《ヴァシュア年代記》第1弾一一。
異種族ヴァシュアと人間との愛の物語ーー。
「君の居なくなった世界に、長く生きていたいとは思わない一一」
遠く故郷を離れた人類は、ある惑星に移住した。
ところがその惑星には先住民がいたのだ。
彼らは《ヴァシュア》
類い稀な美しさと長い寿命、人類より遥かに発達した文明を持つ種族である彼らは、しかし滅亡に向かっていた。
彼らは惑星に共存する代わりに交換条件を提示してきた。
彼らは人類にその発達した科学力で、生き延びる術を与える。
その代わり、人類は彼らにあるものを提供する。
交渉は成立して、《ヴァシュア》と人類は共に共存を始める。
ヴァシュアが人類に求めたもの。
彼らの主食であるラッドの体液に成分が酷似した《人類の血液》
そして生殖能力の衰えた彼らに、《奥方》を一一。
それから100年余りの月日が過ぎ去り、次第にヴァシュアと人類との間には、不調和音が流れだしていた一一。
2008-5-29 20:45
本編『暗闇でダンス』では詳しく語られなかった登場人物たちのエピソードにスポットを当てた短編小説です。
本編と合わせてお楽しみ下さい。
2008-5-29 20:45
《ヴァシュア年代記》第2弾一一。
『暗闇でダンス』と『まほろば死街譚』の間(はざま)一一。
心優しき《空色シャンティ》の旅物語一一。
「花を植えよう、シャンティ」
この物語は、ヴァシュア年代記本編『暗闇でダンス』と『まほろば死街譚』の登場人物、シャンティが辺境を旅しながら色々な人々と出会う連作短編です。
その旅の中で、『暗闇でダンス』以降のエピソードや、様々な世界の変化などが語られます。
人懐っこく明るいキャラクターである彼は、その反面、非常に暗い過去の傷を抱え、その傷を癒やしてくれた唯ひとりの女性をひたすら想い、喪っても尚、その想いを貫く人生を歩んで行きます。
純真にして無垢、心の底に拭いようのないトラウマを抱えながら、常に前を向いて進むシャンティ。
本編『暗闇でダンス』『まほろば死街譚』においての彼は主役ではありません。
が、主役と背中合わせの裏の主役だといえます。
それでは第1話“巡礼の地で花を植える”から最終話“花を植えよう、シャンティ”まで、シャンティの旅にお付き合い下さい。
2008-5-29 20:44
《ヴァシュア年代記》第3弾一一。
『暗闇でダンス』から百数十年後の世界一一。
過酷な環境の惑星で生存する人類は、首都ドームを中心に、大小のドームに街を形成して暮らしていた。
首都ドームでは、全ての政治を司る総督と最高会議からなる最高機関、総督府が中心である。
セイアス・ガイナン総督とアルフレッド・ロイ主席補佐官のコンビは、若いながらも抜群の統率力と民衆からの支持を受けていた。
ところがアルフレッド・ロイが、敵対する最高会議議長を殴って、辺境のドームへ左遷されてしまう。
世界の終焉を掲げる宗教が密かに広がる中、惑星を覆うヴァシュアの黒い影一一。
そして、かつての英雄達が蘇る一一。
願いはひとつ一一。
《また会えますか?》
2008-5-29 20:44
《ヴァシュア年代記》最終章一一。
「私を、沈黙空域の彼方へ連れて行って一一」
考古学者のアルフォンス・バーナーズは、とある宇宙ステーションの酒場で、数人の男達に追われていた絶世の美女を助ける。
女性の名前はゼナ・ファン。
何と彼女は、アルフォンスが長年探求している謎の種族《ヴァシュア》であるという。
ゼナ・ファンに無理やり縁(えにし)を結ばれ、“命”を人質に取られたアルフォンスは、彼女をヴァシュアの母星に連れて行く羽目になる。
ヴァシュアの母星があるという《沈黙空域》を目指す二人を、様々な組織と同盟政府が追いかける。
かくしてヴァシュア遺跡を巡る、宇宙逃亡劇(スペース・ランナウェイ)が始まった一一。
※この物語は、『暗闇でダンス』終了後にお届け致します(ネタバレ満載の為)。
暫しお待ちを一一。
因みに……。
『空色のけもの』に引用されている“ヴァシュア年代記”の著者アルフォンス・バーナーズ博士が主人公です。
『暗闇でダンス』の中の登場人物が、“沈黙空域”という言葉を使っている場面があります。さて、どこでしょう?
『まほろば死街譚』最終章“そして邂逅へ”は、『沈黙空域の彼方』序章“邂逅”と被ります。
さて、開始はいつになるやら(笑)
2008-5-29 20:44