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今日も僕らは、





「好きです!私と付き合ってください!!」


………これで入学して、女子にコクられたのは五回目になる。





 ☆今日も僕らは、☆





「ありがとうねぇ。」



―――暑い夏。
部活終わり。私は友達の翔《カケル》とアイスを買いながら、家に帰っていた。


「……んで当麻ちゃん、今日は誰を泣かせてきたんですかぁ?」


「は?」


やっぱ動きまくったあとはアイスの買い食いに限るよな。とか呑気に思いながらガリガリくんを頬張っていたら、不意に翔に話し掛けられる。


「泣かしてきたって…」


首をかしげれば、何故か頭にチョップをくらった。痛い。


「とぼけちゃダメよダーリン。今日コクってた子、二年で可愛いって噂されてた女子だぜ。」


翔にその事実を聞いた瞬間、私は顔を歪める。それはまた男子から反感を買いそうだ。っていうかダーリン止めろ。


「はぁ…いつも通り、断ったよ……」


「泣いた?ねぇねぇ、やっぱ泣いた?」


えぇ、泣きましたとも。そりゃあ困るほどに。挙げ句の果てに『一回キスしてくれたら諦める』とか言うもんだからソッコーで逃げ出したわよ。と、私は事細かに説明してやった。


――――自己紹介が遅れた。
私は渚当麻《ナギサ トウマ》。16歳。身長175センチ。短く切り揃えられた髪に切れ長の瞳は、どっからどう見ても男の子。だがついてない。そう、私は正真正銘の女なのだから。


それなのに、周囲の女子は私をイケメンと持て囃し、男子には敵視される。それが私の学校生活である。


「何で私がこんな目に遭わなきゃいけないんだろ…」


「それはイケメンに生まれた宿命っしょー」


「はぁぁ〜……不幸だ…」


ガリガリくんが溶けていくのも構わず、私は項垂れた。何度断っても告白してくる女子達。カッコいい男子なんていくらでも居るのに。そう、例えば今まさに隣を歩いてる野郎とか。その他もろもろ。ホントどうしてわざわざ私なんだ。同性ながらまったく理解しがたい。


そんな俯き唸る私を見て、翔は清々しいほどの笑顔でこう言った。


「でもー、高校の頃に比べたら減った方なんだろ?俺のおかげで。」


ぴた。私の動いていた足が止まる。そう。そうなのだ。確かに高校に入って翔と遊び出してから、告白してくる女子が減った。


だけど………。


「…けど………けどぉ…っ明らかに変な目で見てくる人種が増えちゃったじゃん!!」


俗にいう、腐女子とやらがその輪に加わってしまったのだ。


ちょっと翔と喋ってたら『どっちが受けかな?』とかコソコソ話されたり、私と翔が喧嘩してたら『そのまま押し倒せ!若しくは押し倒されろ!』と叫ばれたり、酷いときには部活で怪我した腕とか見て『どんな激しいプレイを!?kwsk!!』って詰めよってきたりされてしまう。


何て言うか、逆に気を付けなきゃいけない事が増えたっていうか…とにかく、むしろ悩みの種は増えたと言っても過言では無かったりする。本当に。


私がそういうと、翔はぶはっと吹き出して笑った。


「ほんっと当麻のリアクション一々ウケるんだけどw」


「翔…私が真剣に悩んでるって分かってる……?」


私のリアクションがツボにでもハマったのか、翔は笑い続ける。はぁ…もう怒る気にもなれない。止めよう。コイツは私の境遇を楽しんでるだけなんだ。


本気で悩んでくれる友達なんていない。そう悟った瞬間、まるで私の希望がどこかへ行ってしまったように、持っていたアイスが地面に落ちた。


「あーっ!」


「あれま、落ちちゃった。早く食べないからだぞー」


「まだ全然食べてなかったのに…」


どうやら、落ち込んでる間にすでに溶けまくっていたようだ。手がベトベトして気持ち悪い。


もう一本新しいのを買う気にはなれなくて、私は落ちたアイスを眺めながら溜め息をついた。


「はぁ…もうやだ。どうせ明日になったらあの先輩、また来るんだろうなぁ…泣かれて、男子から白い目で見られて…それでまたその日も買ったアイスが落ちちゃうんだ…私は不幸だーっ!」


まさに負の連鎖。ネガティブな思考は留まることを知らず、私の目にはいつの間にか涙が浮かんでいた。


「……」


こうなったら、帰ってふて寝だふて寝。学校も遅刻してやる。グレちゃうんだからな私だって!


