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紅蓮叫【ぐれんきょう】





痛みに




耐えながら




歩いてきて

















届くはずの




思いは遮られ






















理性の片隅に




置いておいた




希望や




それに準ずるような




願いさえ




今やあまりに重く




それを言葉として




引きずり出すことなど




困難なようだ






























回りに渦巻く




先見力の欠如や




即物的な視点に




囚われた者達を




振り払おうとも




非力なこの腕では




微動だにしない





























いつかの信念が




彎曲しだした時に




どう足掻けば




直線に戻すことが




出来ようか




























果てしなく




茫漠な




先の見えぬ闇を




我が身一つで




越える勇気など





















果てしなく




深い谷の奥底へ




届くような言葉など




何ひとつ




持ってはいない



























脆弱な魂は




さ迷うほか無いのだろうか































何もかも








手に入るような








世界には








いないのだから








割り切って笑うことが








出来るような








余裕をくれ



























もしくは








せめて目の前の








人間の耳に届くような








声をくれ




春光、かげろう、楕円を画く水溜まり







桜花の積もる




細い小道を




巻き上げるよう




駆け抜けて
























新緑の息吹




通り風




























息を切らして




立つ丘の上




見下ろした




街の姿は小さく





















人々の




心の行方など




気にならない



























見上げた空は




自分の知る




青より




遥かに青く遠い




























あの日見た夢




君と




手を繋ぎ




歩いた小道























今やその影




薄く




薄く
































淡い期待も








春の夜の夢の如く








この桜と共に散り








風が吹く








息が切れて








なお走る








その影をまた








探し追い



翹望




雨垂れの




音が鳴く





















反芻する




日常の




些細な瞬間



























思考が巡る




まとまらない




いつかの写真


























ばらまかれた



記憶の粒




掻き集め




砂時計にして




砂が




さらさらと落ちる




























反してもう一度




その空しい




繰り返し






















ただ過去を




顧みて浸るだけ























この躯を




叩くような




その音は






















砂に埋まりつつある




この部屋の静けさを




鋭くする

























刺さる胸の底




瀰散する




余韻の波動




脈打つ




心臓の鼓動




























ぬかるむ道




靴は汚れ




沈んでゆく




























均された道を








歩いたところで








それは誰かが歩いた跡





















己の生きる道








そろそろ








主人公になっても








良い頃だろうか



















いつまでも








固まらぬ








乾いた土の上



かすれた刻印




世界中の時計を




全て止めてしまいたい

























追われるように




今日から逃げ出して




明日に向かい




見知らぬ中をひた走る




昨日など振り返らずに























縺れる足




誰かが




私の足を掴む




誰かが私の肩を引く




落としたものは無いかと






















なにもない




そう答えた私は




落としたものに




恐らく




気付いてはいないのだろう



























人は




変わらないのではなく




気にも止めぬほど




僅かに変わってしまい




わからないのだ




























なんて残酷なのだろう








なんて空しいのだろう








どれほど目を凝らしても








喪失したものに








変わってしまった自分に








気付けないなんて
















世界中の時計を








全て止めてしまいたい








そうしたら








少しは気付くことが








出来ようか




獄中恋歌



暗闇にはらり




散る




散る




桜花の破片が
























街灯に




照らされてきらり




白く




白く




煌めいてさ




























貴方を私は




それは




それは




遠くの木に




とまり眺めるの





























貴方の気に




留まらぬように




そっと




そっと




気息を潜めて

































胡蝶のように




美しく




麗しく




羽ばたけたのらば




どれほど




素晴らしい事だろう

























この視界を




覆うのは




身動きを取らせぬ




繭の糸


























その肩に




舞い降りる




尤なる心は無く




貴方のまわりに




咲くその桜たちが憎い



















貴方がなくなる時まで




この躯は




未生でいたかった





























銀の匙に








毒を塗り








知らぬ間に








私を殺せ








然すれば








私は救われる


























純度百の愛の雫








欲しいのでは無い








与えたいの








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