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生徒会に入った理由

※長文注意




〜生徒会長の場合〜



全てがモノクロだった。



「なぁ、今日帰りにカラオケ行こうぜ!」
「ごめんね、用事があるんだ」
「そっか、またな!」


また、なんてあるのか分からない。
いや、きっとないだろう。
何故なら、興味がないから。


自分は特別優等生というわけでもなく、不良というわけでもない。

生きている、でも世界は驚くぐらい色のないものだった。
自分を含め全てが霞みがかったように見える。
仲の良い友達といる時だけ、視界が少しクリアになるような気がするだけだ。


自分がどこにいるのか、いるべきなのか。
答えは今だ見つからない。



「生徒会長をやってみないか」


それは、突然の言葉だった。
目の前の男は何を言っているのか。
何故自分なのか、そう聞けば男はにやりと笑って言った。


「お前、世界がモノクロに見えないか?」


どうして、と言うと、お前は俺に似ているからな、と答えた。

「会長になれば全てはお前のもの、人生楽しまなくちゃ損だぜ?」


面白い、そこまで言うならやってやろう。
何もかも、自分の思うままに。
まずはメンバー集めから。
そんなことを考え、前生徒会長だとかいう目の前の男に挑発的に笑いかけた。



俺が生徒会に入った理由、それは
(モノクロな世界にカラフルな絵を描こうと思ったから)



〜生徒会副会長の場合Part1〜



自分とそれ以外、その二つで世界は構成されていると思っていた。



「今日さ〜」
「え、マジ!?」


嗚呼、五月蝿いなぁ。
雑音、雑音。
今日も外の世界はノイズで満ちている。


「昴」
「なぁに、」

雑音の中ではっきりと聞こえる声。
数少ない親友の声だ。


俺には自分と親友で成り立つ自分の世界があって、それ以外は正直どうでも良かった。
変えてみようとも思わなかった。
ずっと無関心なままで良いと。



「ね、俺と一緒に生徒会やらない?ちなみに昴は副会長ね」


ある日親友の一人に言われた言葉。
こんな無関心でやる気のない人間に生徒会、明らかに人選ミスだ。

そう思って断ろうと顔をあげ、ふと見た顔。
今までのどことなく周りに線を引いていた目ではなく、楽しそうに輝いていた。


この人にこんな表情をさせるものに興味が沸いた。



俺が生徒会に入った理由、それは
(外の世界に目を向けてみても良いと思えたから)



〜生徒会副会長の場合Part2〜



これからもずっと、同じ毎日が続いていくのだと信じて疑わなかった。



「真尋、今回もよく頑張ったな」
「はい、ありがとうございます」


俺はいわゆる優等生。
成績優秀、品行方正。
他の生徒の模範にと、生徒の鏡だと言われ続けてきた。

どうすれば先生が喜ぶのかも知っていたし、別にそれに逆らおうとも思わなかった。


いつもと同じ会話、いつもと同じ風景、いつもと同じ毎日。
それが崩れることになるなんて、一体誰が予想しただろう。



「俺さ、生徒会長やることになったんだ、だから真尋が副会長やってよ」


友達に言われたこの言葉が始まりだった。


「何で俺?」
「だって昴が仕事ちゃんとやってくれる人を副会長にしろって言ったから」


俺じゃなくても、そう言いかけて言葉を飲み込んだ。


「それに真尋と生徒会、楽しそうだからさ」



俺が生徒会に入った理由、それは
(ありきたりじゃない新しい未来へ、彼と一緒に踏み出そうと思ったから)



〜生徒会会計の場合〜



きっと、何か変化が起こるのを待っていた。



「新しく雑貨屋出来たよねー」
「今日行ってみない?」


今日もいつも通り穏やかな一日が始まった。

授業を受けて、友達と話して。
そんな周りの人となんら変わりない毎日。


それでも別に構わなかった。
特に困ったことはなかったし、それなりに充実した日々を過ごしていると思う。


ただ、このままずっと何事もなく人生を生きていくのだろうか。
そんな漠然とした、不安に似た何かがあったのも事実。



「生徒会会計、やってみる気ない?」


そんな毎日をこの一言が壊した。
仲の良い友達が言ったことはあまりにもいきなりすぎて、理解するのに時間がかかった。


「つまらない平凡な日常、壊して楽しい毎日を過ごしてみない?」

俺達と、生徒会で。


賭けてみようか、自分の時間を、この未知の出来事に。



私が生徒会に入った理由、それは
(この先に輝かしい毎日があると、そう信じられたから)



〜生徒会書記の場合〜



何かもっと楽しいことが、起こらないかと待ち望んでいた、ずっと。



「こら、ぼたもち!」
「また何かやったの?」
「ま、ちょっとね」


だって何もない生活なんてつまらない、楽しいことがしたいっていうのは人間の本能でしょ?


俺は別に今の学校生活に不満はない。
比較的楽しんでいると思う。


勉強は嫌い、だけど友達と騒げるのは好き。
人生楽しんだ者勝ちだ、というのが俺のモットー。


でも、たまに思うことがある。

そんな一般的な楽しみじゃなくて、もっと、非日常的な楽しみを。
簡単に想像がついてしまうような人生じゃなくて、誰にも予想出来ないような日々を。
熱しやすく冷めやすい自分が、飽きることのない何かを。



「生徒会入らない?ていうか書記やって」


案外身近にそんな何かは転がっていた。
生徒会?面倒だなぁ、ぶっちゃけ。
そんな風に思ったのだけれど。


「そしたら、退屈しない毎日を、君にあげる」


そうやって俺の考えなんてお見通し、というように笑ってみせるから。



俺が生徒会に入った理由、それは
(きっと彼らと一緒なら、望んだ毎日に、自分になれると感じたから)






激しくキャラ崩壊…!
ごめんね、皆マジでごめんね。
色々捏造しちゃったよ、小説の小ネタだから許して下さいm(__)m
大体こんな感じで。
無理矢理だとか、前会長誰だしとか、よく分かってます(←)
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