http://gs.inside-games.jp/news/398/39850.html
プレイステーション4。
ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は開催中のGDCでさっそく、「Playstation4 Overview for Developers」と題して講演を行い、より詳細な情報をあきらかにしました。
講演を担当したのはSCEアメリカのクリス・ノードン氏です。
PS4のめざすもの。
それはすべての「人」や「コト」が統合され、新しい価値を提供することです。
ノードン氏は「PS4時代では、たとえシングルプレイでも統合され、ソーシャルな体験ができるようになると確信している」と語ります。
講演はまず、そのために必要なスペックの掘り下げからスタートしました。
既報の通り、CELLアーキテクチャのCPUを筆頭に、独自仕様の固まりだったPS3に比べて、
PS4は x86アーキテクチャのCPUを搭載するなど、非常にPCに近くなっています。
8コアのCPUと、テッセレーション(ポリゴンの自動分割機能)をはじめ、
DirectX11.1世代の機能を独自に拡張した命令群を実行できるGPUを搭載。
8BGのメインメモリも、高性能なPCで用いられる256ビット GDDR5を搭載し、メモリ帯域幅が176GB/秒を確保。
「高速なCPUとGPUとメモリの組み合わせで、PS3のボトルネックを一気に解消する」
ゲームの開発も64bit Windows7 OSを搭載したPCで行うことができ、
マイクロソフトのVisual Studio 2010と2012の機能を統合した開発環境をはじめ、さまざまなツール群が当初から提供されます。
コンパイラやデバッガー、CPUとGPUのパフォーマンスアナライザーをはじめ、便利なツールがてんこもり。
各種ゲームエンジン(Blitz Games, Crytek, Unreal Engine)、
物理ミドルウェア(Habok, PhysX)、オーディオミドルウェア(Audiokinetic, CRI, Firelight Technologies, CRI, RAD)、
アート(Autodesk, Genomerics, Umbra)もしっかり対応。
歴代PSの中で最も開発環境が手厚く整ったプラットフォームだといえるでしょう。
(ソフト開発には、個人から法人まで参加できるそうです。例えば、個人でアプリを作り、それを配布することも可能になります。)
コントローラもまた既報の通り「デュアルショック4」という名称となり、
デュアルショック3のスティックやボタン、センサー類に加えて、
新たにタッチパッドとラインバー、そして共有ボタンなどが加わります。
タッチパッドは1920×900ピクセル、2点認識が可能で、開発にはPS Vitaのゼスチャー認識ライブラリが提供予定となっています。
このほかコントローラには2基のステレオヘッドフォン端子と、1基のマイク機能を内蔵。
ボイスチャットや音声認識に加えて、パーティゲームなどで特定のプレイヤーにだけ音声を出力するなどが可能だとしています。
振動機能と組み合わせてコントローラがまるで生きているかのように感じさせたり、
マルチプレイで特定のプレイヤー間の秘密通話が可能になったり、といったアイディアも提示されました。
コントローラ前面下部のラインバーについても補足が必要でしょう。
これは色(青・赤・緑・ピンク)でコントローラの本体認識番号を示したり、
バッテリー状態を示すだけでなく、ダメージを負うと点滅するなど、
プレイヤーに対して新しいフィードバック情報を提供します。
さらにPS4 Eyeと組みあわせると、ラインバーの色をトラッキング可能。
PS4 Eyeでは別途、プレイヤーの表情もモニタリングでき、両者をあわせて個々のプレイヤーの認証が可能になるとしています。
これ以外にも講演では、デュアルショックとPS4 Eyeを組み合わせることで、これまでにないユーザー体験が可能になるというアイディアが、多数示されました。
ボイスチャットやビデオチャット、顔認識によるログイン、音声認識をはじめ、
レースゲームでは体を傾けることでハンドルを切ったり、
FPSでは体を傾けて物陰から身を乗り出したり、といった操作も可能になるとしています。
PS4で搭載されるソーシャル機能の詳細も明らかになりました。
最大の特徴はFacebookとの連携が進んでいることです。
PS4のSNSは基本的に実名ベースに移行し、Open IDとPlaystationネットワークアバターで識別されます(もちろんソーシャルグラフの共有指定も可能です)。
これによりゲーム中に自分の顔写真を登場させたり、フレンドの選択を確認するなどができます。
既報の通り、コントローラの共有ボタンを押せばスクリーンショットや最新のプレイ動画を数秒間投稿することも可能です。
マイクなどを使って、ゲームのライブ実況機能もサポートされます。
リモートプレイも強化され、特別なモードに設定しておかなくても、
インターネットなどを経由して、PS Vita上でゲームがプレイできるようになります。
特別なCPUパワーやメモリを必要とすることもないため、文字通り「家での続きを戸外に持ち出して」継続プレイできるようになるというわけです。
ゲーム画面はストリーミングで配信され、クラウドコンピューティングのGAIKAIのノウハウが用いられる予定です。
既報の通り、スマートフォンやタブレットとの融合も強化されます。
AndroidやiOS向けのアプリを用いて、PSNやPS4とインタラクションさせることが可能になります。
アプリが対応していれば、スマホやタブレットでPSNやPS4の操作もできるというわけです。
PS3と異なり、PS4ではダウンロードの完了とインストールを待つことなく、ダウンロードしながらゲームをプレイすることも可能になるため、遊ぶ前に長時間待たされることもありません。
外出先からスマホなどでダウンロード購入しておき、家に戻ったらすぐにプレイする、なども可能です。
いろいろ凄いことになってます。