ここは都内某所、俺…森田剛は春にやる舞台の打ち合わせを終え、フラフラしていた。
「あれっ…?剛?」
声に気付き振り向くとそこにいたのは…
「…坂本君。」
そう…かつて26年も一緒にいたメンバーだったのだ。
近くの店に立ち寄り、軽く何かを食べる事に。
「元気で良かったよ。今日は仕事?」
「うん、さっき終わった所。春にやる舞台の打ち合わせ。」
「あっ…そういえば、今度コクーンでやるんだっけ?」
「そうそう。坂本君も最近コクーンで舞台だったもんね。」
なんて話すのはお互いの仕事ばかり。
「あっ…そうそう、ご結婚おめでとうございます。」
「…お前からそれ言われるの、なんか恥ずかしいな。」
そう言いつつも彼は照れてる。
「奥さんとは…舞台でだっけ?」
「うん。その後、色々一緒にいること多くて。」
「確か、その舞台って…屋良が出てたよね?」
「そうそう、良く知ってんじゃん。」
「アイツのダンスは本当いい振り付けだよな。」
「分かる。」
なんて色々話してた。
「今度の舞台、誰とだっけ?」
「堤真一さんとか、石田ゆり子さんとか。」
「…岡田が嫉妬しそうだな。」
「何で?」
「アイツ、堤さんとはSPとかで共演してたりで結構仲良いから。」
「なるほど。」
それを聞いて苦笑い。
「まっ、でもこうしてお前の顔見れて良かったよ。」
「俺も。」
「なんかあればいつでも聞いてやるから、連絡しろよ?」
「言ったなぁ?俺がそう連絡してきて『わかんねぇや』みたいな事、言うなよ?」
そんな感じで笑い合った。
そして、会計しようとすると…。
「今日は、俺の驕り。お前もうすぐ誕生日だしな。」
「…なんだよそれ(笑)でも、そのお言葉に甘えるわ、ご馳走様です。」
そう言って、店を出てお互いの道へ向かった。
…終われ。