さっきより若干大股で歩く私。その後ろで、何やら大人しくなった翔は、どういうわけか私の前に立ち、進行を防いできた。


「何よぅ…心身共に落ち込んだ私に、まだ何か悪魔の仕掛けをするっていうの…?」


「んーん、違うよ。」


「じゃあ何…――――」


ちう。その音が鳴ったことにより、私の言葉は遮られてしまった。


あれ、なんか唇に柔らかいものが当たってるーなんて気付いた頃には、もう翔は離れてて。かわりに冷たいアイスが口の中に放り込まれていた。


「……」


あぁ、そうか。私、翔にキスされたんだ。で、ついでにアイス口移しで貰ったんだ。と、キモいくらいに冷静な頭が悟る。


「どう?ガリガリくんリッチなコンポタ味は?」


「……冷たい、デス。」


「あーまぁーそりゃアイスだしな。味わって食えよー」


いつもの翔の棒読み口調が、遠くで聞こえた気がした。口の中にはどうしていいのか分からない冷たいアイスが転がってて、もう、なんかちょっといきなり色んなことが起こりすぎてキャパシティオーバー状態だった。


とりあえず分かることは、一つ。


「?当麻、どしたー急に足止めて。帰らねーの?」


「………」



私の拳が目の前の男に注がれるまで、そう時間は掛からないってことだ。



(恋の始まり?いいえ、喧嘩の始まりです。)



――――――――――




最後めんどくなって適当に終わらせた。
僕にイケメン女子ください。




END

raison d'etreA

 





――ポタッ
――ポタッ



可笑しな音がしたんだ




「……―――」



でも、別に可笑しくはなかったんだ。
……それなのに。




「?…ちょっと希乃、早くしないと遅刻するわよ?」


「……今、誰かこっち見てた」



何故だか、足が動いて




「は?なにそれ、気のせいでしょ」


「……」


「え?あっ…ちょっ、希乃!!何処行くの!?」



――ポタッ
――ポタッ



好奇心だったのかな…?

今思えば、あそこでいかなきゃ私は
きっと普通でいられたのに―――。




視 え た の は
ブ ラ ッ デ ィ ・ ナ イ ト




**********




中学生生活での、最後の登校日。

その登校は、とても印象的な日となった。




――ドサッ!




