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唯「ししょー!」平沢進「君に師匠などと呼ばれる筋合いないからね」 2c

[188]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 22:11:23.05 ID:bekmEO+60




律「ゆいー。もうお父さんココ来ないのかー?」

唯「ううううん!最近また忙しくなっちゃってさ〜」

澪「そうなのか・・・あの人が弾く所もっかいみたいな・・」

律「およ?」

紬「あらら?」

澪「ちょ、ちょっとまった!違う!違うから!」

律「澪もまだまだ若いってことだね〜」

澪「違うって言ってるだろ!」

梓「あの〜唯先輩・・」

唯「なーにーあずにゃん」

梓「その、お父さん、何かあったんですか・・・?」

唯「ああそっか、あずにゃんは知ってるってお父さんが言ってたっけ。」




[190]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 22:14:36.94 ID:+z5d9crM0
平沢進わからないからあずまんが大王のお父さんがイメージ映像でいい?


[191]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 22:17:30.43 ID:bekmEO+60


梓「帰った・・・んですか。」


梓「私が言った試すって言葉は別の意味だったのに」
梓「まさか帰っちゃうだなんて・・・」

唯「ん〜あずにゃん何の話?」

梓「・・その、私・・・」

中略

唯「あずにゃんとお父さんそんな話してたんだ!私のいないあいだにウワキしたのねあずにゃああん」

梓「も、もう!茶化さないでください!まじめな話です!」

梓「戻る事を試すって事じゃなくて唯先輩達との愛を試すってことなんです。」

梓「やっぱり私が感情に言葉を乗せたばっかりに、勘違いさせてしまったのでしょうか・・」

唯「ああ〜だったらそっちで合ってるよ。お父さんは間違えなかった!」

梓「へ。でも帰っちゃったんですよね?」





[192]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 22:21:51.64 ID:bekmEO+60


-------------------

進「受け入れて欲しいんだ、これから戻ってくるこの世界の父親の事も。」

進「全くの別人。だが、私なのだから」

進「私がここに呼ばれた理由は、ちょっとした軌道修正。」
進「私がここに来る事そのものは運命じゃなかったんだ。君達の愛されずひねくれた心の軌道修正が運命だったのだ」

進「そこで君の意思との相互作用が生まれた。だから私はここに来た。」

進「この世界にアニメの私が存在してなかったら、私は君とこうして話す事も無かっただろうな。

進「君達はもう大丈夫。」

進「大丈夫なんて言葉は必要ないな。きっと君達がこれから自分で自覚していく事だ。」



進「みんな元気、だ、な。」


--------------------





[195]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 22:24:16.50 ID:bekmEO+60


唯「何があったかは、秘密なんだ。」
唯「でもまあ、お父さんの私達への愛!だよ!」

梓「む?む・・」

律「あそうだ、今日P-MODELが出てるアニメのDVD持ってきたぜ〜」

澪「ああ私達の父親にそっくりとか言う・・」

律「いやほんとすごい偶然だよなー」カチッ
律「かなーり初期の頃らしいぞ」

「♪ミーーーーサーーーーーイーーーールの」


律「なんじゃこりゃ」

澪「このクネクネしてるの・・平沢さん?」





[198]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 22:26:28.86 ID:FcO7C39y0
       ┌―‐┐
    / l|   ̄ ̄|
    l   l| T " T|<いんやぁ〜あ
     \ l|_ Д |
   >rェュ[ニニニ]∠
   / /`ー‐[H
  〔ニ〕    / /  ガシャーン
  \ \   \\   ガシャーン
    \ \ ∠二¬
   ∠ 二 ¬





[200]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 22:30:04.46 ID:bekmEO+60

唯「ぶっ・・・」

唯「あっははっは!」

唯「お父さんの新しく知れる所、どんどん増えていくよ。」


唯「あはは、みんな元気!」


梓「(・・何があったかは私が逡巡しても分からない。)」

梓「(でも・・うん。)」

梓「(唯先輩は今日も笑っていますよ)」








[202]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 22:33:26.49 ID:bekmEO+60

しかしまさかまさかの展開だった。結局あの部屋に入っても何も起きない。
おいおい頼むぞ相互作用さんよ、と思っていれば眠気が私を襲う。最近の労働は老体に少しキツかったようだ。
スワーッと私は睡魔の手招きに答える。ちょっと待ってね今そこまで行くからー
突然眩しい閃光がビッシャーンと私に襲い掛かる。

