「じゃあ、オレのじいちゃんとばあちゃんのことな!
じいちゃんの名前はマサムネ・タテワキ。
パシフィスの小さな町で鉱物資源採掘の職人をしてるんだ。
厳しいときは厳しいけどいつもは優しくて大好きなんだ」
「ほう」
「次にばあちゃん。名前はキク・タテワキ。
ばあちゃんはいっつも優しいけどすっごく心配症でさ。
いっぱい心配かけちゃったな。…多分今も。
二人ともオレの大事な家族なんだ」
「…お前は養祖父母を愛しているのだな」
「おう!大好きだぜ!」
「そしてお前も深く愛されている」
「え?会った事ないのに分かるのか?」
「お前を見ていれば分かる。
深く慈しまれて育てられた事がな」
「そういうものなのか?でも…うん、そうだな。
オレ、すげえ大事にされてると思う。
いつだって側にいてくれたんだ。
オレが一番怖いと思ってる日も、ずっと」
「お前が一番怖いと思っている日とは?」
「あっ、うう…今は全然怖くなんかないぞ!
皆の、仲間のお蔭でさ、克服したんだ」
「そうか。…では聞き方を変えよう。
いつ、何が怖かったのだ、弟よ」
「いいじゃん、もう怖くないんだから!」
「良くはない。
つまりお前の仲間達はその日を知っているのだろう。
余が知らぬのは面白くないではないか」
「面白くないって…。
でもな、あんまりヤイバには聞かせたくないかなって。
…お前の誕生日だし」
「余の?」
「っていうか、白夜の日がな。
パシフィスじゃあ悪いことが起こるって言われてて、
外に出ちゃいけない日だったんだ」
「国が違えば受け取り方も違う。
…それは仕方のない事だ」
「言われてたからっていうのもあるけど、
どうしてだか白夜が怖かったんだ。
でも、さっきも言ったけどもう大丈夫だぞ。
そうだ、来年、白夜の日が来たらヤイバの誕生日会でもやろうぜ!
みんなで集まって、ケーキとか美味しい物食べてさ」
「…来年、か。
そうだな。機会があればな」
「あるよ!来年だって、再来年だって!」
「ツルギ…」
「じゃあ、次はヤイバ!
父さんと母さんの話だぞ!」
「ああ、分かった。
話そう」
折角和解したので無事に乗り切って次のお兄ちゃんのお誕生日は光も闇もなくお誕生日会出来たらいいなと思います。
この会話文の前の
mblg.tvに少し加筆したものを支部であげました。(
www.pixiv.net)移転したらlogへ置こうと思います。