最近流れ作業のごとく数々の映画を見ている。
正直、そういう観方は「もったいない」気がしてしまうので好きではない。
娯楽というより消費の感覚だ。
特に小説においては斜め読みってすごくもったいないと思う。
中には斜め読みで十分な本もあるけど(…)、映画や小説のモノガタリとの出会いは(まあそれに限らず何でもそうだけど)初めての出会いは一生に一度きりじゃないか。
だからオチまでじっくりしっかり読みこみたいのだー。
ということで私はかなり読むのが遅い。
登場人物の容姿から部屋の間取りとかどんな声でしゃべるのか、とか色々想像して読むのが好きなので遅くなる。ついでに頭の回転も遅いから遅い。
そんなことで、最近見た映画を忘れないようにリストアップする。
・ジョン・ウィック チャプター2
・イヴ・サン・ローラン
・マグニフィセントセブン
・モアナと伝説の海
・コードネームアンクル
・エージェントウルトラ
・ライフ
ジョン・ウィックはね、もうキアヌかっこいい!である。暗殺者のお仕事から足を洗ったはずのジョンが裏社会の仕事を遂行しなければいけない羽目になり、そしてまたもや同業者全員から命を狙われることになるというはなし。
今回は現役時代のジョンがどういう風に仕事を遂行していたか、それらの準備工程が見られてとてもよい。
スパイ映画とかでスーツを仕立てたり、武器を揃えたり、スパイグッズを選んだり、そういうシーン大好き。
そしてキアヌはややウエッティな長い髪(うざったい)を顔に張り付けながら銃を撃ちまくる。
胴周りがややもったりしている様子が現役復帰直後感があってよい。そこらへんも計算して絞りすぎてないんだろうなー。
激太りとかゴシップ満載なキアヌだけど、撮影のときにはしっかり仕上げてくるストイックでくそまじめなキアヌが愛らしくてたまらない。ハリウッドスターであるにもかかわらずこんなに孤独が似合う人っていまい。
さて、イヴ・サン・ローランだ。
これは人から借りて見たんだけど、こういう「天才の孤独」みたいなの、共感できなくて嫌いなんだ。かまってちゃんをこじらせ杉なんだもん。
酒におぼれドラッグにおぼれセックスにおぼれ、周りの人々を傷つけおきながら「僕の孤独を分かってくれ!!」みたいなクソ野郎にムカつくんだ。大変なのはお前だけじゃねーっつーの。
マー●・ザッ●●バーグ氏の遍歴を映画化した「ソーシャルネットワーク」を見た時もそう思った、つか日本の偉人や大スターの生い立ち映画とかもそうだけど「僕の周りに集まる人たちは、僕のお金に群がってるんだ。誰も本当の僕を見てくれない」みたいなセリフに「金があるだけマシじゃねーか。金もない誰もいない人はどうすりゃいいんだクソが」(言いすぎ)と思うのよ、まあ映画の言いたいことは分かるんだけど。あと実在する人物だからある程度きれいに脚色しないといけない事情も分かるけど、ハッキリ言ってこれらの映画って年表を追っていくだけで全然面白くない。
これを見て知ったことはイヴ・サン・ローランが元々ディオールに勤めてて、ゲイだったってことぐらいだ。
イヴと公私ともにパートナーだったピエール…だったかピーターだったかという方が、天才に惚れたが故の受難で、幸せもあったであろうが辛いことがとても多かったろうと切なくなる。
さてマグニフィセントセブン。
これは七人の侍のリブート(?)の荒野の七人のリブートなのだ。つまり日本人の大好きな復讐・勧善懲悪・ヒーロー映画なのだー!
ストーリーは悪をやっつけるの説明で事足りるのだが、地元民を追い出そうと教会を焼き民を理由なくぶっ殺す金持ち悪党会社に、ヤツらに夫を殺された未亡人が用心棒を集めて戦い、街を取り戻すという話なのだ。
リブート前の2作を見ていないしこの時代の背景もよく分からないので死生観が良く分からないのだが、金に困っているとか死刑囚だとか分かりやすい理由なく、この勝ち目のない用心棒を引き受ける理由がわからない。ある人物には理由があるけど。
そこら辺は端折られているが、ガンアクションはカッコいい。デンゼル・ワシントンの早打ちとか銃をホルスターに納めるアクションとか、あとお馬さんかわいい!!
何も考えずに悪党を成敗する事を楽しむ映画である。ぜひ涼しい部屋で観たい。
あとライフはきつかった…。
プロメテウスをウッキウキで見ていた自分が、この映画を見て途中退場したくなったことに自分で驚いた。色々と弱っているのだろうか…。
もうすぐ公開のエイリアン、劇場で観る気満々だけど、耐えられるか…。