進「ハッ!?」

進「何と」

だがそれは閃光ではなく、目を瞑った私に襲い掛かる「三次元世界の元いた部屋」の明かりであった。

進「転送される瞬間を目の当たりに出来なかった!」

進「いや果たして目を開け続けていたらここに戻れなかったのかもしれない」

誰に話しかけるわけでもなく言葉を紡ぐ。真夜中に一人明かりに照らされながら。
寂しさなど無い。
いつの間にか立ち上がっていた私は布団に戻り、うーんこれはテクノな体験だったと言えるのではないかなーとか
いやこんな事体験できた私こそがテクノだとか色々ぐるぐる思う。
それと、唯。
2度目の睡魔に誘われるまでの間、少し涙を落としてしまった。ああ不覚。




[204]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 22:40:08.34 ID:bekmEO+60


そして起床。というわけでヒラサワは無事現代にバックしました。ヤッホッホ。
変化と言えば私の足は今つくば山頂の土をしっかり踏んでいる事か。
うむ懐かしい。
そしてもう一つ、あの娘たちはいないのだと。


それから毎週けいおん!を録画するようになった。
以前秋葉原に必要なものを買いに行った時、唯たちの歌う音楽が流れついニヤニヤしてしまったところ
近くを通る若者にその姿を見られ、アノオッサンナニワラッテンダロキモクネー?
という心の声が聞こえた気がしたので私が一番のけいおんファンだというのは誰にも言わない秘密にしてある。
しかし修学旅行の回を見ても全くヒラサワが映っていないのはどういう事だろうな?
いくらなんでもあざといぞ。
そのように、これからも私は彼女達のこれからを、こっそりと見届けたいと思っている。




[205]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 22:41:15.03 ID:bekmEO+60

ちなみにそこの馬の骨にわきまえて頂きたい事が。
あくまでもヒラサワは君を選んだわけじゃない。
多くの数ある馬の骨らすべてを選んだわけなので。個人の価値なんて計りにかけるまでもない。
"キャラクターや今までのやり方なんかにとらわれない、私のやりたい事。
平沢進だから何なのだ?平沢進だから?バカバカしい。
私の人生なのだ。馬の骨も有象無象も関係が無い。私の人生なのだ。"
と言ったはず。
いっそ言うとあんた以外の馬の骨が大事なのね。決して勘違いして調子に乗らないように。

しかし戻ってきてからもうるさいのが私の周りで飛ぶハエどもだ。
けいおんだの平沢が元ネタだの・・・。私が本物だ。彼女は彼女で別個の人間なのだ。
くだらない事をさえずらないで頂きたい。本当に。
私達は今でも親子として繋がっているつもりだ。そこに土足でドカドカ立ち入られると非常に迷惑である。
twitterは私の呟きにいちいち反応してフォロアーが増えるし。
あーもう早く減らないかな。過剰に期待されると困るんだよね。


「私は平沢進だぞ。平沢唯じゃない。」


こう明記しておけば平気だろう。って呟いたらニュースになってフォロワー増えてるし。
全くどういう事か?私の意志と運命は相互作用しないらしい。あっそう。別いいよ。

おわり



 

唯「ししょー!」平沢進「君に師匠などと呼ばれる筋合いないからね」 2b


[158]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 20:34:49.20 ID:bekmEO+60


進「君は先ほど感情が高ぶった時お父さんと私のことを呼んだね」

進「唯が本当に私を呼びたい時に。」
進「もう全部、何も負い目なんて感じなくて良い。」

進「私はきみの師匠なんかじゃない、お父さんなんだと。」




[161]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 20:39:07.99 ID:bekmEO+60


彼女が私を師匠と呼んでいる理由は恐らく、今までの自分の行動に負い目を感じているのだ。
何も知らない私をこの世界へ引きずり込み、自分は何も知らないフリをして接する事への。

私はもう覚悟はできていたのだ。次元を超えるということは大きな問題が沢山生じるであろう。
しかし、この父娘関係だけは次元を超えてもただの父娘。
私達が家族というのはもう誰にも変えられない事なのだ。
例え私が三次元へ戻るとしても。

だからお父さんと呼ばせたかった。
私が彼女をとうに許している事を認識させるために。
私達は確かに繋がっていた事を確認させるために。

彼女の本当の父親がこちらへ帰ってきたとしても、いいじゃないか。
二人父親がいても。いいじゃないか。私の体は無いのだから。
心で通じ合っているのだから。

・・しかしこんなに単純に綺麗な言葉を並べると
反吐が出そうになる体へ変わってしまったのがヒラサワの悲しい所。君たちはそのままでいなさいね。




[163]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 20:48:46.75 ID:bekmEO+60


