ、みんなで仲良く作りましょうね〜」

セ「だ、そうだ」

ヘ「仲は良いぞ」

フ「そうですよ」

セ「取り越し苦労だったようだな」

抜いて来た

親知らずを抜いてきました。
麻酔打っていても骨伝導で来ますね!緊張でガチガチでした。
いっそ寝てる間に終わればいいのに。

親知らずって意外と大きいんですね。ともあれ虫歯じゃなくて良かったです。

今回片側だけ抜いたのですが、逆側で噛むのそろそろ疲れました。

仕事終わりだろうと休日だろうと、歯医者に行く度に「お疲れですか?」と聞かれる私って一体…。

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