希乃の力の抜けた腕から、カバンが落ちる。


それは梨麻と出会い、一緒に近道である細道に入った時だった。




――ポタッ




奇妙な雫の音が、希乃の耳に届く。希乃は何故だかその音が気になって、先に進んだ。


そうすれば、思っても見なかった光景が、視界いっぱいに広がる。





コンクリート一面にある、紅い水溜まり。




そして赤く染まる人間と、銃を持つ人間。それを傍観する人間。





道を間違え、イタリアの危険地帯にでもワープしたのだろうか。希乃と梨麻は、目の前の信じられない光景に恐慌《キョウコウ》した。




「……ん?」


不意に、銃を持った人間が此方に振り向く。


その行動に気付き、傍観していた人間も、希乃達の方へ向いた。


「おや…モタモタ遊んでたりしたから、一般人が紛れ込んでしまいましたねェ」


「っ……!!」


狂喜に溢れた声を聞き、梨麻は思わず希乃の手を引いて後ずさる。


一方希乃は、何が起こっているのか分からず、ただ、コンクリートに広がっていく血溜まりを凝視していた。


「どうします?アンダーグラウンド以外の人間を始末するのは、些か気乗りしませんけど」


傍観していた人間が、銃を持つ人間に訊ねる。


「……」


しかし、銃を持つ人間は口を開かない。聞く気が無いのか、聞こえないのか。聞く余裕が無いのか……少なくとも、表情は幾分か冷静に見えた。




そんな中、勇敢にも梨麻は放心状態の希乃を庇うようにして前に立ち、二人の人間に向かって怒鳴る。


「っ……アンタ達…一体、ここで何やってんのよっ!?」


傍観していた人間は、梨麻の起こした行動に目を丸くしつつも、梨麻の質問に返事をした。


「何、と言われましても……貴女に説明する義理は無いのですが」


「っ…あぁ、そう……それなら、私達はここから居なくなっても良いわけよね…?」


「おやおや…こんな厄介な光景を目の当たりにさせといて、見逃す馬鹿は居ませんよ」
 

そう言って、傍観していた人間は笑みを雫す。


その微笑みはどこか狂気染みていて、梨麻は寒気がした。


「あぁ、でも安心してください。一般人の命を狩る行為は、我々の場合禁止されられています」


「は…?」


「だから、かわりに貴女達の記憶を消去させてもらいますね」


傍観していた人間は、その言葉を二人に告げた後、懐から何かを取り出す。


それは、色鮮やかな色彩が施された扇子。男の懐から出てくるには少々違和感はあったが、その者は平然としていた。


男は慣れた手付きで扇子を開くと、希乃達に向かって扇ぐ。


すると二人の周囲に、何やら甘い香りが漂ってきた。


「!……何…っ!?」


梨麻は本能的に危険を感じ、その場から離れようとする。


「希乃!気を確かに持って!早く逃げるよ!!」


「っ……」


梨麻の呼び声で我に返った希乃はハッとして、咄嗟に梨麻の手を掴もうとした。




だが、次の瞬間。







――ドサ…ッ






「…ぇ……?」


梨麻の体がゆっくりと傾き、地面へと倒れていく。


希乃は驚き、慌てて梨麻の体を受け止めた。


「りっ…梨麻ちゃん…っ!?」


希乃は、グッタリとした理奈の体を揺する。しかし、反応はない。完全に気を失っているらしい。


「嘘っ…なんで!?やだ、梨麻ちゃんっ!!」


段々と、恐怖で叫びにも似た声で、梨麻を呼ぶ希乃。目尻にはうっすらと涙が浮かんでいた。


そんな希乃を、二人の男はジッと見つめる。


「喪扇香《-ソウセンカ-》の香りを嗅いだにも関わらず、気を失わない…?」


「……」


武器を持つ男は、静かに、希乃に近付いていった。


そして、血の滴る剣を希乃に構えると、制服を胸の辺りまで躊躇いなく引き裂く。


「っ…!!」


怖くて抵抗できない希乃は、ただ、気絶した梨麻の手を握りしめることしかできなかった。


そんな希乃を放って、男は希乃の左肩を出すように、制服を乱暴にずらす。


武器を持つ男の視線は、希乃の左肩のある一点に止まった。


「………見付けた」


一言。それだけを男が言うと、傍観していた男は、驚いたように瞳を見開く。


「……それは、本当ですか?」


「青鳥の印がある。間違いない、コイツだ」


"セイチョウの印"。聞き慣れない言葉に、希乃は目を丸くした。


「どうする?」


「どうするも何も…『王子』が見つかったからには、目覚めさせなければいけませんよ」


「……目、覚め…?」




何を言っているんだ。この二人の男は―――?




恐怖する頭で必死に会話を聞き、考えるが、何のことだかワケが分からず、希乃は、霞む視界をクリアにしようと袖で涙を拭う。


ちょっとずつだが、希乃に余裕が出てきた。  

「…っ…あ、の……」


希乃が呼び掛ければ、武器を持つ男が振り向き、睨まれる。


それに少々怯みながらも希乃は、どうせ死ぬなら疑問を解決してから。と、勇気を振り絞って訊ねた。


「っあの…梨麻ちゃん…この女の子は、無事なんですか……?」


「……」


「こ、答えてください…私、貴方達が何者なのか知らない……セイチョウの印とか、目覚めさせるとか…全然……あの、一体、私達に何をする気なんですか……?」


「……はぁ…」



いくつかの質問を投げ掛けると、男は小さくため息をついた。



「そんなにたくさんの質問に答えるほど、俺はお前と言葉を交わすつもりはない。……覚醒すれば、"此方側"の事は思い出す」


「覚醒…?」


また、ワケの分からないことを言った。希乃は呟き、潤む瞳で、高い位置にある、男の顔を見上げる。


すると、傍観していた男が、微笑みを浮かべ、話した。


「今の貴女に僕らの事を説明しても、きっと、理解はできませんよ。ソウマ、どうやら"今回"、『王子』は"此方側"につきそうですね」


「…あぁ」


「……」



この状況を、私にどう打開しろと言うのだ。



希乃は、必死に逃亡策を考える。


しかし、気絶した梨麻。傷付いた男。武器を持つ男と、これだけの悪条件が揃ってしまえば、混乱する希乃の頭では、二人を動かすことすらできない。


「さっさとやってしまいましょう。奴等が来る前に」


「分かった」


そうこうしているうちに、男達の話しがまとまったのか、真っ直ぐ二人の視線が希乃に向けられてきた。


武器を持つ男が、懐からゆっくりと綺麗な装飾がされた、硝子のように透き通ったナイフを取り出す。


これは、殺される。希乃は瞬時に悟った。


「ぁ…」


自然と声が漏れ、恐ろしさのあまり希乃は後退りする。


「逃げるなよ。今、覚醒させてやるんだから」


「ぃ…い、ゃ……た、助け…っ」


「助けてやるよ、今度こそ。死のループから」


男に持たれたナイフが、高く振り上げられた。




死ぬ。




そう、思った直後だった―――。







ドスッ!!






