たいへんごぶさたしてます……
DVDが尊すぎて…ドラマCDなんなのみんなかわいいいみがわからない…
10月はもう終わっちゃったんですけどハロウィンの日の二人です
またはヨクくんに太ももをかぷりとされる駿太くんのはなし
R15くらいな感じなので苦手な方はご注意ください
ヨクがやって来て初めてのハロウィンだった。
楽しんでほしかったのも本当だ。
それはちょっとした出来心だったんだ。
絶対にヨクに似合うだろうなあ、って。
でも、でも、ちゃんと衣装は2つ用意したんだ。
どっちを着るかじゃんけんで決めようって。
ただし、グーチョキパーを教えた時に分かりやすい様にと思って、
チョキがカニのハサミという概念を植え付けられたヨクは大体チョキを出すんだ。
偶に物凄く苦渋の表情でグーとパーを出す時もあるけどそんなに顔に出してたら流石に分かる。
ついでにグーを出して勝つとオレのカニちゃんが…とこの世の終わりみたいな顔をする。
流石にオレ以外とのじゃんけんの時はそんな事はないけど代わりに物凄く真剣な顔をしてるのでちょっぴり怖がられてたりする。
女の子達には格好いいって人気だけどさ!でもカニちゃん愛だからな…。
バトルの時はそんな事な………いや…なんか泣いてたしバトルオレがやったじゃん…。
そういう事でオレはヨクに白いシャツに黒いリボン、そして膝丈よりちょっと上のスカートにハイソックス、最後に白いフリルのついたエプロン、というメイドさんの服を着てもらうことに成功した。
オレはもう一個の白いシャツに黒いマントとズボンで無難にヴァンパイア?ドラキュラ?の仮装だ。
設定的にはご主人様とメイドだってノリノリだった姉ちゃんが言ってた。
負けは負けだと言いながらもそれはそれは静かに怒りを燃やし続けこっちを射殺しそうな目で睨んでくるヨクに仕上げのへっどどれす?という頭につけるひらひらしたのを付けながら軽口で言ってしまった「終わったら言うこと聞くから」。
これがいけなかった。
ぷんすか怒るヨクがこれを聞いて大人しくなった時に失言だったと撤回できてたらこんな事にはならなかっただろう。
行事としてやっていたハロウィンパーティーへ出向いたオレ達は沢山お菓子をもらい、
友達にちょっとした悪戯をしてその日は、終わった。
女の子達に可愛い、とかヨクくん綺麗、とかもみくちゃにされていたヨクは大変お疲れだったけど、
着替えながら「31日は家に来い」とオレに言ったその顔はぞわりと背筋が凍りそうな程の晴れやかな笑顔だった。
…大変お怒りである。
そしてやって来た31日。ハロウィン当日。
学校が終わってから一緒にヨクの家に行った。
逃げないように手を繋がれてたのを見たクラスメイト達は相変わらず仲いいな、
と見送ってくれたけど出来たら助けて欲しかった!
オレが悪いことしたのは分かってる。
来年はちゃんと女の子のじゃないヤツを用意しようと思う。
ヨクが着たやつを着ろっていうのもまあしょうがない。
だからって、これは。
「ちょっ、ヨク!スカートめくんなってば!」
「お前だってやっただろうが」
「ヨクはちゃんと短パン履いてただろ!」
ヨクの手を押しとどめながらもう既に半泣き状態で必死にスカートを守る。
なんたって今オレの下半身はとっても風通しがいい。
「オレのパンツ返せよぉ…」
別にヨクと裸で抱き合うのは初めてじゃない。
二人でこっそりえっちな事をするようになったのはいつの事だったか。
どっちが大人か、とかとてもくだらない言い合いの末だった気がする。
オレはヨクの手が、ヨクは多分オレの手が。
お互いの手のひらで包まれて擦り合うのが気持ちいいって知ってしまったのが運の尽き。
こうやって、こっそりしなくてもいい場所が出来てしまったから今も続いてる。
いつの間にかそれは気持ちいいから、じゃなくてヨクとだから、になるのに時間はかからなかった。
でもそれはそれ。これはこれ。
こんなの、はずかしい。
きれいなきれいなヨクのエメラルドグリーンの瞳が恥ずかしがるオレの姿に楽しそうに細められる。
「駿太」
後ろの壁の所為でもう逃げることのできないオレの頬にするりと白い手が添えられた。
かわいい、とオレも散々ヨクに言った言葉をお返しされ口を塞がれる。
こんな状態で、そんな事言うなよ。
顔がますます暑くなって、きっと真っ赤に染まっちゃったことだろう。
抵抗が緩んだオレの太腿にもヨクの唇が触れた。
くすぐったくて身を捩ったオレを見たヨクは何を思ったのかそのまま噛み付いた。
噛み付くって言っても軽くだったけど、
突然だったからか女の子みたいな声が出ちゃったオレにヨクはもう一度、かわいい、と言って。
「お菓子のかわりにお前を食べようか」
とか言われたけど!この場合オレが仮装してるからオレがヨクに悪戯するんだからな!!!
っていう抗議も何のその。
お菓子は用意してあったから仕掛けてきたとしてもお前の負けだろ、
と大人の階段を無理やり一歩登らせたヨクは澄ました顔で言い放った。