いつかの記憶

先輩が仕事を辞めた今週。


最後の出勤前の夜、久々に、いつまでも切ることのできない長電話をした。

しばらく話してから
「めんどくせぇから会うか？」って。

そんなこと言って、今、どこ？

「ん？福島。笑」ってさ。

今から行ったら、朝までに戻れないから。
わかってて言うかなぁ…ひどい人だ。


仕事を辞める決心をしたきっかけ。
辞めることに対してのママ気持ち。
辞めて新しい仕事をすることへの不安。
取り巻く回りの感情。
自分の感情。私への思い。

うん、全部ひっくるめて先輩は悩んだのね。
改めて聞いて、私から出た言葉が

先輩、今までご苦労様でした。

だった。



「ﾘﾝちゃん、逢いに行くよ。だから、時間つくってね」

いろんな言葉を飲み込んでみた。



10日間程は連絡しないね。
そうしようね。いろいろきっと忙しいよね。
落ち着いたら、連絡してね。
LINEでいいよ。何か一言で大丈夫だよ。
電話、夜はしない方が良いよね？
いつ頃の時間なら都合いいのかな？
ね、やっぱりね、落ち着いたらでいいよ。
どんなものか分からないし。ね。

一方的にしゃべって納得して。そんな私。



「明日、家に戻る前に寄るよ」

ううん。来なくていいよ。
明日の朝、仕事行く前に電話するね。
行ってらっしゃい言うから。ね。

「逢いに行くよ」

逢ったら、帰らないでって言っちゃうよ。
そう言って、笑ってみせたりした。











先輩、週末、何してましたか？
月曜日から新しい生活始まるね。
お互い、仕事頑張ろうね。
そのためにも、ゆっくり休んでくださいね。

では、おやすみなさい。







先輩、やっぱり、逢っておけば良かった。

狡くとも、逢っておけば良かった。

そう後悔する週末。