質問:【七夕の願い事は?】
Answer:古川義皇(ふるかわぎこう)
「七夕の願い事な〜。やっぱアレだな。『一度でも良いから、沙羅が俺を好きって言ってくれますように』とか」
「え? おかあさん、おとうさんのことだいすきっていってたよ? おとうさんもきいてたでしょ?」
「……凪(なぎ)ちゃんよ、そりゃエイプリルフールの時の話だ。だから、その大好きは幻」
「えいぷりるふーる? まぼろし?」
「四月一日をエイプリルフールって言ってな、その日は嘘をついても良い日なんだよ」
「ふぅん。じゃぁ、おかあさん、おとうさんにうそついたの? ほんとは、おとうさんのことだいきらいなの? いつもおかあさん おとうさんのこと きらいっていってるから かわんないね」
「……凪は今日もおりこうさんだな。父さん、今すっげぇ心が痛いよ……」
「えへへ。なぎおりこうさん! おとうさん、なぎおりこうさん ないちゃうくらいうれしい?」
「うん。嬉しい……。心が流血する程嬉しい」
*END*
哀れ義皇(´・ω・`)
2000-7-7 00:00
質問:【七夕の願い事は?】
Answer:北條冴(ほうじょう さえ)
「『宮永和威(みやなが かずい)の性格が良くなりますように!!』」
「ほぅ。俺の性格には難がある、と?」
「ありまくりよ! 人のこと見下すし、意地悪だし! その口調もムカつくのよ!」
「俺は冴の強気なところも、負けず嫌いなところも好きだけどな。勿論、その口の悪さにも愛しく思っている」
「なっ……、なっ……!」
「良いところも悪いところも、全部ひっくるめて冴だろう? 冴は俺のことを否定するようだけど、俺は冴の全てが好きだ。冴は? 冴は本当に俺のことが嫌い?」
「ぐぅ……、き……嫌いじゃないわよ」
「じゃぁ好き? はっきりと聞かせて? 意地悪なところも、口調も受け入れてくれる?」
「……ぁっ、やっ! 耳元で喋らないで……、意地悪なところも、口調も好きよ。全部好き……」
「へぇ。そうか。じゃぁ、お望み通りこれからも意地悪してやるよ」
「はぁぁ!? ちょっ! アンタまさか……!」
「俺の全部が好きなんだろう? それなら期待には応えないと、だしな。俺はお前のその流され易いところも好きだぜ」
「――――!? アンタなんか! アンタなんか好きじゃないわよぉぉぉ!!」
*END*
2000-7-7 00:00
質問:【七夕の願い事は?】
Answer:小牧理彩(こまきりさ)
「『お金』しかないわね。それも、最高紙幣の札束」
「『お金』って……強欲丸出しのドストレートな願いだな。誰もが心の中では思いはしても、実際に口にする人は少ないだろうに。しかも最高紙幣の札束……」
「ふんっ。強欲で結構! お金は無かったら困るけど、有り過ぎて困るものじゃないじゃない。お金の力でだいたいの物は買えるし解決出来るもの」
「……ホントにあっぱれな答えだな。確かにそうだろうけど……。でも、お約束な返しになるが、愛は金では買えねーんじゃないか?」
「チンプな質問するわね。そんなの、買う買わないって考えること自体が無意味でしょ。寿命が買えないのと同じよ。まぁ、私は愛が買えたとしても買わないけど。必要ないもの」
「必要ないって……、なんだよそれ。お前、俺のこと―――」
「―――だって、“もう”必要ないじゃない。愛なら一慶ので充分。そうでしょ?」
「―――!?」
「ちょっと、何よその顔は。一慶、アンタは違うってーの?」
「……いや、違わないけど。何か俺今、お前にはきっとこれからも敵わないんだろうなって、スゲー思った」
「やーねー。そんなの当たり前じゃない。私に勝とうだなんて、それこそ無謀な考えってもんよ」
「そうかもな……」
*END*
小牧の言う無謀な考えって言葉に、そうかも知れないと納得している時点で、菖蒲が小牧には勝てるわけがない。頑張れ菖蒲(´・ω・`;)
2000-7-7 00:00
質問:【七夕の願い事は?】
Answer:古川沙羅(ふるかわさら)
「“七夕の願い事”、ねぇ。『義皇と離婚…「それ以外でお願いしますね、沙羅女史」
「何でだよ。この、メガネ!」
「……残念ながら眼鏡はかけていませんが。こう見えて両目とも2.0なんですよ」
「いや、別に聞いてねーし。それよか何だよレイヴン、『それ以外』ってのわよ」
「何だよって、その言葉は聞き飽きたからでしょう」
「『聞き飽きた』って、相変わらず酷いヤローだな。あたしがこうなったのはアンタのせいでもあるってことを忘れてんじゃねーよ。婚姻届の証人欄、忘れたとは言わせねーからな」
「……忘れていませんよ。沙羅女史とは種類が違いますが、騙されていたとは言え、あの日自分が犯した過ちは一生忘れることは出来ないでしょうね。いいえ、忘れてはいけないことですね。本当に、申し訳なく思っていますよ」
「うっわ! キモチワル! ヤッベー、キモ過ぎて鳥肌立った」
「はぁ〜。沙羅女史、貴女と言う人は……。人が謝罪しているのを気持ち悪いって……、酷いを通り越して人間性を疑いますよ」
「レイヴンがらしくないこと言うからだろ。オメーはいつでも嫌味なインテリでいろっつーの……」
「……あれ、沙羅女史。もしかして照れてます? 顔赤いですよ」
「あっ、赤くねーし! やっぱアンタ目ぇワリーんじゃねーの!?」
「悪くないです。間違いなく赤いですよ。そこまで否定するなら、顔をよく見せて下さいよ」
「嫌に決まってんだろコノ野郎!」
*END*
結局願いを言えず強制終了。
◆おまけ◆
「そう言えば結局、沙羅女史は願い事言ってませんね」
「メンドーだし、もう『商売繁盛』でいいや。ってなわけで、売上貢献宜しくな」
「……まぁ、構いませんけどね。沙羅女史の珍しい表情も見れましたし」
「〜〜〜っ! だからっ! しつこいんだよバカメガネ!」
「ハイハイ、今度今年の健康診断の結果をお持ちしますね」
「いらねーし!」
*END*
どうやら沙羅は突然な相手の素直さに弱いようです(*´∀`*)
2000-7-7 00:00