男性型脱毛症(AGA)の治療には公的な医療保険が適用されず、治療にも長い時間を要するため、月単位、年単位と考えていけば患者の費用負担は軽いものではありません。
処方頻度の高い薬のうちプロペシアという内服薬についてはすでに後発医薬品(ジェネリック)があるので、高価な先発医薬品から切り替えて使用すれば負担は確実に減ります。
外国ではかねてよりジェネリックの薬剤も販売され、個人輸入する人もいましたが、国内では2015年にファイザー、2016年にサワイなどのジェネリックが販売されるようになり、扱っている薬局も増えています。
育毛への取り組みとして、漢方薬を飲む方もよくいます。
生薬が配合されていることも珍しくはない育毛剤ですが、継続的に漢方薬を服用することで、生薬が働き、体の内側から育毛しやすい状態に導いていきます。
市販ではなく、オーダーメイドの漢方薬を処方してもらわなければなりませんし、即効性は期待できないため、効果を焦ってしまってはいけません。
自宅でもレーザー育毛ができたら嬉しいですよね。
クリニックで使うものほど高出力ではないのですが、家庭でも使えるレーザー育毛器具が売れているようです。
全ての製品ではありませんが、一部のものは米国でFDA認可を受けた育毛治療に効果があると認められたものです。
FDA認定というと分かりにくいですが、日本で例えると厚生労働省が認可した製品と言えば分かりやすいかもしれません。
FDA認可の育毛レーザーはアメリカの政府機関が安全で育毛に効果があると認めたものになります。
男性ホルモンの一種であるテストステロンの働きにより、男性はがっちりした骨格や筋肉を形作ることができます。
そして、髭や体毛、太い濃い髪を生やすこともできるのです。
ですが、ある男性ホルモンが過剰に分泌されるようになると、男性がよくなってしまうタイプの薄毛になり、そこから進んで男性型脱毛症へ、改悪されていくことになるようです。
ですから、病院で出される医薬品や、市販の育毛剤などの育毛製品には、男性ホルモンを抑制する成分が配合されることが多いです。
先に述べたように、薄毛や脱毛の原因となる男性ホルモンは、テストステロンから変貌を遂げたDHT(ジヒドロテストステロン)であり、活性化すると、薄毛へと向かうことがわかってきておりますので、テストステロンをDHTに変化させる5αリダクターゼという酵素の抑制が大事だと言われているようです。
清潔さを保つための入浴も、上手に使えば病院でのAGA治療の効果を高める上で、補助的ながらも役立ってくれます。
健康な髪を育てるには血流の改善は大きな影響力を持つので、シャワーだけの入浴よりもお湯を張った浴槽で芯から体を温めることで、血液の循環はだいぶ改善されます。
また、地肌の血行促進のためにお風呂の中でスカルプマッサージをするのも良いでしょう。