今年の大河ドラマは近代日本経済の父、渋沢栄一が主人公。時代は江戸末期から明治への大変動の頃を描いている。
学校の授業では徳川慶喜が大政奉還を行ったことで江戸時代は終わる、という一行で、すぐさま明治時代が始まる。
授業では時代の流れを把握すればいいので深く考えたことがなかったけど、この時代を生きていた人たちは江戸から明治の時代の流れをどう感じていたのだろうか。
こないだNHK「英雄たちの選択」で渋沢栄一の再放送を見たんだが、そこでは江戸城・幕府がなくなり城勤めをしていた家老・武士・女中や大奥にいた者たちがみんな無職になったことがいわれていた。篤姫とかも大政奉還後は慎ましく暮らす晩年だったと言われてるけど、住む場所も財産も職も失った一般人、城に詰めていた人の周りの世話をしていた人なんかは本当に大変だったのでは。
そういう人たちのシェルターを作り、手に職をつけるよう訓練をし、世に戻すという社会福祉にあたることに渋沢栄一は熱心に取り組んでいた、という内容の番組だった。

さて前島密、彼も渋沢栄一と同年代に生き、近代日本経済に大きく貢献した人だ。栄一のように外国に行き郵便、為替の取り扱いなどを吸収して日本国内に取り入れる。鉄道インフラを整備して日本通運を作ったのも前島密。1円切手の人ね。
この記念館でどうして前島密という人が出来上がったのかというのは分からないんだけど、大久保利通や大隈重信、渋沢栄一などと関わりつつ日本国内の通信(郵便・電話)と教育に大きく貢献した人というのが分かった。そんな人が上越市で生まれたなんてねぇ。
このての博物館や展示を見に行った時、運良く学芸員や職員の説明を聞けることがある。今回も郵便局員(?)の人が来て、その方が講演会や本で学んだ前島密のことを教えてくださった。
そのなかに「どうしてこんなに素早く郵便局が全国にできたのか」という話しがあった。その方の説明によると、大政奉還で無職になった地方名士などに「郵便局」としての拠点と職員の斡旋をした。当然、職がない状況なので皆やりたがる。なるほどー。
そうゆうこと説明に書いといてくれればいいのに。そこが知りたいんだよー!
もうすぐ大河ドラマでは渋沢栄一がイギリスに行って、その後前島密がでてくるかも。楽しみだ