唯「ううううああああ」

彼女の我慢がすべて流れていく。すべて流れていくのだ。
これで彼女の苦痛は終幕を迎える。私に許される事で彼女はもう一人の父親を確かに手に入れた。
彼女の笑顔を約束するための、それは必要な一つの材料だったのかもしれない。

唯「おとおさああああ」

進「ぐ。」






憂「お姉ちゃんどうしたの?!」

憂「ええ・・っお父さん達が抱き合ってお姉ちゃんがわんわん泣いて・・」

憂「ええ、ええー?!何が起こったの?」




[169]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 21:09:23.00 ID:bekmEO+60


進「憂、すまなかった」

憂「ううん、でもおねえちゃんも泣いた後疲れて寝ちゃうなんて」
憂「本当に可愛いな〜」

進「なあ憂」

憂「うん?」

進「私が父じゃないと言ったら驚くか?」

憂「んん!?」
憂「・・・んー・・・」

憂「たとえお父さんの中身がエイリアンでもプレデターでも」

憂「ハンニバルコレクター、正確に言えば映画版ボーン・コレクターのデンゼルワシントンでも」

憂「私達をちゃんと娘として目を見て話してくれたなら、お父さんだよ」

憂「だからあなたはお父さんです、間違いありません」

進「ふ」

進「はは」




[171]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 21:17:24.04 ID:bekmEO+60


進「じゃあそのハンニバルコレクターからの最後の言葉を聞いてくれるか?」くっくっく。

憂「ええ?」

進「私は明日、突然と消える。と言っても君達の元々の父親は帰ってくる。」

憂「えっ」
憂「消えちゃうの?」

進「消えちゃうの。」

憂「突然と?」

進「突然と。」



憂「ふしぎー・・・・」

進「実に不思議だ。」




[172]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 21:18:27.69 ID:TX01Zhw+P
馬の骨としてヒラサワのこういうSSは見たくないけど個人的には大好物ですいいぞもっとやれ




[173]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 21:20:59.99 ID:bekmEO+60

憂「うーん・・まだわけわかんなくてどの言葉が一番正しいのか分からないけど」

憂「大丈夫。」

進「うん?」

憂「全然大丈夫。みんな元気。」

進「ふは。何だ?」

憂「お父さんが本当のお父さんに戻っても大丈夫。」

憂「私達ももう大人になるんだ」

憂「共依存でもなんでもない。家族として助け合ってるだけ。」

進「ああ、知ってる」私達は家族なのだ。

憂「これからもみんな元気。あなたがいなくても、大丈夫。」

この子は私に言い聞かせているのだろう
来たるべき旅立ちを前にする私に向かって大丈夫大丈夫だと。
抽象的なのにこの子の顔を見ると大丈夫だと分かる。私も、この子達も。

何度も言おう。私達は家族なのだ。




[174]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 21:29:23.26 ID:bekmEO+60

私はこの後自分が元にいた世界に帰れる。なんだか分からないが確信している。
さーてパッパと帰ったろーとドアノブを手に掛けた時
あーでもせめて秋山にはアニメキャラに煙たがられてる写真を見せたいなーとか
ことぶきはこっちでもカツゼツが悪いのかなーとかこの世界の田井中達の姿も見てみたかったなーとか
今更ながら思いつく土産話のための材料について部屋の前ではた、と止まる。
その時、寝ているはずの唯の部屋からギイイとドアが空くものだから私はドキッとした。

唯「お父さん。」
唯「えへへ。」

進「目が腫れすぎだろう・・。」

進「一瞬唯とわからなk」

唯「お父さん」

先ほどの確認するような強い抱擁じゃなくて、ただ甘える思いを伝えるためだけに優しく唯が抱き付いてくる。
答えるように私は頭を軽く撫でる。外野から見れば我ながらなかなか気持ち悪い光景だと思うぞ?

唯「行っちゃうの?」

進「ああ」




[175]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 21:35:21.25 ID:bekmEO+60
唯「ねえ、わたし、ね」
唯「おとなになるよ。」

唯「お父さんが来たのだってモトは私のわがままからなんだ。」

唯「いつまでたっても付き合わせるわけにいかないよ。」

進「本音は?」

唯「おとうさんのかば」

進「ふは」

唯「りっちゃんがいってたんだ」
進「人は成長するために時には必要な別れを体験しなくちゃいけないんだって」

進「あの子もそんな考えできるのか。」良かったじゃないか田井中よ。娘は立派だ。

唯「憂と今まで助け合ってきたから、これからも大丈夫だと思う。」

進「大丈夫、か」

さすが姉妹、といったところかな。こんなに単純な言葉なのに安心するのは何故だろう?

