ああ、そうか


まだ、わたしのなかでは、ほとぼりが冷めていないから

ほとぼりが冷めるまでは、直接は、なにも話さないほうがいいのかと思ってたよ

そんな状態の時に、頼らないほうがいいのかなと


直接、口にしてしまったら、ほんとにしにたくなりそうだから

そのまま、しにたいーだの、もうしぬーだの、ぽろっと飛び出しちまいそうで

一度言葉にしてしまうと、声帯を震わせた感覚も、その言葉の音も、想いも、いつどこでどうやってその結果どんな気持ちになるかとかどんな感触を得られるかそのリアルな感覚とかも、ぜんぶぜんぶ知覚しちまうし、思い描いてしまうから


言霊って単語があるけど

口から言葉を紡ぐと、そいつは恐ろしいほどの力を持ってしまう

今、たったの一度でも、「しにたい」って言っちまったら、なんかちょっとからだがふにゃふにゃになっちゃいそうで

それしか考えられなくなっちゃいそうで


よわっちいなあ


しにたい、とか、しんでしまえばよかった、とか

そういう言葉を、直に誰かに聞かせてしまうのは、とても良くないことだと思うのだ


それは、私自身、母から幾度となく直に浴びせ続けられてきたものだから

あれは本当にくる


たぶん、わたしの脳みそと心は今、それへの感情?激情?を感じることを思いっきり拒絶してるんだと思うのだ

だから変に穏やかな気持ちになるのだ

穏やかなまましんでいたいのだと思う

幽霊

でも生きてるのだ

わたしもよくわからないんだ

全く同じ経験も気持ちも味わったことがあるのに

どうしたらいいのかわからない

しにたかった、でもしねなかった

時間が解決してくれることを待つしかないのかね

くちびるかっさかさ