次の瞬間、左肩に酷い激痛が走った。



「あ゙…っ!!」


「!!」


ナイフを振り上げた状態のまま、男は希乃の左肩に刺さるナイフを見て、目を見開く。


希乃にナイフを刺したのは、目の前にいる男ではない。レンガの壁に背を預け、苦痛に耐える希乃は、首を動かして必死に犯人を探した。


「少し遅かったな。ソウマ」


ナイフの飛んできた、頭上の方から、声が聴こえてくる。


三人が見上げれば、そこには、漆黒の髪を風になびかせ、器用に壁の上に立つ美形の男が居た。
 

「レン…貴様…っ!!」


『レン』と呼ばれた男は、鋭い目付きで睨み付ける『ソウマ』を、臆することなく睨み返した。


「カイバに瀕死の重傷負わせておき、その上『王子』まで奪おうとするなど…貴様等、覚悟は出来ているだろうな?」


「それは此方の台詞だ!お前…よくも"第一の覚醒契約"を奪ってくれたな…っ!!」


「貴様等の『王子』は、この方では無いだろうが」


「黙れ!"シエル様"こそ我等の『王子』となる方に相応しいのだ!!お前らごときに、"シエル様"が守れるはずがない!!」


何やら口論になっていく二人。やがてはそれぞれ武器を構え、一戦を交え始めた。


―――――その間希乃は、痛みとは違うモノに身体を犯されていた。


「うっ…あぁ…ぐっ……っっ!!」


体が、溶けるように熱い。そして息が上手く出来ない。


「(……や、だ…よ…死に…たくな、い………っ)」


それなのに、苦痛から逃げるように意識はどんどん遠くなっていく。


「死に…た…く……」




―――死にたくない。そう呟いたのを最後に、希乃は気を失った。







********







―――一体、あれからどれくらい経ったのだろうか。



目を覚ました希乃は、何もない、真っ暗な空間にいつの間にか佇んでいた。



「……え…?」


驚いて希乃は、状況を把握しようと辺りをキョロキョロと見渡す。





すると、明らかに怪しいが神秘的に光る泉を希乃は見付けた。


「……」


ここは、死後の世界だとでも言うのだろうか。それにしてはシンプルな場所だ。


とにかく希乃は躊躇ったが、その神秘的な雰囲気の泉に歩み寄ることにした。


気付けば、先程まで希乃を苦しめていた苦痛は全くない。ならば自分は死んだのだろうかという疑惑が、より一層強くなった。




――チャプ…ッ




「あ……思ったより、浅い……」


指を入れ、深さや害が無いか確かめ後、希乃は泉に足を入れる。




その瞬間。泉に浮いていた一つの大きな蓮が、希乃の目線まで浮かび上がってきた。




「!」


閉じていた蓮の花びらが、ゆっくりと開かれる。





そして―――中から現れたのは、白い肌をした男だった。




蓮から現れた男。それは希乃にとっては決して忘れられないくらいに見た姿。


「この、人…何度も夢に出てきた……」


そう、蓮の中から現れた人物は、いつも見る夢に出てくる男だったのだ。希乃は無意識に男に向かって手を伸ばした。


希乃の震える指先が、男の肩に触れる。


そうすれば指を伝って、男の鼓動と温もりが感じられた。


「生きてる…?」



――カチャンッ!



その時、男の両腕両足を固定していた鉄枷が、音を立てて外れる。


そしてまるでそれが合図であったかのように、固く閉じられていた男の目蓋が開かれ、希乃目掛けて倒れ込んできた。


「えっ!?あ、ちょっ!!?」


突然の出来事に希乃は対応しきれず、思わず手を広げて、ほぼ裸体の男を受け止めてしまう。



ドクンッ!!



――――と、男の肌が触れた刹那。男の力強い鼓動と共鳴するかのように、希乃の心臓が大きく跳ねた。


「うぁっ…!?」



ドクンッ!!



また、ナイフを突き刺された後に襲い掛かった感覚と同じ。希乃は男の腕を強く握ってしまう。


どうしてこんな痛みや苦しみを受けなければならないのか。一体、自分が何をしたと言うのだ。希乃は思い、唇を噛み締めた。


希乃の体は火で焼かれるように熱く、また、何度も刃で至る所を刺されているのかと錯覚させられるほどの激しい痛みが襲いかかる。


「あ…っ!」





――ザバンッ!!




やがて身体中の力は抜け、希乃は男と共に神秘的な泉へと落ちてしまった。






―――そうして希乃は溺れながら、気を失ってしまうのだった。




これからやって来る幾多の困難を、乗り越えなければならない運命が待っているとも知らずに。







(消えた少年。見えた白衣)(私は、どうなってしまうの)





END



***********



続くって言ったでしょ。
ハッハッハ。




 

俺のマスター



※注意※
・ドラゴンズドグマのポーン×覚者です。
・ちなみにポーン視点です。
苦手な方はブラウザバック!