唯「さびしくなんかないんだからね!べ〜」





[179]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 21:44:35.62 ID:bekmEO+60

進「なあ」
進「唯がずっと私の事を師匠と呼んでいた理由、アニメで覚えたからだろう?」

唯「えへへ、それでもやっぱり師匠なんだってば」

進「それに、お父さんと呼びづらかったのもあるな」

唯「うあーほーんとぜんぶおみとおしだー」

進「家族なんだから当然だろう」うむ。この子はバカだが優しい子だ。負い目を感じていて当然。

それに物分りも良いし本質的な頭のよさも・・・おおっと。ヒラサワよ。自制。

進「それとあの歌」

唯「ああ」

進「なんという曲か思い出したぞ」

唯「そっか」
唯「もうお父さんは元に戻っちゃうから分かるんだろうね」

進「ちょっと歌ってみなさい」

唯「?」




[182]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 21:59:46.46 ID:bekmEO+60

唯「頂上に降る雪
  夜は密か
  身体を着て立ち
  キミよ行けよ」

ああ間違いない。人体夜行だ。

進「その先で気になる場所があるんだ」

唯「うん?」

進「歌い続けてくれないか」

唯「わ〜ら〜えよ・・♪」

これで娘の歌も聞けない。
うん、やはり芯はある。私の娘だ。
聞こえたとしてもそれは画面越しで、
今聞けるような声色では聞けない。二度と。

唯「めくるめく雨
  誰も濡れず
  声を出して立て
  謎は怖いと 」




[183]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 22:00:58.31 ID:bekmEO+60

進「そこなんだが」

考えてみればこの世界で私は一度も歌を歌わなかった。これが最初で最後だ。

進「めくるめく雨
  誰も濡れず
  声を出して立て
  謎は終わりと 」


進「謎は怖くないんだ」
進「謎は、終わりなんだ」


進「謎はもう終わりなんだよ、唯。」

彼女の顔が綻んでいく。
もう怖くなくなったのだ。終わりなのだから。




[184]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 22:05:17.44 ID:brybn43H0
進さん・・・

[185]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 22:06:20.22 ID:blOMaieO0
なにこの感動




[186]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 22:06:28.47 ID:bekmEO+60


唯「ねえ」

進「うん?」

唯「お父さんが行っちゃった後でも私は家族でいいのかなあ」

進「ああもちろん私達は家族だろうな」

唯「確かに、元のお父さんは戻ってくる。でもあれはあなたじゃない」

唯「私にとってのお父さんは、ししょうだけだよ」

進「それも言われて悪い気はしないが」

進「唯は私を受け止めてくれた。今度は受け入れてくれないか?」




唯「ししょー!」平沢進「君に師匠と呼ばれる筋合いは無いからね」 2a


唯「ししょー!」平沢進「君に師匠と呼ばれる筋合いは無いからね」

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[121]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 18:55:51.07 ID:bekmEO+60
保守ありがとうございます!スゲー!残ってる!
>>108
いや〜平行世界って言葉は便利ですよね^^;;;;;;
>>99
さすがに名前明かしたらこの出来で意識とかなめんなよってファンに一発殴られそうです
元々の文章力が稚拙すぎるため誰か分からないのだったらそれはそれでありがたいので!
以降の文章は昨日ヒートアップした時に書いて余計その作家へのリスペクトと偏見と自身の未熟さが入り混じってひどい仕様に。
要素も増えて、他所の色んなとこから引用(パクリ)してます。

本当読みづらいと思いますが読んで頂けるのは幸せなことです。ありがとう!
もう終わり近いです〜。それでは再開します。




[123]1 ◆0A95wpvvZ6 [] 2010/05/17(月) 18:57:23.56 ID:bekmEO+60
AAS


私には今一つの決意がある。

間違いなく中野の娘に言われた言葉のおかげだろう。あんな小娘に考えさせられたなど。いと愚かなり。
だがしかし、その前に。

進「二次元世界の私はどうなってるのだろう」

やっぱり気になるものは気になる。便利な機械の箱を使って少し観る事にしようか。





進「古傷をえぐられた」

まさかあんなに初期からの映像、からチョッピリ笑えるカワユス♪映像をまるまるアニメに写されたようだ。しかも些細な会話まで忠実に再現してあるものだから気味が悪い。
それがどこの馬の骨かも分からないような輩に見られ菓子などを食いながらニヤニヤニヤニヤ観覧されてるいると思うと実に寒気がする。あーヤダヤダ。忘れよ。





