山形石雄


ついに下される七人目の指令。
テグネウとの決戦。
そして全ての真実が明かされる。

この引きで続巻が出ていないのが何よりも辛いですね…。まだ何も終わっていないです、ひと段落ついただけです。
あとがきで作者の健康状態が心配になりました。巻が進むごとに鬼気迫る感じになっていったので。

主人公のメンタルがゴリゴリ削られていく展開が畳み掛けられて、ただそれが、辛いです。最後に振り切ったと思って読者私がようやくのカタルシスを得たら、ああなったのが…。ロロニアの優しさが沁みますがそれだって今後どうなるかわからないです。私がキャラクターとして好きになったアドレットはもういないのかもしれません。

テグネウは強敵でした。幾重にも策略を巡らせ、罠を仕掛け、決して油断せずに敵に立ち向かう、そこまでする必要があるのかというほどの強敵。しかも美学を貫いています。それは強いです。
思想は相容れないですが、その姿勢、在り方は好きになりました。

辛いと連呼していますが内容は続きが気になって数時間通しで読むくらいに面白かったです。ハラハラドキドキしました。それがこの作品の良さだと思っています。

ラストの一輪の聖者が不穏なのでその謎も知りたいのですが、難しいですかねー。
続きが出たら買いますよ。出るかわかりませんが…。