スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

追悼の釜石港

タイトルから見てわかるように あまり楽しい話題じゃないので、苦手な読者様がいたら お戻りお願いします。








ということで

先週の日曜日、9月11日は釜石に行ってきました。

目的は、

彼女さんの親戚の
じいちゃんの墓参りでした。

お盆に彼女さんの家族は墓参りに行ったのですが、彼女さんは仕事で行けず



なのでお盆終わって からひとりで行ってくると言ってたのですが


ひとりで行かせるのも心配だったので、自分の運転で一緒に行ってきました。



ちなみに亡くなったのは震災の前なので、津波で亡くなったわけではありません。

息子さんは関東に住んで働いてるらしく、おばあちゃんが亡くなり おじいちゃんも亡くなった現在

誰も住む人がいなくなった家が 津波にのまれてしまった とのことでした。




「大好きな おばあちゃんに先立たれて、じいちゃん ひとりで怖い思いするのはつらいから

亡くなったのが津波来る前で良かった」



そう、彼女さんは つぶやいてました。












釜石に向かう前に、選挙に行ってから釜石に向かった。



一時は復興の妨げになるから個人の車で行くのは迷惑という時期もありましたが

盆も過ぎて今ならば。



道中、復興支援ありがとうございますというような 張り紙や幕がたくさんあった。


車で一時間半から二時間ほどの距離を走らせると 釜石市内に入った。




いままでどおりの町並みが続くが、釜石駅を抜けた途端

何もなくなった。


家の基礎の枠組みだけが並ぶ区域を真っ直ぐに抜ける。

テレビで見て、わかっているとはいえ

見慣れていた景色の跡を肉眼で見ると


喜怒哀楽のどれにも属さない感情が胃から押し上げてきて、喉をかきむしりたくなる。



しばらく進むと、コンビニが見えてきた。


そこのコンビニを曲がって、と、助手席から彼女さんがナビゲーションした。



綺麗なコンビニ。
車が何台も駐車場にあり 買い物客が何人も出入りしていた。



コンビニが無事残ってる!!

やったぞ!

なら、じいちゃんの家も たいした被害ないんじゃないか? うん!


そう思った。

思考回路がちょっと鈍くなっていた。



そのコンビニが津波で破壊された後に 新しくオープンさせたものなんだと気づいたのは

じいちゃんの家に着いたときだった。




到着。

見ると、二階は残っているが、一階は流されてしまった という状態だった。



あー‥、そっかぁ‥そうだよね

と、彼女さんは溜め息をついた。


ここが庭でね、ここが玄関でね、と教えてもらったが

庭と道の区別つかないし

窓ガラスは割れ、雨戸も壁も流された一階は 東西南北の全角度が玄関に見えた。


外壁にある雨除けの骨組みに一階のカーテンが引っかかって いて、カーテンは のれんをかきわけたように 外に向けてぶら下がっていた。

浮き上がった畳は、人の字を作るように 重なり合っていた。
ござは窓をつきぬけて そのままもたれかかるように広がっていた。


これでもかなり綺麗になったとは聞いたが。





「‥‥あ。」


彼女さんが何かを見つけ 小走りで走っていく。

追いかけた。

拾いあげていたのは泥というか土にまみれた御札だった。


神社で祈祷した御札。


神様なんていないじゃないか!

