第二段はアキラ×クロス×??
シリアスというかもはや病んでる。
純愛を書こうとして無理だった。



気付いた時には傍にいた。
何をするにも一緒で、とにかく何でも共有していたかった。
嬉しいことも、悲しいことも、楽しいことも、辛いことも。
二人で半分こだね、そういって傍にいる君が特別になるのは必然だった。
この先もずっと一緒なんだって、馬鹿な俺は根拠もなく信じこんでいたんだ。

喪うことになってようやく気付いた俺はなんて愚かなんだろう

お前を身代わりにした俺を、お前を助けられない俺を、どうか許さないでくれ

「…許さないよ、」
幸せにならなくちゃ、許さないから。
私、本当にアキラに出逢えて良かったわ。
だから、アキラも私と出逢ったことを後悔なんてしちゃ嫌だよ?
さよならアキラ、今までありがとう

「待ってくれ、死なないでくれ、俺はお前に伝えたいことがあるんだ
なぁ、ユキ、俺は、俺はお前を愛して…っ」
アッちゃん、大好き
「ユキ…ッ、ユキーッ!!」

最期に見たその笑った顔がとても綺麗で、泣きたいくらい愛しくて、そしてどうしようもなく哀しかった。


俺は君を忘れたことなんて一度もない。
「ねぇアキちゃん」
嗚呼、だからお願いだ。
「どうしてわたしはしななくちゃいけないのかな」
アイツとよく似たその顔で、
そんな事言わないでくれよ


「俺はあの人とは違うよ」
「そうだな、お前はユキとは違う」

俺はあの人みたいに一族、村のために死んでやるなんてごめんだ。
死ぬ時は一族を末代まで呪ってやる。
繁栄の代わりに滅亡を。
恵みの代わりに澱みを。
…ごめん、アキラさん。
せめて貴方だけは笑っていて。

今度こそ死なせたりしない。
必ず護ってやる。
例え、他のどんなものを犠牲にしても。
二度と俺は大切なものをこの手から溢したりしないから。

…嗚呼、もう面倒だ
いっそ全て壊してしまおう


『歪な愛の行き先は』

(愛を亡くした青年と愛を忘れた少女の哀(アイ)は)
(唯々暗闇に彷徨うことしか知らない)



クロスにとってのアキラは世界そのもの。大嫌いな世界で自分の中で大事と思うものだけで作った狭い世界の一部。そして可哀想な人。置いていってしまうことが分かっているから複雑。

アキラにとってのクロスはたった一つ自分に残ったもの。ユキと同じように死なせないためにどうにかしようと思ってる。村どころか世界と天秤にかけても平気でクロスを選ぶ程度には狂ってる。

ちなみに親友+一族は実はこんな設定だった。
ユキ…春宮斎月(はるみやゆき)。クロスの父親の歳の離れた姉の娘。つまり従姉妹。だから少しだけ似てる。
陰陽師一族は強い力と濃い血を残すために親族間で結婚している。一族には雲雀、藤堂、春宮、神城(かみしろ)の4つの家があって、陰陽四家と呼ばれる。