*************





これは、旅をする覚者とポーンのお話。



――――俺のマスターは、不思議な人だ。
俺の名前はカイ………思い返せば数日前。マスターに初めて出会ったのは宿営地だった。


「……」


リムを通して呼ばれた俺は、マスターの前へと現れた。
俺が忠誠を誓うため、マスターの前に跪くと、マスターは戸惑った表情でどうすれば良いのか分からない様子だった。
そんな田舎者丸出しのマスターなわけで、やはり最初は俺という存在に慣れなくて、かなりギクシャクしていた。


「(に、荷物が重い…)」


「…マスター、持ちましょうか?」


「へ?あ、あ、いえ、大丈夫!これくらい持てなきゃ、覚者やってられないと思うし…!」


気遣う素振りを見せても断られてしまう。あまり会話をしない。っていうか視線すら合わせてくれないような、そんな酷い状況だった。
まぁ、それも領都に着いた頃にはすっかり馴染んでいて、笑いながら会話をしてくれるようなレベルにまではなっていた。


「わぁ、色んなお店がたくさんあるね…あ、そうだ。宿はもう取ってあるし、ちょっとだけ見に行かない?」


「俺は構いませんよ」


重たい荷物を宿に置き、建ち並ぶ店の数々に圧倒されながらも、マスターは楽しそうに歩いていた。
その様子を一歩後ろに付いて見ていると、ふとマスターの視線がある場所で止まっていることに気付いた。
それは衣服等を売っている店だった。店内に並ぶものはどれも綺麗な刺繍がされていたり、装飾が施されている。こういうのに惹かれる辺り、やはり覚者といえど一人の女性なんだなと俺は思い知る。


「…マスター。」


「……え?あ、ごめん!ボーッとしちゃって」


「いえ…それよりマスター、着ないんですか?」


「?何を?」


俺が先程までマスターが見ていた店のドレスを指差す。するとマスターは俺の言っている意味がわかったようで、慌てて両手を振り、首を横に振った。


「あ、あんなの私が着たら笑い者になるだけだよ!」


「……」


「それに、私は覚者なんだから…あんな風に着飾ってたら怒られそうだもん」


確かに。ここまでの道中を共にしたメルセデスも、少し約束の時間に遅れただけで嫌みを言われていた。だが俺は、一時も気を抜けないというのも些か可哀想な気がしてならなかった。
俺は少し考え、マスターの手を引き無理矢理店に連れ込んだ。


「わっ!?カ、カイ…?」


「……」


正直、服なんてまったく分からなかった。でもきっと、選べと言ってもマスターは絶対いらないと言うと思ったから、俺のセンスでマスターに似合いそうな服を選んだ。
会計を済ませ、マスターの手を掴んだまま向かった先は宿だった。部屋は幸いにも個室で、部屋も二対二で別れていたからルーク達はいない。
俺は先程購入したドレスを出すと、それを固まるマスターに手渡した。


「ここなら誰もいませんから、着替えて大丈夫ですよ」


「……ぁ、え、ぇっ…と……」


「笑われる心配はありません。しかもポーンも俺だけなので怒られる心配もありません」


そう言ってマスターにドレスを渡すと、俺は後ろを向いた。背後からはうー、とか、あー、とか苦悩する声が聞こえていたけど、すべて無視した。するとマスターも逃げられないと腹をくくったのか、着替え始めるのが気配で分かった。


「…わ、笑ったらかまいたち喰らわせてやるからね…」


忠告してくるマスター。だが、そもそも俺はあまり笑う方ではないのだから心配する必要は無いと思う。
少しして、何とか着替え終えたマスターは、未だ後ろを向いたままの俺の背中をチョンチョンと叩いてきた。


「出来たよ…」


俺はどんなものかと、マスターの方を振り返った。そこで、今度は俺が固まってしまった。
マスターは自分が着飾ろうが笑い者になるだとか謙遜していたが、別にマスターの顔は悪くない。むしろ美人の部類に入るはずだ。背も高くてスレンダーな彼女にドレスが似合わないわけがないのだ。


「ちょ、せめてなんか言ってよ!」


で、マスターはそんな俺の予想を遥かに越え、綺麗にドレスを着こなしていた。髪や化粧もきちんとすれば、貴族と間違われてもおかしくないんじゃ?と思わせるほど美しかった。


「これは……驚きましたね」


「ほ、ほらぁ…やっぱり変な感じになった……」


恥ずかしげに俯くマスター。外で着せ変えなくて良かった。と俺は心から思った。確実に妙な輩に連れていかれるな。これは。


「とても似合ってますよ。美しいです」


「っ!?」


素直に感想を口にすれば、マスターは耳まで真っ赤にさせて口元を両手で押さえた。その様はドラゴンを倒すために選ばれた覚者にはまるで見えない。町中に居るような年相応の女性であった。
マスターの初めて見る表情に目を丸くさせながらも、なんだかそんなマスターに愛しさを感じたりして。つい俺は目尻を下げた。


「マスター、照れてるんですか?」


「………カイのたらし…(ボソッ」


俺は正直なだけです。と言うと、そろそろ湯気とか出るんじゃないかってくらい顔を赤くさせた。そして次の瞬間すごい勢いでベッドのシーツを引っ掴み、それを頭から被った後隅っこに逃走した。


