怖かった


私の前を行く彼の背中が




怖かった


響く二つの足音に 他の音が混ざることが





ねぇ ねぇ


まだはっきりとは聞こえない


だけど

薄闇の向こうで何かが鳴ってる気がするの




振り向いて

でも振り向かないで



だって どんな顔をしたらいいかもわからない





怖い 怖いの


またあの音が聞こえる気がする

あなたを連れていってしまうあの音が









でも きっと何より怖いのは



彼を信じきれないこんな自分