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ギリシア神話の本気をみた

英語の宿題中の出来事

小説風でいきます

「あ〜、知るかよチンパンジーなんざよ!」
私は大きく伸びをして、ずっとにらみ続けてきた英語の教科書の写真を叩いた。
この写真には二学期に予習をするべき内容――チンパンジーと共に暮らした女性、ジェーンさんとそこから派生する世界規模の問題などが知らない単語と共に散らばっているのだ。があった。

早く終わらせて友達と横浜で食べ歩きをするという願望を叶えるためにも私は自分から見て左側にあった電子辞書を手に取りノートに羅列されている単語の数々の意味、発音記号、品詞を調べるために電源を入れた。

しかし、私の集中力はたった十五分で切れてしまった。小説や絵を書く時は軽く一食抜いてもきにしないくらい集中するのに。ただし勉強において世界史だけは例外だったが。
散らかして雑貨やら化粧品やらに囲まれて埋もれた創作小説用のノートを取り上げた。旅行から帰ってきたのだ、続きを早く書いてしまわねば。

書き途中の部分の粗筋はこうだ。
「とある少年がいて、彼は一時期奴隷となっていたが実は神様の代理と言っても過言ではない能力を持ち合わせているが今の時点でそのことは知らないが能力が目の前で開花してしまう」。
……何処のエレフセウスだという突込みはしないでくれ。
その能力に何か名前を付けようとして、当初の理由をすっぽかして私は適当な名前を電子辞書の中にある百科辞典で調べた。

ギリシア神話由来の言葉が格好いいだろう、この少年はスペ〃イン生れだから合いそうだ。
ギリシア神話といえばMoiraだという概念が既に私の中にあったのか先ず検索にかけたのが「モイラ」。

どうやら調べた結果モイラは三人一組の女神らしい。小説の登場人物である少年の補佐役的存在には、二丁拳銃を巧みに操る賢者と寡黙な赤髪の女剣士がいた筈だ。三人ならば丁度いい。
……賢者と聞いてサヴァンを真っ先に思い付いた人はきっと私と仲良くなれるだろう。

調子に乗ったのか、捏造してから更に好きになった「オリオン」を調べることにしたら広辞苑とマイペディアでは内容が違うけれどこれは載せざるを得ない。
広辞苑ではオリオンはアルテミスに射殺されたという説がある。しかしマイペディアはよくプラネタリウムなどの説明にあるようにサソリに刺されて死んだから蠍座からは逃げるように空に出るらしいとのことだった。

「ちょ、オリオンかわええ!」

このサソリ自体アルテミスの放ったものらしいが、どうもひっかかる。
そういえば、ミーシャことアルテミシアはアルテミスを語源としているだろうがそうしたら上の説よりミーシャ伝説が出来上がる。

……お転婆も程が過ぎないか?

更に調子に乗って「レオンティウス」を調べてみたが、スペインのレオンという地名しか無かった。
そして丁度ケータイのリスモでラフレンツェが流れたので、「オルフェウス」を調べたらラフレンツェの内容通りで少し感動した。

「パネェっす!陛下!!」

しかし、その次の項目の方が半端ないのだ。
その名も「オルフェウス教」。実在した古代ギリシアの密儀宗教だ。
かなり内容は哲学的で私には解読出来ない。


結局宿題に手を付けることなく明日に回した。
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