私がまだ19歳だった頃。
毒親に育てられた私は寂しさと虚しさでいっぱいだった。
ある時、偶然今の旦那に出会った。
私は、生理不順が酷く病院では妊娠しずらい身体だと言われていた。
病院を変えても本格的に不妊治療をしないといけないと言われた。
でも、まだ私は結婚する訳ではないしどうでも良いと思っていた。
旦那は自由な人で私が知らない事を沢山教えてくれる人で
デートも勉強してる感じでとても楽しかった。
ある日、この人の子供を産めたらどんなに幸せだろうと考え始めた。
ドライブデートで遠出をする事が多く、通る道にはお地蔵様にお花を添えてあるのも見かけた。
私の親のような人が子供を放置してたのだろうかと、つい考えてしまっていた。
旦那が綺麗な桜が咲く公園の前に車を止め、少し歩こうと言うので公園の中に入っていった。
時間は深夜2時過ぎだったと思う。
ピンクの服をきた女の子がブランコで遊んでいた。
こんな時間に可哀想にと思い話しかけようとしたが、旦那が「誰もいないじゃないか」と言う。
でも、私には見えるし泣いてる女の子を見ると、まるで昔の自分を見ているようで
旦那の注意も聞かずに女の子に近づき話しかけた。
「どうしたのかな?誰かと喧嘩しちゃったかな?」
女の子は涙を流しながら私の顔色を伺うように
「お母さんが私の首をギュッて締めるから怖いから逃げてきたの
お願いだから、お母さんにココにいるって言わないで」
私は旦那の目も気にせず、女の子に自分の親の事を話した。
子供が出来にくい事や、こんなに可愛い女の子が産める貴女のお母さんが羨ましく、妬ましい事も、次に生まれ変るなら勇ましい男に生まれたいとか。
女の子は「私と一緒だね」って涙をためて私に笑いかけた。
どうやら、女の子は私と一緒でお兄ちゃんは大事にされるけど
自分は大事にされず、男だったら…と思う事が多かったようだ。
私は、女の子にどの位ココにいるのか聞いてみた。
女の子は解らないと言う。
私は女の子に貴女は死んでいるんだといえなかったので
「私は子供が欲しい、男の子でも女の子でもどっちでもいい。
とにかく欲しい。良かったら私の子供になってくれないかな?」
女の子は私の顔をジーっとみて
「本当にいいの?私の事嫌いにならない?そばに居てくれる?」
昔の自分と重なってしまいブランコを持つ女の子の上から握って(手には触れなかった)