[125]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 19:00:18.92 ID:bekmEO+60


運命と意思の相互作用。この発想がそもそも有り得ない。
互いに引き合うという事はつまり意思が運命を引き寄せるのも可能という事。
考えられない。お話にならない。
この一連の出来事がその相互作用によって生じたものならば
まず私がこの世界を望んでいるという意思がその通りにする運命を引き寄せたというわけだ。

がしかしそんな事1ミリも思っていないというのはもう散々に言った。喉が嗄れる。
しかし、この世界には人間がたくさんいる。
ではその意思が私の意思でないとするならば。こちらの世界からのシグナルだったならば。
私じゃない誰かの強い強い強い意思によって私を欲する意思が強く強く強く運命と結びついたのだとしたら?


進「唯」

唯「なにぃーししょー」

進「話があるんだ」

進「ちょっと部屋に入りなさい」


私は思う。そろそろ意思に向き合う頃合だなと。さあ重い腰を上げなくては。




[126]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 19:08:35.52 ID:bekmEO+60


進「唯の楽しい事って何だ?」

唯「ええ?それは・・今この瞬間が一番楽しいよ。」

唯「お母さんはいないけれどししょうとこんなに話す事なんて今まで無かったから」
唯「ししょうも優しいし憂はいいこだし最高の家族だよ!」

進「そうか。」

進「私がプロデューサーになったとして」

唯「けいおん部の!?」

進「なるとは言っていないぞ。ちゃんと話を聞きなさいね。」

唯「ふむう」

進「唯は一体どうしたいのだ?」

唯「どう。」

進「そう。」
進「私がプロデューサーになったところで放課後ティータイムがどうにかなるのだろうか?」

[131]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 19:20:01.15 ID:bekmEO+60

唯「それは・・・ししょうがあれだけ凄いんだから有名になるに決まってるよ!」

進「そう人生上手くはいかない」

進「高校生のバンドというのは普通プロデューサーがついているものなのだろうか」

唯「あんまり聞かない、かも。」

進「では私は何故いるのだろう」

唯「ええっと」

進「唯は私にただ傍にいてほしいだけなのか?」
進「なら別にプロデュースでなくてもいいだろうに」

唯「それは」
唯「ししょうを皆に自慢したいから」

進「以前ギタープレイを見せただろう?あれで十分じゃないか」

唯「違うの!ししょうを自慢したいっていうか・・その。」




[132]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 19:29:14.87 ID:bekmEO+60

唯「ねえなんでこんな事聞くの?みんなでししょうに音楽を教えて欲しいだけなの」

進「今言いかけた事あるだろう、全部言った方が唯のためになると思うが」

唯「・・」
唯「ししょうは皆を教えるでしょ」

唯「そしたら皆ししょうの事今よりずっとずっと憧れちゃうと思うんだ」
唯「私はその時に私がししょうの娘だよって言いたい」

唯「みんなが憧れてるお父さんは私だけのものだよって」

進「楽しいか?」
進「私の娘だなんて」

唯「楽しいってどういう事なの」

唯「何か怖いよ」

進「別物の父親と生活するのは楽しいのか、と」

唯「」





[135]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 19:32:50.23 ID:bekmEO+60

唯「何が言いたいの」

唯「私ししょうが言いたい事うけとめられないよ」

進「意思は君だな」
進「運命と意思の相互作用、私をこの二次元世界へ連れてきたのは君だね?」

唯「二次元世界・・・」

唯「ししょうまだそんなこといってるの」

進「人の目を見て話しなさい」

進「今君の目の前で私は父親でいるつもりだ」

唯「いやだ」

進「唯」

唯「いやだ」

進「唯。」





[138]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 19:43:44.82 ID:bekmEO+60

進「このままじゃ話が終わらんだろう」

唯「終わらなくていい」

進「お前はいつもそういう子供っぽい言葉ではぐらかすが今回ばかりはそうはいかない」

唯「言ってる意味がわかんないもん」

進「唯。私は本当に君の事を家族だと思いたい」

唯「思いたいじゃなくて思ってほしいの」

進「思ってる。正直に話すと思ってる。」

唯「じゃあずっとここにいて」
唯「ししょう」

進「本当に寂しかったんだろう」

唯「さびしくなんかない」

進「P-MODELのことを知っていたね?」

唯「しらない」

進「アニメに映る父親そっくりの私を見て」





[139]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 19:44:14.19 ID:hiTklNEQ0
なるほど