と、八つ当たりするのではなく

神様がいたから これですんだ、

と考えるのが もちろんなのはわかっている

だけど、
御札に書いた家内安全の四文字が こんなにも悲しく胸に響いたのは 生まれて始めてのことだった。





部屋を見渡す。

コタツの骨組みの木枠が 真っ二つに割れていた。

じいちゃんばあちゃんが仲良くコタツで暖まる映像が脳裏に浮ぶ。


無造作にカメラの三脚が転がっていた。

写真撮るのが趣味のじいちゃんなんだよと言った 彼女さんの言葉を思い出す。



なんだよ これ







仏壇は背面の壁ごと 持っていかれ なくなっていたので、

その付近に花を添えた。

ガレキのかけらを線香立てにして 手を合わせた。



なんだよ これ



当たりを見回す。

ここだけじゃない。ご近所さんも。


ご近所さんだけじゃない。隣の町も。
その隣の町も。
ずっと、ずっと、


テレビつければ西のほうでも 台風でこんな光景だし、もう いいよ。





ふと視線を感じて辺りを見渡すと

斜め向かいのお宅に
軍手をつけた男女がいた。
軽く 会釈をした。









数分後、

「あった!あったー!」

と、喜びに満ちた明るい声が聞こえた。

さっきの女性だ。

どうやら大切なものを見つけたようだ。

なんかこう、

俺も 嬉しかった。









家をあとにして

お墓に向かった。


いまだ信号が停止したままの交差点を警察官が誘導している。


お墓は 少し山のほう、高台の斜面にあったので無事だった。
とはいえ墓石がずれているお墓もたくさんあった。





同じように花をそえ、線香をあげる。

じっちゃーん、タモだよー。 と紹介されたので タモです!と挨拶した。



振り向くと 広がる海と 港が見える。

積み上げられた廃車の山 ガレキの山 家々 そして釜石大観音。


ちょうどそこで、海沿いの大きなスピーカーからアナウンスが聞こえてきた。


今日9月11日は 震災からちょうど半年なので
14時46分にサイレンを鳴らしますので黙祷をお願いします という内容だった。


たまたま彼女さんと休みが合ったのがこの日で特に意識はしていなかったが、せっかくこうして 半年の節目にここにいるなら 釜石で黙祷していきたいという意見で一致した。


黙祷の時間まで少し時間があったので、買い物をした。


釜石の地酒・浜千鳥である!

震災後、その浜千鳥に梅酒が出たのである!買いました!

いや、同じ県内だから地元の酒屋にも並んでるんだけど

現地で買えて嬉しい。ありがとう釜石!





時間が近付いてきたら 外に出た。

14時46分。

サイレンが街に響き渡る。

海に向けて黙祷した。



近くにいた小さな子も、手をあわせていた。




キャベツレポート

先生あのね

今日電車に乗ったんですが

駅のホームで電車待ってたら、線路のとこにキャベツみたいなのが生えてたよ

(゚H゚)ノ

防災を再確認してみた

また大きな災害が来たときのため、ざっと用意したものを並べてみました。





@懐中電灯・甲
にぎにぎすると充電されるため乾電池を使わず半永久的に起動できる懐中電灯。

にぎにぎが面白くてネタで購入して車に収納していたら、実際 震災の停電時かなりお世話になりました。

腹が減ったときはバナナにしか見えなかったです・・・





A懐中電灯・乙
電池式の懐中電灯。
手動充電は確かに便利ですが、ずっとにぎにぎしてんのも疲れるんですよ。

こちらは電灯だけでなく強力なサイレン機能も内蔵。

危険を知らせたいときや助けをもとめたい時もだが、治安悪化時に暴徒に襲われたとき

うまくゼロ距離、相手の耳元で鳴らせば鼓膜を損傷させる武器にもなるので 女性に持たせたい一品。







B手巻きラジオ
手巻き充電式のラジオ。携帯電話の電池も充電可能。

震災時、実家では停電時でも使えるラジオはイヤホン一体型のラジオひとつでした。
左右ではなく片耳だけで、一人しか聞けなかったんですよね。

だから、停電でも大音量のスピーカーでみんなで聞けるラジオに憧れて購入しました。






Cロウソク
暗闇の中、仏壇のロウソクで夕食って すごく気分も暗くなりました。

だから、これは仏壇のロウソクではなくて 西洋のオシャレな貴族がオシャレなディナーに使うロウソクなんだ!!ぐらいの勢いで使ってみたら

少しだけ食卓の雰囲気が明るくなったのを思い出します。


Dロウソク立て
停電時に使った仏壇のロウソク立てって 金色で細長いやつで、余震くるたびグラグラ倒れそうで怖かったんですよ。

だから、重心が低くしっかりしたものを用意しました。芯タイプだけでなく置き形のアロマキャンドルも使用可能。






Eウォータータンク
非常時以外は置く場所を取るし邪魔なだけ、と思っていましたが折りたたみタイプがあったので用意してみました。

実家は水道水と山のわき水と 二種類蛇口あるんですが

震災時は山のわき水が土混ざって茶色くなって蛇口から出てきました。


それでも、水出るだけありがてえよ!

と言いながら 泥水で歯磨きしていたが


実は水道止まってなくて 普通に水道水の蛇口ひねったら 綺麗な水出てきて ひっくり返りそうになりました。


しかし次もまた水道が生きてくれるとは限りませんので 給水車来たら すぐ行けるようにはしたいです!





Fガスコンロ
実家はプロパンでしたが今住んでるアパートは都市ガスです。地下配管やられたらおしまいなので はい。

ガス止まっても反射式ストーブあれば煮物汁物作れるし お湯わかしてペットボトル入れれば湯たんぽ作れてだけど

いざというとき灯油また入手困難だろうからなあ。







あとは 油圧ジャッキ一応 車に積みっぱなしにしてました。


誰かガレキの下敷きになったとき、周りに自分ひとりしかいなくても 助けてあげることができたとか 聞いたような。




なんだか長くなりましたが

みなさんは どんな防災をしていますでしょうか?
(゚H゚)









最悪のことを考えて不安になりながら防災準備しても ただ鬱々してくるだけだろうから、

ホームセンターの防災コーナーなど、買い物を楽しみながら 少しずつ準備していくのがいいのかな・・・と思う今日この頃。






これら防災グッズが役に立つ日なんてもう二度と来ないことが一番なんですがね。
前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2011年09月 >>
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30