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みてきたけど(残穢)

ざんえを見てきました。
ハッキリ言って映画より本のほうが怖いわー。
ざんえはノンフィクションドキュメンタリー調な本なので、読んでいてどこからがフィクションなのか分からないのが余計怖い。
あと、どこにもノンフィクションですとかフィクションですとか書かれてないんだよねってそれは大抵の小説がそうですが。

この本は、作家である「私」に読者から怪異を綴った手紙が届くところから始まる。
怪異とは、手紙をくれた読者の住んでいるマンションの和室から変な音がするというもの。ほうきで畳を撫でるようなサッという音。
自分が見ているときにはならないのに、目を離すとまた聞こえる。特にこれといった害はないけれど、不気味で、気になって仕方がない…。
この怪異から、このマンションは事故物件ではないのか、このマンションが建つ前には何があったのかを追っていくことになるのだが、土地に住む人々から聞く話しがまた不気味。 
それらは外国のホラー映画とは違ってハッキリと姿を見せることはなく、ジワジワと違和感を漂わせつつ不快感や恐怖感を煽る。
「私」と マンションに住んでいる読者の久保さんは、思い込みで物事を解釈しないように慎重に調査を進めていくのだが、数々の些細な事件に恐怖を感じてくる。
このジワジワ感が凄まじく怖かった。

実際生活してて身の回りに不思議なことが起きたとしても 、物語や映画のようにオチはつかないのが大抵だろう。
逆に映画や物語でオチがないと腑に落ちないというか、「…で?」ってなるけど。
だからこそ、住民たちから聞き集めたエピソードがリアリティーがあって怖い。
住民ひとりひとりのエピソードは「なんか変だな」「何だか気になる」の域の話が多い。これという解答もオチもない。
取り立てることでもないけど、違和感や不信感は強烈だったせいか、改めて質問されると思い出されるのだろうと思う。
これらの少しの違和感を集めると、おかしな類似点や関係が見つかって非常に気持ち悪いのだ。 

映画のざんえにはキチンとホラーを観に来た人に対する映画らしい演出があったけど、それよりもこの本のテーマであった穢れの伝染のことを映画で観てみたかったなぁー。
穢れの伝染については本に説明が載ってるんだけど、映画では一言のセリフしか出てこなかったんだよね。
日本のホラー映画で、タイトルど忘れした…。あの呪われた家に入った人が次々死んでいくやつ。あ、呪怨。
あれは穢れの伝染がわかりやすく作られた映画だけど、これがまた有り得るというのが恐ろしい。ついでに理不尽すぎて怖い。

理不尽なことって対抗できないからこわいよねー
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