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400

空と宇宙の間に漂う過去から未来の私の中から、サンプルをひとつ選んだ瞬間、それは嘘に変わる。それでも、無限の幻が楽しくて、手当たり次第に端から順に、紙屑へと変えてゆく。あなたの望みは何ですか。これに似たものに違いないと思ったのですが、違いましたか。私はまっすぐ進んだつもりで、けれど逆方向だったなら。本当は逆方向だったから、だから私は、あなたに切り捨てられますか。

399

心の色を、淹れたての珈琲ではなくて、クレヨンで塗りたくった画用紙の毛羽立ちだと思う夜が、ミルフィーユの断面みたいにいくつもいくつも重なって、けれどその一枚一枚には違う絵が描いてあるから、連続したフィルムのようだけれど、それらをぱらぱらめくってみても、本当は何も繋がらない。ばらばらだから、機械で処理できる。ばらばらだから、良いこともある。けれどもそれらがばらばらなのは、アナログみたいに生きていたら、困るからだ。僕を食べようとする気まぐれな怪獣は、それならそれできちんと食べ尽くしてくれればいいのに、それにも飽きてしまうから心だけが潰されて、体だけが次の夜の断片まで、目を逸らさずに見続ける。まぶたも閉じることなしに。

398

冷たい夜の向こう側で、星は美しく輝いている。幻に挑む魂が、時々零時を超えてゆく。煙る宇宙を手に入れたいと、願うことと願わないことは、どちらが儚いだろうか。神様の1秒にも満たない、人間の一生にとって。

397

 白い雲の上の青い空を、君が美しいと思うのは、きっと故郷に似ているからだ。羽根のあるものしか辿り着けないそこへ、いつか君は帰ってゆく。
 もしも、あまりに中身が無さすぎて、風に飛んでしまうくらい軽ければ。いつか何かの偶然に、何億分の一くらいの確率で、そこに僕も、流されてゆけるかも。あるいは、翼さえあれば、白でも黒でも構わない。
 僕が本を読まない理由と、真面目に椅子に座らない理由を、君に答えられなかったのはそういう訳なんだけど、屋上にいる僕の隣に君が必ず並ぶ理由を、もしも君に聞いたとしたら、君は答えてくれるのだろうか。

396

その贈り物は、あの人からのものかもしれない。例え直接の?がりが見えなくとも、見えるところからでは送れない何かが、もしかしたらそれには有ったのかもしれない。あるいは、あなたの側に、それをそのままでは受け取れない、という何かが。
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