「カイのバカ!天然!も、もー嫌いぃ!」


…どうやら俺は無意識にマスターを追い込んでしまったらしい。しかし、本当に正直に言っているだけなので、俺にはマスターが怒る理由が分からない。
とはいえ、これはしばらくは出てこないなぁとか思いながら、俺は床に正座し、その晩はずっとマスターが出てくるのを待つはめになるのだった。


――――俺のマスターは、不思議な人だ。
仲良くなっても未だに気を使うし、最近は笑っていても顔が赤い。視線も相変わらず合わせてくれない。

でも……そんなマスターなのだが、俺は結構気に入っていたりする。



「カイー!今日こそグリフィン倒しにいくよー!」


「はい…分かりました。」



………まぁ、マスターに言う気は更々ないのだけれど。




(一時の安楽。今だけは、和やかな時を過ごそうか。)




************





シャバドゥビタッチヘンシーン!!←(意味無

突発的に書いてしまいました。
なんだかポーンが人らしくなってしまいましたが、まぁそれも愛着が湧きやすくなって良いよね!←

私、一周目は覚者を女(名前・リク)、メイポを男(名前・カイ)にしてプレイしてました。
二周目は逆でやっているので、イメージが固まったらまた逆バージョンも書いてみたいなぁ。
まぁとにかく、うちの覚者とポーンはこんな風に旅して最終的には幸せに爆発すれば良いなって思って書いてみました。以上!




END

raison d'etre@

 




