「…これがよいか…」
「どうなさったのですか?」
「あの様な気温の低い土地にマントを羽織るだけでは身体を壊すかもしれぬだろう?これなど、弟によく似合う」
「そうですね、やはり赤はお似合いになられましょう。ですが白などは如何でしょうか」
「白?」
「兄君の色で包まれるお姿もまたよろしいかと」
「うむ、それもよいな!」



嬉々として弟くんの防寒具を選ぶ王様と腹心。



「どこ行ったんだアイツ…ハクアのソードブレイヴ、取り戻さないとな」
『弟よ』
「うわっ!?」
『何故その様な軽装をしているのだ、風邪をひくぞ』
「お前には関係ないだろ」
『ある』
「ち、近い!離れろよ」
『お前が病で苦しい思いをするのを未然に防ぐのは兄としての努めだ』
「オレはお前が兄だとか思ってないって言ってるだろ!」
『お前がどう思おうと事実は動かぬぞ。これを使え』
「赤と白のコート?」
『好きなものを使うといい。ではな』
「あっ!…消えたし。…何だよ、もう」

なんとなく偶には白 でもいいかなって白色コートを選ぶツルギくんがいたり。