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秋の牢獄/恒川光太郎


話題:本の感想



短編集を探していて見つけた一冊。久々に読了したので感想を書いておきます。
短編3作収録。全編を通して、幻想的で美しい雰囲気。ダークなところもあり。恒川さんの本は前に二作読んだけれど、やっぱり独特の世界観に引き込まれます。気づけば話の中にどっぷり嵌っている。

日常ではありえないことに巻き込まれつつも、冷静に自分の置かれた状況を分析する主人公たち。彼らのどこか達観した考えを見ていると、作者が書く主人公の適応力って半端ないと思う。
幻想的だと思っていたら、ときおり人間臭さが顔を出す。そんな微妙なバランスが素晴らしい。

以下、各話のあらすじと感想。少しネタバレあり。
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僕と先生/坂木司



話題:本の感想


前作「先生と僕」に続いて二葉と隼人の事件簿シリーズ第二弾。
大学二年になった家庭教師(仮)の二葉と、その教え子である隼人くんが、二人の周りで起こる「日常の謎」を解き明かしていくほのぼのミステリ。短編5作収録。この二人、やっぱり癒されます。
同作者のひきこもり探偵シリーズよりも年齢が低いせいか、ミステリの度合いも低め。大前提だけど、人が死ぬとか傷つくとかの事件は起きません。後味のいい話が多い。

普段はクールと称される隼人くんだけど、ちゃんと年相応に見える場面があるとホッとする。前作よりも中学生らしい一面が増えたような気がする。でも、前作同様に計算高い部分も健在。いいキャラしてます。中学生ながら、物怖じせずきちんと自分の考えを持っている隼人くん。彼の言葉に、なんだかこちらも考えさせられます。でも隼人くんみたいな子は一度ポッキリ折れておいた方がいいかも。
二葉の心配症は相変わらずだけど、心配するところが斜め上すぎて可愛い。そう来るか!と色々突っ込みたくなる。心配症を除けば、なんだか坂木に重なるところがあるなあ。はっきりと物を言う隼人くんの言葉は確かに正論なんだけど首を傾げるところもあって、人よって受け取り方はさまざまだと思う。でも次に続く二葉の言葉が読み手のモヤモヤを解消してくれる。そう一筋縄じゃいかないんだよ、ってやさしく諭すみたいに。ミステリの面での先生は隼人くんだけど、さすが年上というか、人生経験では二葉の方が上だよね。
二葉が属する推研メンバーも登場。和気あいあいとその中に交ざる隼人くんは微笑ましい。話に出てくるミステリ小説にはちょっと手を伸ばしてみたくなります。

なんだか読み終えたくなくて一日数ページだけめくっていたら、こんなに時間がかかってしまいました。続編は出ないのかな。

以下、各章のあらすじと感想。少しネタバレ注意。
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なんでもない話


いつの間にかこんな時間です。
特に書くネタもないんですが、眠れないので昨日の話でも。
昨日は増税直前ということで慌ててガソリンを入れに行ったんですが、予想以上に長蛇の列でした。あんなに並んだのは初めて。みんな考えることは一緒なのね。リッター5円値上がりは痛いです。
しかし平日昼間なのにどこに行っても混雑でした。増税の影響ってすごい。

そういえば、このあいだパソコンを新調しました。「なんだかやたらと高いなー」と思いながらお店をまわったんですが、考えてみれば今の時期はどこも値段を引き上げてるんですね。そのことを友達に話したら、「増税前に駆け込みするやつはバカ」というお言葉をいただきました。たしかに、もっと早く買っていればよかったなーと少し後悔。ちょっと高い社会勉強代と考えればまあいいか。

本の類も買いました。嬉しいことに生協で割引が利く日のようだったので、小説を数冊購入。ほくほく。 
まだ暇なうちに、いろいろな作家に手を伸ばしてみたいと思うこの頃です。
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