「本当に、ここにアイツが現れるのか?」

《あぁ…俺の予測は外れたことないんやで。黙って信じときぃ》

「…もし外れたら、その舌切り落とすからな。」

《あのさ、さらっと怖いこと言うん止めてくれん?》

「お前に気を使う筋合いはない。……何か動きがあれば、連絡する」


――――カチャリ。
歯車の、狂った音がした。



こ れ は
愚 か な 王 子 の
ク レ イ ジ ィ ・ ス ト ー リ ー





朝、六時―――。



ピピピッ♪


「………ん〜……」


今日、神山希乃《カミヤマ キノ》が通う中学校は、卒業式である。


鳴り響くケータイのアラームを布団から手を伸ばし止め、モゾモゾと体を動かしながら希乃は起き上がった。


「(……また、変な夢見た…)」


そして頭が覚醒し始めた時、ふと心の中で、希乃は呟く。


変な夢―――それはとても奇妙な感覚だったのを覚えている。


その夢はいつも同じ内容だった。


自分が立っているかさえ不安になるくらい、暗くて先の見えない空間から始まり。


その後、目の前に突然見知らぬ男が現れるのだ。


そしてその瞬間、夢とは思えないようなリアルな痛みが全身を駆け巡り、最後に希乃の意識は、深い暗闇へと懸命に手を伸ばそうとする。


「……」


不思議なことに、夢はいつもそこで終わりを告げ、希乃は目を覚ましていた。


ファンタジー小説の読みすぎだろうか。あんな意味不明な夢を見るなんて。希乃はそう思案しながら、パジャマを脱いだ。


「(さすがに一週間も続けて見ちゃうと、ちょっと気持ち悪いよなぁ…まぁ、夢なんてどうこうなるモンじゃないし、ほっとくしかないか。)」


壁にかけていた制服に手を伸ばし、昨日、クリーニングから帰ってきた上着に袖を通す。


「……よしっ」


鏡を見ながら髪を整え、一先ず準備は完了。希乃は部屋のドアを開けると、歯磨きなど支度を始める為、階段を降りた。






*******






「いってきまーす!」


身支度を済まし、朝食を終えた希乃は、元気よく学生カバンを肩に掛け家を出た。


「希乃、帰りはお母さん送ってあげるから、先に帰っちゃダメよー?」


「分かってるー!」


まったく、母はこういう行事ものに限って化粧が長くなるから困る。希乃はバレないよう、小さなため息をつきながら歩き慣れた通学路を歩いていく。



―――サァ…ッ



まだ少しだけ肌寒い風が、希乃を通り過ぎた。


「(この道も、今日で終わりか……)」


――――希乃が進学する高校は、自宅から離れた、私立高校である。


本当は公立で良かったのだが。希乃は、どうしても学生生活の中でブレザーを着ることを夢見ていたのだ。


お陰で、勉強面でも金銭面でも苦労した。一番は両親の説得だったけど。


希乃が通う予定の私立オリヴィア学園は、全寮制だ。それ故、箱入り娘同然で育ってきた希乃の両親の反対は強かった。


しかし希乃には頑固な面があり、それが幸か不幸か希乃の負けん気に火を付け、まさに三日三晩かけて説得した結果。やっと両親は折れてくれたのである。  


その時の嬉しさを思い出せば、今すぐにでも顔がにやけてしまう。


「(へへっ、ブレザー楽しみだなぁ…)」


「希ー乃っ!」


……そんなことを考えながら歩いていれば、不意に希乃は肩を叩かれた。


「ん?…あ、梨麻ちゃん?」


振り向いけば、そこには髪を金色に染めた槝唯梨麻《カシユイ リマ》が佇んでいた。


不良で色々ヤンチャな面もあるが、根はいい子なのが梨麻である。


「おはよ、今日は早いね?」


希乃は梨麻と横に並んで歩きながら、他愛ない会話を交わした。


「あったり前でしょー?今日は卒業式なんだから。ってゆーか、さすがにサボったらヤマケンが煩いし。まぁ卒業生からの最期の贈り物みたいな?」


「先生も梨麻ちゃんの教育には大変苦労してたからねー」


「何よぉ、なーんかその言い方腹立つわね。」


「だ、だって事実だし…」


素直にそう言えば、希乃は梨麻に頭を叩かれた。結構強い力加減だったので再びつっこみそうになったが、また妙なこと言ったら殴られそうなので、希乃は黙っておくことにした。


「にしても卒業式かぁ…あっという間だったね?」


「うん。意外と三年間って早いもんだよね」


「希乃、卒業式で泣いちゃうんじゃないの?」


「アハハ、かもしんない。」


出会いに失恋に挫折に…とにかく、いろんな事があった三年間だ。泣かないわけがない。希乃はそう思った。


「あ、そだ。卒業式終わったら卒プリ撮りいこうよ!」


「おっ、それ良いわねー」


たまには良いこと言うじゃん。なんてふざけて言う梨麻。


それに対して、希乃は拗ねて口を尖らせる。


――――誰がどう見ても、平和で、何処にでもあるような光景だった。





でも――この時二人はまだ、知らなかった。




『……見付けたぞ。クウガ』


《へぇ、案外早かったな。んじゃまっ、さっさと争奪戦おっ始めてこいや》


『…分かってるさ。』





狂いに狂った歯車が、二人の見えないところで動き出すのを―――――。







(それは奇怪な喜劇の始まり)
(あれ……今、誰か見てた?いや、まさかね)






END




**********



続きます。
アッハッハッ。



 
 

シンクロニシティ





それは寒い冬の季節。
あるところに、一人のお姫様が森で迷子になってしまいました。
幼いお姫様は、最初は探検気分で楽しく進んでいましたが、段々と歩いていくうちに心細くなり、やがて道の真ん中で座り込んでしまいました。

『おかあさま。おかあさま。どこにいるの
…?』

随分歩いたお姫様は、お腹が減り、喉もカラカラの状態です。ひとりぼっちのお姫様は、しくしくと泣き出してしまいました。
その時です。
お姫様の泣き声を、どこからともなく聞き付けた一人の王子様が、茂みの奥からやって来ました。

『こんなところに座り込んで、一体どうしたの?』

『うぅ…ひっく…みちにまよって、かえりみちがわからないの……』

王子様の問いに、お姫様は泣きながら答えます。
お姫様が迷子なのだと知った王子様は、こんな幼い少女をひとりぼっちにさせておくわけには行かないと、お姫様の手を握り、慰めてあげました。

『大丈夫。ぼくが君をお家に返してあげる。だから泣かないで?』

『ホントに…?』

『あぁ、ホントさ!』

王子様がニッコリと微笑むと、お姫様もそれにつられてニッコリと笑いました。

『わかったわ。わたし、あなたをしんじる!』

『よし。じゃあ行こう』

王子様は、お姫様を連れて歩き出しました。
―――そんな仲睦まじい二人を、遠くで見ている者が居ました。
それは、王国を追放され、森に住みついた悪い魔女です。
魔女は、王子様とお姫様を木の陰からじぃっと見つめています。

『偉大な私を追放した、あの忌々しい王と女王の血を受け継ぐ者め…こんなチャンスは滅多に無い。今こそ復讐してやるのだ!』

魔女はギリリッと爪を噛み、恐ろしい形相で、杖を二人に向かって構えました。

『永遠の眠りにつき、そして苦しめ!』


パリィィィンッ!!!


次の瞬間。杖から発せられた光りが王子様とお姫様を貫いてしまい、二人はその場に倒れ込んでしまいました。

『ヒッヒッヒッ!良い気味だ!私を追放した罰だよ!お前たちは、もう目覚めることは無い!』

悪い魔女は、手を取り合い眠りにつく二人を見て満足し、何処かへ消えていきました。
――――暫くして、眠りについた二人を見付け、王国へ連れて帰った王様と女王様は、ベッドで目を覚まさない二人を見て泣き崩れていました。

『何故、こんなにも幼い子供達が呪いを掛けられねばならなかったのだ…』

『あぁ、可愛そうな姫!私が貴女から目を離し、森に迷いこませてしまったからいけないのです…どうか、この母を許してください……』

もう、王子様の宝石のように紅い瞳を見ることも、お姫様の小鳥の囀りのような美しい声を聴くことも叶わない。
―――そんな風に嘆く二人を、旅の途中、たまたま王国で一休みしていた心の優しい魔女が見ていました。

