バタフライ。

成就しないもの

叶わないもの

受け入れられぬもの

護り通す何か

この掌は余りにも汚れていて

澄んだ貴方に触れるには罪深いもので

引き際を逃した私には

杭を打たれる辛辣さを

無限に与えるものにしか過ぎない




尊い清い想いは

何時か風化してゆくものだと

約束のない誓いと

歯痒い愛慕に唇噛み締めて

苦痛の無限地獄に

身を投じる愚かさを









可能性は、何処から生まれ行く？

静寂な空白の時

伏し目がちな瞳と

俯き加減の躯と心

膨らんでいくのは

留めどなく溢れ続ける

空虚と破滅願望




不可思議な憤怒が

私を脅かすのは何故だろう

何も悪くなく

誰も関与する事ない

孤独な世界の筈なのに

形作る材料も存在しない

その憤りが

私を更に陰湿にさせる




幸福であるが故の、不幸



恵まれた今がある為に

無い物ねだりな傲慢さが

私を日々苦悶させる





心奮わせる、真の幸福は何処に存在している？

日毎に眩暈が覆い被さって

世界の情景を朧げにする

揺れたそこには歪みを生じた貴方

虚ろな瞳は焦点を定めず

愛しさは薄らいで

沈黙の、遥か彼方へ。