先日友人から聞いた、3月11日の話です。
当日、彼女はお母様と少し早いお彼岸のお墓参りに出掛け、その帰りで新宿に向かって丸ノ内線に乗っていました。
大手町駅に着く直前で地震発生。
電車は大手町駅に着くと運行が中止になり、乗ってきた電車はドアが開いたまま大手町駅停車になってしまいました。
そこで彼女とお母様は駅を出て東京駅地下街の喫茶店で時間を潰す事にしました。
この時点では「すぐに復旧するだろう」と思っていたそうです。
しかし運行再開の様子がないまま時間は経過し「新宿まで行けばどうにかなるだろう」と判断し、タクシー乗り場へ向かいましたが、既にタクシーは長蛇の列。
その時点でもう地下街に新聞を引いて過ごす覚悟を決めていた人も、ちらほらいたそうです。
そして新宿駅は私鉄の運行はおろか、駅にも入れない状況にある事を、彼女もお母様も携帯が繋がりにくい状況で知るよしもありませんでした。
日が暮れて夜になり寒さが増し、また並び始めて3時間経ってもやっと半分進む位のタクシーの列に見切りをつけ、彼女とお母様は東京駅地下街に戻り、ここで一泊する覚悟を決めたそうです。
何度か彼女と安否確認のメールのやり取りしました。
夜になり近くの帰宅困難者受け入れ施設や電車の運行情報などをメールしたりしましたが、回線が混雑し彼女に伝わったのは翌日になってからだったそうです。
結局、彼女とお母様は東京駅地下街で一泊し、翌日帰宅しました。
当日の新宿駅の状況を彼女が知ったのは、先日この話題を話した時でした。