「ほら、お前の焼き印が出来たよ」
「ヤだッ」
「お前は本当に頭が悪いのかな」
「!」
「どこがいい?」
「…ゃだ…」
「お前は悪い子だから、たっぷり熱いのをやろうな」
「ひっぅ」
「なぜ泣くんだ」
「……ッ」
「昨日の鞭の痕がこんなにある」
「ヤっ!」
「お前が悪い子だから、たくさん鞭で打たれるんじゃないか」
「……」
「ほら、謝りなさい」
「……ご、めん…なさ……」
「……」
「なに!?」
「腿の内側にしよう」
「!」
「一番痛そうなところがいい、違うか?」
「や、ぃヤ……!」
「何が嫌?」
「ッいた、ぃ」
「悪い子にはお仕置きしないといけないんだよ」
「…ひう、ぅ……も、ャだ……」
「お前が悪い子だからいけないんだ」
「ごめっ、なさ…ぃ」
「泣くから汚いな、早く焼き印をやろう」
「う、…ひぅ」
「お前はまだまだ修習には行けないんだから、せめてこれをやるよ」
「い、要らないッ!」
「さあ、熱くなってる」
「要らない!!」
「向きは大丈夫だ、いくよ」
「……ッ!」
「……」
「ゃあ゛ぁぁぁぁぁー!!」
「……」
「あ゛ぁぁぁッ、……ぁあ゛」
「……」
「……ッ」
「もう熱くないかな」
「……」
「まだ熱い?」
「……」
「答えないとまたやるよ?」
「ャ、熱いッ!」
「じゃあもう少し付けていようね」
「……ゃあ゛ぁあ゛あ゛あ゛」
「また漏らしたのか」
「……」
「はあ、もう今日は止めだ。誰かに片付けさせて、また明日来るからな」
「……」
「ほら、挨拶は」
「……」
「アキ」
「……あ゛、おと…さま、…」
「ほら早く」
「……ま、た」
「お仕置きが足りないの?」
「また、来てくださ…ぃ…」
「ああまた明日来るよ」
その少年は横柄でがさつで乱暴だったから、私はきっと好きになれないだろうと思った。第一印象でそう感じた。
「あんた、自分がタキに釣り合うと思ってんの?」
そう言われてから、私の直感は真実になった。
今日がまた巡るのだという感覚は、きっともう得られない
自分の力では癒せない傷ができたとき人はそれを罪と呼んで贖罪するんじゃないのかな
後悔というより恐怖が、その人を蝕むんじゃないのかな
罪を犯した
傷を与えた
それは私の目の前で惨めに膿んでゆく
ごめんなさい
ごめんなさい
もうしないよ
だから赦して