[140]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 19:45:49.97 ID:bekmEO+60

進「すがる思いで父親の愛情を求めたのだろう」
進「だが実際の父の愛は君達に注がれる事が無かった」
進「だからさらに君は画面の中の私に希望を求めた」

進「今まで与えられなかった愛情の分を全部。それがあまりにも強かったんだろう。そして運命と結びついた。」

進「私はこの世界の仕組みがよく分からない。いや、ひょっとしたらこれは宇宙にまで及ぶかもしれない」

進「ただ恐らく私と君は絶対的に強く結びついているはず。」

進「かたやアニメ主人公かたや人間で私達はそれぞれ存在するなんてよほどだからな」
進「それもお互いの存在を認識していながら」

進「しかし運命と結びつくなんてそのテの勉強に長けていない私でも分かる」

進「運命を動かす程の君の悲痛な叫びが」




[142]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 19:54:17.74 ID:bekmEO+60

唯「本当に寂しくない寂しくないよ」

進「もう我慢しなくていい」

唯「お父さんはお父さんだよ」
唯「お父さんはずっと唯のものだよ」

進「それももう終わりにしなきゃならない」

唯「変な事言わないでよ家族は終わりになんてできないよ」

進「終わりなんだよもう。私は君たちと離れなくては」


進「唯」


進「唯」


唯「やだやだやだ」

進「落ち着きなさい!」

唯「うう」

進「聞きなさい」

唯「うううううう」





[144]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 19:59:51.52 ID:bekmEO+60

涙を流す時これほどまでに顔面は崩壊するのか。女性のギャップとは時に恐ろしい。
進「ほらティッシュ」

唯「うううううう」

唯「ししょうししょうやだよやだよ」

唯「うううううう」

進「声が嗄れているじゃないか唯。無理して話そうとしなくて良い」

唯「うううううう」

進「唯、聞きなさい!」

進「私が一番大事なものはね、唯」

進「この世界に無い」

進「私は今のままこの世界にいたら唯たちを傷つけてしまうかもしれない」

らしくない言葉が私から流れ出す。唯に向けて。
らしくなくてもこれがヒラサワの言葉だ。この子の前まで仮面をつける必要など無い。
今私は彼女に伝えなければいけない事を伝えるだけ。




[146]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 20:02:08.00 ID:bekmEO+60
唯「傷つけ合っても一緒にいるのが家族なんだよ!」

唯「傷つけ合えるって事は向き合ってるってことじゃん!」唯がわんわん泣いている。顔をぐしゃぐしゃにして。

唯「向き合えてるだけでいいの傷付けあってもいいの!」

唯「家族なんだからそんなこと構わないの!」

唯「家族なんて傷つけあって当然なの!私はそんなの一回も無かった!」

唯「喧嘩するほどお父さんもお母さんも私たちのことちゃんと見てくれた事無かった!」

唯「ししょうは私の家族なんだ!絶対喧嘩するんだ!衝突するんだ!」

唯「それでも家族なんだからこれからも一緒にいる!絶対そうなの!」

唯「たまに部室に来てお茶を飲んだり憂とテレビ見てバカだなーって言ったり」
唯「そうじゃなきゃ私」


彼女は顔をグチャグチャにして私に言葉をぶつける。なら私は当然答えるべきだ。
例え私の今紡ぐ言葉が私らしくないとしても。私の言葉を。顔はグチャグチャにしないが。

あの時軽音部プロデューサーになるのを断った時とは違う、本当の言葉だ。
ありとあらゆる種類の言葉を知って何も言えなくなるなんてそんなばかな過ちはしないのだ。




[148]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 20:13:53.08 ID:bekmEO+60

進「君達にとっての二次元の世界にいたヒラサワは泣いていたか?苦しそうだったか?辛そうだったか?」

唯「わっ、わ、たしっ、」

進「ああ、そうだ私は・・」
進「あの世界に生きていて楽しかった」

唯「わたしっ、わ、わたし、」

進「すべての出来事が良い事とはもちろん言えないしむしろ鼻持ちならない出来事のほうが多いかもしれない」

進「何より、君たちはいない」

進「けどなあ唯」

進「君たちと話す瞬間、お風呂に入る瞬間、パソコンを触る瞬間、いつも」
進「あちらの世界で過ごした時の風景を思い出す」

進「(首都高の明かり、海、高品位粗食)」
進「(けだるい夏に飲む一杯の水、ピアノの音色、遠くの子供の声・・)」




[149]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 20:14:44.54 ID:bekmEO+60


