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久々に失笑もののヤツを観た

ここ数日の間に観た映画

1517分、パリ行き
・ブラックパンサー
・トゥームレイダー ファースト・ミッション
・ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル
・アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
・震える舌
・新 感染 ファイナル・エクスプレス

さて、上記の映画はどれも面白かった&つまらなくはなかった…いや、クソみたいな映画がこの中にある(!!)。
なによりこのZ級の映画をネット内のレビューでは大絶賛されている事が信じられない。これに100点満点中90点とかつけてる人、金でも貰ってんの?もしくはゾンビ映画初めて観たの?

…どの映画の事を言っているかというと、『新感染』である。
文句が多いのでネタバレ有でいきます。ネタバレ有。

まず映画の評価ではないが、この邦題つけたヤツのセンスがZ級である。原題が「プサン行き」だったかなので、映画のジャンルを仄めかすためのこの邦題なんだろうけど…しんかんせん……しりょうかんも涙が出そうなくらいクソダサいんだけど…この案で偉い人の決済が降りるのかよ…!!!
…気を取り直して内容は、 ファンドマネージャーの男が主人公。おおさわたかおさんとはにゅー選手とひがしでなんとかさんをミックスしたような方。娘(最初は男の子だと思った)を連れて別居中の妻のいるプサンへ向かう特急列車内に、様子のおかしい乗客が乗り込んでくる。
乗客を案じて声を掛けた乗務員がその客に襲われて、その乗務員も急速におかしくなり、車内はパニックに…
という始まり方なんだけど、早い話しが電車内が舞台の韓国版バイオハザードであります。

劇中では一言も「ゾンビ」とか「アンデッド」とは出てこず、「ウイルス」だとかそういった表現は出てこない(におわす演出は冒頭にあるけど)。いや、終盤でウイルス漏えいって言っていたっけ? 明らかにワールドウォーZとか28日後…28週後…、RECのような走るゾンビモノを作りたい!って意図は伝わってくるんだけど、とにもかくにも設定がザルすぎる。
そもそもこの映画の「感染者」は何がしたいのかよくわからない。…感染を広めたい、のかな?肉を食いたいわけではないのだろうか?
それにその時々によって打たれ強かったり弱かったり、足蹴にされてもバットで殴られても傷はつかないくせにマッチョなおっさんにパンチされただけで吹っ飛んだり。さらに感染速度もまちまちで、これが「御都合主義」かと呆れさせられた。
そんなことなので、「感染者」の肉体は死んでいるのか、活動を停止させることが出来るのか(殺す(破壊)って意味で)ということは全くわからない。

そして演技と演出だ。まず冒頭の乗務員に客が噛みつくシーン…明らかに噛みついてないじゃん…。どこ噛もうとしてるの?首なの?首にしては顔が離れすぎてるんだけど…。様子のおかしい乗客の「はうはう」とか「しゃうしゃう」とかいうゾンビ用語(…)だけで、首の肉が食いちぎられるとか血が噴き出すとか、襲われてる乗務員が大けいれんとかが無い!!「きゃあぁー」って言ってるだけ。 …全然こわくないんだけど。
それにゾンビが押し寄せているドアを抑えつけているマッチョおじさんと主人公。…手に全然力が入っていないけど??歯を食いしばっているようでも首に青筋が浮くわけでもなく、手を置いて立っているだけで全然緊迫感ないけど?ついでにこういうシーン長すぎる。「ここで泣いてねー」という意図が透けて見えるんだけど、必死に守っているように見えないから「早く話しを進めろよ」くらいにしか思えない。

さらには、このテのゾンビ映画(ホラー映画)にありがちな、生き残った人間たちのサバイバルゲーム!
これも結構無理がある。

「13両目にいる皆が1両目(安全地帯)に向かっているって!!」
「そいつらが感染していないわけないだろう!この車両には入れないぞ!ドアを閉めろー!!」

このことにより犠牲者が増え、閉められたドアを破壊(安全エリアの減少)。そもそも発症速度が速い(都合によっては遅い)この映画で、感染してたらもう発症してるっつーの!!
ついでにたった2分で荷台の上を音を立てずに移動し次の車両へ行く(7人が)、って無理だよ2分だよ!そもそも危険を冒して1両目に行く必要あるの?トイレに隠れてろよ!!
ついでに娘に「ここで待ってて、様子をみてくるから」(駅のシーン)…って明らかなフラグなんだよ!!なんで一緒に行動しないんだよ待たせる意味わかんねーよ!
それに数多のガラスが割れるタイミングが都合がよすぎるんだよ!
ついでに走行中の線路の上に感染者が一切いないし景色が長閑すぎる!
最後に思いっきり旦那を尻に敷いている妊婦が何においても見ているだけで助けに来ないけど何してんの!?気の強いキャラどこ行ったの!?助けろよ!もうとにもかくにも突っ込みどころが多すぎるよ!!

はあはあ。
この映画観ていてイライラが止まらなかったんじゃい。とにかく映画館で観なくてよかったわ。
このゾンビ映画としてもホラーとしてもサスペンスとしてもアクションとしても「ピー」な映画を高評価している人って、そもそも映画観た事ないんじゃない?

さてなんだかんだ言ったが、この映画にもいいところがある。登場人物の人物像だ。
主人公の男はファンドマネージャーという仕事柄か「自分と家族が良ければ他人はどうでもいい」タイプなのだ。「こういう時は自分の身の安全を一番に考えろ、他人を助けてやる必要ない」て意図のセリフがあります。薄情なようだけれどこれって凄く本音だと思うのよ。そして大半の人が非常時にはこう考えるだろうと思う。リアリティがある。
でも娘には「パパはいつも自分のことばっかり…(涙)」と責められてしまう。

この主人公と対比する人物として、妊婦と列車に乗っていたマッチョなおっさんがいる。このマッチョは可能な限り無事な人間を助けようとする、強面だが優しいおっさんなのだ。
このマッチョの優しさって、余裕(自信)の現れだと思うんだ。主人公は娘の心が別居中の妻の方を向いていることから、娘を失う不安があり、余裕がない。
一方、妊婦がトイレ使用中の様子を「2人が入っているから」「この子は俺が作ったんだぞ」などと発言しているマッチョは、自信と余裕があるんだ。
そんな主人公がマッチョに助けられたりするうち、徐々に娘の望むような人間になろうと変わっていくのだ。
変わるまでの分かりやすい分岐点演出(ハリウッド映画にありがちなヤツ)はないけど、娘にああ言われて、尚且つ周りの人に助けられたりしたら自分も他人を助けなくては!って気になるよね。他人を見殺しにたら更に娘に嫌われるしね。


ゾンビ映画っていうのは死者が甦る、とかカニバリズムとか、起こり得ない事、タブーが起こることが嫌悪感&恐怖感なわけだけど、不気味・嫌悪・恐怖が一切なく、とにかくイライラする(これも嫌悪か)映画だった。
どう話しを落とすのか気になって最後まで見たけど、後半は1.5倍速で再生しててもダラダラ長くてイラついた。

まだアイアムアヒーローの方がマシ。

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