『なんと酷いことを…王様。女王様。わたくしにお任せください』

心の優しい魔女は、眠る二人にゆっくりと近付き、白い杖を高く振りかざし、魔法をかけてあげました。
そして、心の優しい魔女は、王様と女王様にこう予言します。

『十六の歳になれば、この子達にかけられた呪いは解かれ、春の日差しと共に目を覚ますでしょう』

『そ、それは本当か!?』

『えぇ。しかし、完全に呪いを解くためには、二人が協力しあい、悪い魔女を倒さなくてはなりません』

『そんな…あの魔女は誰にも倒せないわ!だから暗い森へと追放したのに…』

『確かに、あの悪い魔女の闇の力は強大で、我々の光の力では敵いません。ですが、人一倍強い光を持ったこの子達なら、きっと魔女を倒すことが出来ますわ』

心の優しい魔女は笑顔でそう言って、王子様とお姫様に武器を与えました。

『あぁ、わたくしはもう行かなければ…どうか、この剣で悪い魔女を打ち砕き、世界に平和が訪れんことを願っています。』

その後、心の優しい魔女は再び旅立ってしまいました。
心の優しい魔女の予言を聞いた王様と女王様は、その言葉を信じ、時が過ぎ去るのを待ちました。
軈て二人に呪いがかけられ、幾度めかの春が訪れました。
心の優しい魔女の予言通り、十六になった二人は窓から入った春の日差しを受け、目を覚ましました。

『お母…様……?』

『父上……』

『あぁ、姫!目が覚めたのですね!?良かった…また貴女の声が聴けて…っ』

『此方を見てくれ。王子よ。ああ、こんな立派になって…』

ぼーっとするお姫様は、女王様の手を繋ぎながら呟きます。

『私、長い夢を見ていた気がするわ。愛する人と幸せに暮らしている夢よ…とっても幸せな気分だった』

『そうね…長い夢を見て、さぞかし疲れたでしょうね……』

『ホント。眠っていたのに疲れちゃうなんて、おかしいわよね』

お姫様はクスクスと笑いました。幼い頃となにも変わらず、純粋なお姫様を見て、女王様は、心をお姫様へのいとおしさと切なさでいっぱいにしながら、お姫様を抱き締めました。

『父上…僕らは、一体どうしたんでしょうか…?』

『そうだな。お前たちには、説明しなければならないことがたくさんある。だが、今だけはどうかお前を抱き締めさせておくれ…』

王様も、息子である王子様を抱き寄せ、優しく頭を撫でてやりました。
――――暫くして、王様と女王様は、心の優しい魔女から聞いた予言を、二人にも説明しました。

『そうだったのか……僕らにしか悪い魔女は倒せない。ならば、僕は命をかけて悪い魔女を滅ぼしましょう』

話を聞いた勇敢な心を持つ王子様は、心の優しい魔女から貰った剣を掲げ、早速悪い魔女を倒しに行こうとします。
そんな王子様を見て、お姫様も剣を持ちました。

『王子様、私も行きます』

『何を言うんだ!君は姫じゃないか。君のようなか弱い娘を戦いに出すわけにはいかないよ!』

『そうよ、姫…私達と一緒に待っていましょう?』


手を差し伸べる女王様。しかしお姫様はその手を掴もうとはしませんでした。お姫様は、王子様と共に行くのだと心に誓ったのです。


『お母様…私、この方をお守りしたいの。だから、絶対に私も参ります!』

『姫…』


強い眼差しに押し黙る女王様。すると、見かねた王様がこう言いました。


『…王子。姫の意思は固い。お前はどうだ?姫を必ず守ると誓えるか?』

『!…もちろんです。必ず…必ず守ります!』

『王子様…』


こうして悪い魔女を倒すべく、若き二人は武器を持ち、あの日迷った森へと行くのであった。






―――――その後の展開は、もう覚えていない。



おばあちゃんが話していた、おとぎ話。



私はいつも、終わりを聞くまでに眠ってしまっていたから。



おばあちゃんは、"お前に聞かせるには、まだ早かったね"と毎回笑っていた。



お姫様と王子様は、悪い魔女を倒すことが出来たのだろうか?



…今更気になったって、もうおばあちゃんは死んじゃったから、分からないのだけど。



だから、大きくなっておとぎ話のことを思い出しても、すぐに忘れていた。






――――でも、まさか。




まさか、私が。




あの時聞かされた、おとぎ話に出てきた呪いに掛かってしまうなんて。




全然、思いもしなかった。






(無くなったおとぎ話のエピローグ)
ページを破ったのは、誰?


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続かない。てへ。
何書いてんのさって話よね。
私もそう思う。





END
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