「スポットライトを浴びた私を取り囲む多くの馬の骨たち」






[153]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 20:18:58.16 ID:bekmEO+60

進「私が一番楽しい時を聞かれたら間違いなくこう答える。」

進「そんな有象無象に囲まれながらも自分の歌を届ける瞬間だと。」

唯「う・・」

進「ああ本当に不本意だ。こんな事誰かの前では絶対言えないだろうな。」

進「私にとってこの家族は一番大事なものを言える、だ」

進「家族がどれほどかけがえのないものか分かった。」

進「君達と一緒にこれから築き上げる生活だって夢見た」

進「しかしこのままここにいてもいつまでもあちらの世界を追い続けるだろう」

進「そんな傷つけ方を私はしたくないんだよ。」

進「君達が家族だからこそ私のワガママに付き合せてしまいたくないんだ。」

進「こんな傷つけ合いは、家族とちゃんと向き合ってるだなんて言わないだろう?」

進「だから今は向き合えて正直に言える。私は帰りたいのだと。」





[155]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 20:27:17.30 ID:HUM+r0dnP
AAS
こうまで馴れ合いが酷いとSS書きとしての『尊厳』が失われてるのだと実感するわ




[156]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/17(月) 20:30:52.82 ID:bekmEO+60


唯「・・・・」ずっ

唯「こんなに大事なのに」
唯「いやだよおいやだよお」

進「大事だからこそだ」

唯「ししょう!」

進「師匠と呼ばないでくれ」
進「師匠なんかじゃない、君に教えた事などなにひとつない」

唯「わたっしはっ」

唯「ししょおー!」
進「君に師匠と呼ばれる筋合いは無いからね」




[157]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 20:34:27.42 ID:1sdGZ2q10
スレタイ・・・だと・・・!?




唯「ししょー!」平沢進「君に師匠などと呼ばれる筋合いないからね」 1f(蛇足)


[85]1 ◆0A95wpvvZ6 2010/05/16(日) 23:09:35.25 ID:nNJen9zD0
一応これで一区切り。ごめんなさい、眠気には勝てません。
ひとまずここまで読んでくださった方ありがとうございます。
再開はどうしましょう
・・・帰るのが明日の夜7時になりそうなので。
その時にまだ残っていたら続けたいのですが難しいかな。
残っていなかったら同じスレタイで立てて最後まで書きたいと思います。
嬉しい言葉も貰ったし。酉を一応・・・。
[86]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/16(日) 23:11:31.93 ID:rw4qxDcR0
>>1
乙!続き待ってる

[87]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/16(日) 23:12:15.53 ID:Wg1lCIqj0
というかまとまったのでって全部は書いてないのかw乙

[97]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 01:08:04.39 ID:IjJjSLs40
面白かった
続き楽しみにしてる

[98]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2010/05/17(月) 01:51:16.44 ID:aIjHzHpU0
ほっほっほ

[99]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 03:23:10.58 ID:GJcvAPJiQ
これ、誰の文章に似てるの?
読んでみたいんだけど

[106]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 08:08:22.90 ID:WCG9n8LO0
>ヒラサワ不覚。

これ良いな
あの人のツイッターと雰囲気似てるし

[107]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 09:43:49.53 ID:bzeVpUh90
そりゃ唯と憂が自分の娘だったらこの上なく幸せだろうな・・・・

[108]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 10:51:39.04 ID:LlvgG+1p0
>>17
平沢バツ2だし娘もいるよ

[111]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 11:05:14.67 ID:LlvgG+1p0
平沢のアナルを解放すべき

[112]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [] 2010/05/17(月) 12:06:09.97 ID:cEEuh1XLQ
AAS
せっかーーーーーい





 

唯「ししょー!」平沢進「君に師匠などと呼ばれる筋合いないからね」 1e


[72]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/16(日) 22:34:28.58 ID:nNJen9zD0


進「おかえり」

憂「あーお父さん、今日純ちゃんと梓ちゃんが泊まりに来るからねー」

進「分かった、私の分の飯は遠慮しておく」

憂「えっ、一緒に食べないの?」

進「もう一人で済ませておいたから安心しなさい」

憂「お父さん?」




[73]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/16(日) 22:35:19.78 ID:R4Q7wllx0
なんか哲学的な問答を見ているようだ。よくわからんけど面白い。




[74]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/16(日) 22:38:24.02 ID:nNJen9zD0


進「ふむ」

運命と意思の相互作用とは一体どういう事だろう
彼女の真意が聞きだせずに帰らせてしまったが憂ともう一人の友達がいる前でその事を切り出すわけにもいかない
いや真意はもう彼女の口から痛々しいほどの愛情(友情?)で語られたではないか
笑顔を守るとは彼女たちの傍にいるだけとは違うらしい。私には正解が分からない

運命とは平沢が転送された事か。だとしたら意思は?

