(風兎様より許可を頂いて、貼っております)
レリーフ『守護石』【愛しのミリアム】〜illustration by 風兎様
感動の美しさです。
これを見た時、目頭が熱くなりました。
愛に溢れた家族一一。
風兎さん、本当にありがとうございます!
因みに、許可を頂いて携帯の待ち受けにしております。
携帯を開ける度に、力づけられます。
ところで、ひょっとしたら、こんな会話が交わされるかもしれない……と、この絵を見てから浮かびました。
以下は、作者の妄想です。
もしあるとしても、何年先になる事やら(溜め息
『沈黙空域の彼方へ』第○○話
「ねぇ、アルフォンス……売り物にならない発掘品を放り投げている部屋で、これを見つけたのだけど……」
「ん?ああ、レリーフか……」
「これも売れなかったの?とっても綺麗で素敵な物なのに……」
「いや……それはガープの奴が欲しがっててな。法外な高値を提示してきたんだが、売らなかったんだ」
「あら、どうして?発掘にはお金がかかるから、発掘品を売ってるんでしょ?」
「確かに金がかかるからなぁ……この宇宙船(ふね)の維持費も半端ないし……だけどそれは売らない」
「余程、気に入ってるのね。確かに素敵だもの。幸せそうな家族像ね」
「それは俺の故郷……惑星アテナスで発掘したんだ。外殻が破れて廃墟になった小さなヴァシュアのドームに、これまた朽ち果てた家の残骸があってな。その家の地下室に保管されていた。頑丈な箱に入っていたんだ。大事にしていたんだろうな。色褪せも殆どないし、傷が付いてもいない。ヴァシュアは絵を描くのが好きな種族だったらしくて、あちこちで絵を発掘したが、ここまで完璧な美品は滅多にない。他の絵はガープに売ったが、それは何故だか手離せなかった」
「マザー……」
「今、何て言ったんだ?ゼナ?」
「この赤い髪の女(ひと)……金髪の男(ひと)の妻で、赤ちゃんのお母様よね」
「家族像なんだろうから、多分な。だからマザーか?」
「ううん。私達は母星で、女王陛下の事を“マザー”と呼んでいたの」
「それも記憶の断片か……」
「ええ……この女の人……マザーに似てるような気がするわ。勿論、マザーがどのような容姿で在らされたのかは覚えていないけど……何となくそう思えるの」
「ゼナ……君が全ての記憶を取り戻せたら、俺はヴァシュアの謎を解く為に、必死で金と時間をかけてヴァシュアの遺跡の発掘なんてしなくて済むのにな」
「あら?あなたから発掘を取ったら、何が残るというの?只の貧乏考古学者だわ」
「何だと!?」
「あはは……冗談よ。あなたは好きで発掘作業をしてるんでしょ?」
「……まあな……叔父との約束でもある。それと、あの地下神殿の“見届け人”とのな」
「……ねぇ、このレリーフをここに飾ってもいい?しまい込んでいたら勿体ないわ」
「構わないが……ガープが見たら、また欲しがるだろうな」
「その時は、私の物だって言うわ。あなたとの結婚の記念品として貰ったってね」
「なっ!何を勝手な事を!」
「ふふふ……ありがとう、旦那様」
「……!(絶句)」
女王陛下に仕えていた巫女のゼナ・ファンが随分と世俗的だなぁ(笑)
まあそこは、人間の中で、長年暮らしていたからという設定なので。
記憶喪失も設定です。
設定ばかりで、なかなか先に進めない……。