平沢はココに来る意思など持っていないと言ったのに
んん?ちょっと待て。今平沢はこの事について正解を求めようとしていた
という事はやはり元の世界に戻りたいなんてわけでもなくこの世界に残り二人を親として正しく愛す手段を真剣に考えている事になるのではないか?あの時一時だけだからと言って無闇に
親としての感情を持つべきではなかった。本当に。私は親になろうとしている自分に気づく
あの小娘の目利きは相当なものだな。
もう一つ自分の意外な優柔不断さにも辟易した、果たして本当にこれがヒラサワか。

しかしココにいつまでもいると本当に思考停止してしまうように感じる
幸せの過剰摂取は毒なのかもしれないなと考えバタンキューって感じで私は眠りに就いた


私は自分が守りたいものに気づいている。はずだ。





[75]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/16(日) 22:43:14.84 ID:nNJen9zD0


時が経つ事は早く、それから3週間が過ぎる。
相変わらず軽音部のプロデューサーに勧誘されつつも私は毎日を生きている。
ここでこの世界に一つ変化を呼んだ。
私の音楽が「知る人ぞ知る」音楽ではなくなってきた。
大衆文化、ポップカルチャーに合わせたわけでもなく私は私が今まで貫いたスタイルをやり通しただけだ。
しかし名前の公開はまだ出来ない。何故ならこの世界ではアニメの中で生きる人なので。
「無名の天才」として名を馳せていた。いや、だから名前はまだ無いのだが。
こんなものヒラサワにかかればチョチョイのチョイである

たまにパソコンの画面に手を付けてみたりする
しかしそこからヌメッと入り込むなんていう夢物語は起こるはずも無く指紋のついた液晶画面を虚しく拭く。
それもそうかと頷く。その度に胸を撫で下ろす自分にもうんざりする。




[76]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/16(日) 22:44:36.62 ID:nNJen9zD0

唯「」

進「鍵盤も出来るようになったのか」

唯「! ししょうが教えてくれたから。」

進「そうか」

唯「よくできてた?よくできてた?」

進「悪くない」

唯「やったーほめられたよおおういいい」

飲み込みが早い子だ。思えばこの姉妹は何に対しても覚えがいい。
夕方に景色が染まる瞬間、娘が放つ音色を私は静かに聴いていた
これが平均的な日常なのだ、だとしたら平凡とは幸せなのだな。




[80]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/16(日) 22:51:05.31 ID:nNJen9zD0

久しぶりに軽音部を訪れると、中野の娘だけが佇んでいた。何だ折角足を運んだというのに。
今日は部活動が無く彼女は忘れ物を取りに来ていたらしくまあいいタイミングだしとついでにパパーッと話をする。

梓「そうですか」

進「ああ」

進「小娘にあのような説教をされるなどとは笑止千万の愚の骨頂」

梓「そこまで言いますかね」

進「あそこまで言われたんだからね」
進「私は私の意思に従う」

キャラクターや今までのやり方なんかにとらわれない、私のやりたい事。
平沢進だから何なのだ?平沢進だから?バカバカしい。
私の人生なのだ。馬の骨も有象無象も関係が無い。私の人生なのだ。

進「それと言われた仕返しに言っておきたい事がある」

梓「どうぞ。私は言いたい事をあの時言いきれたのでスッキリしています」




[84]以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/16(日) 23:01:46.21 ID:nNJen9zD0

進「人には人の役割というものがある」
進「私達親にしか出来ない事がある」
進「だが、君のような友人からでしか掛けられない言葉が山ほどある」

進「唯と憂の笑顔を守る仕事は私だけじゃないぞ、君にも責任はあるのだから」

梓「普通な事を言いますね」

進「ああ結構。では失礼する」



後ろから小さく
「師匠、かあ」
と呟く声が聞こえた。

すぐに夕焼けが彼女を包むだろう
AnotherDayという昔作った曲を思い出しながらテクテク帰った。



 
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