これからはずっと一緒にいよう
ずっと、ずーっと
二人だけの世界で、二度と離れないように
(その日、二人の少年が闇に消えた)
*******
自分背景描けなさすぎて…夏←
追記に小咄!未明さん、初雷さんと糸遊さんお借りしました!
※ヤンデレ苦手な方は閲覧注意
あくまで『もしもヤンデレだったら』というパロディ感覚なので実際のキャラ設定とは異なる場合があります
2013-8-14 02:53
さぁ、こっちだよ ※ヤンデレ(?)注意
「初雷!どこにいるんだい初雷!!」
糸遊は大声で初雷の名を呼びながら、スラム内を走り回り初雷の姿を探す。
その顔は焦りの色が濃く、必死な事が一目でわかる。
「初雷!!ああもうどこに行ったんだい、こんな時にっ…」
「ゆう姉?」
焦りから苛立ち頭をかきむしった時、糸遊の後ろから聞き慣れた声が聞こえた。
振り返ると、そこにはキョトンとした表情で糸遊を見ている初雷が居た。
手に買い物袋を持って。
「アンタ今までどこ行ってたんだい!!凄く捜したんだよ!?」
「え、や、買い物だけど…何かあったの?」
糸遊が焦っている理由がわからず、首を傾げながら問う初雷。
糸遊は一瞬話す事を戸惑った後、一度深呼吸をし、初雷の目を見据えて口を開いた。
「…初雷、落ち着いて聞くんだよ?」
「…?」
「さっき、アンタの弟…シエルのトレーナーの雪華から連絡があった。シエルが行方不明になった、ってね」
糸遊の言葉に、初雷が一瞬目を見張った。
初雷は双子の弟であるシエルを心から溺愛している。
幼い頃生き別れてしまった理由が理由なだけに、初雷に話す事を少し躊躇われた。
シエルが行方不明になったとなれば初雷は冷静さを失い、無茶な行動をしかねない。
だが、話さなくとも遅かれ早かれ初雷の耳にも届く話だ。
ならば今話しておこう、と糸遊は初雷が冷静さを欠き混乱するであろう事を踏まえながら冷静な口調で続ける。
「今、雪華達や仲間達と手分けして探してるけど何も情報が無いんだ。アンタ何か知らな…」
「シエルなら俺と暮らしてるよ?」
「え?」
何か知らないか、という糸遊の問いを遮るように、初雷が言った。
糸遊は思わず目を点にして驚き、初雷はいつも通りの表情で、明るい口調で続ける。
「行方不明になんかなってないって!今も俺、シエルのご飯買ってきたんだ。お腹空かせてるだろうし早く帰ってやらないと」
「ちょ、初雷、それ本当かい!?なんで雪華達に連絡しないんだい!!あの子達がどれだけシエルの事を心配してるとっ」
「そしたら、また俺達離ればなれになるだろ?」
初雷の言葉に糸遊が目を見開く。
しかし初雷は相変わらず表情を変えない。初雷はいつもの明るい表情でにこ、と微笑む。
「だって、やっと再会出来たのにさ、旅になんて行かせたらまた離ればなれになって次はいつ会えるかわかんないじゃん。家族なのにさ、そんなのおかしいだろ?だからずーっと一緒にいるって決めたんだ、誰にも邪魔されない場所で」
「ちょ、初雷?どうしたんだい?アンタなんか変だよ?一体どうしちまったんだい!?」
「あ、いけね!早く帰らないとシエルがお腹空かせてるんだ!じゃあなゆう姉!」
「あ、待っ…初雷!!」
糸遊の制止も聞かず、初雷は笑顔で手を振り走り去ってしまった。
初雷の、一見いつも通りに見えるが明らかに異質な様子。どこか狂気を感じさせる言葉。
あんな初雷は、初めてだ。
初雷に一体何があったのか、何が起きているのか。
それを知ろうにも、初雷はすでにスラムの闇に溶けるように消え、その行く先は誰にもわからない。
困惑する糸遊の中に、じわりじわりと染み出すように不安が満ちていった。
*****
薄暗い路地裏。
そこを初雷は軽い足取りで通り抜け、その先にある扉の前で立ち止まる。
ポケットの中から鍵を取り出し、鍵穴に馴れた手付きで差し込む。
ガチャリ、と重々しい音をたてて鍵が開き、扉が開く。
中に入り後ろ手で扉を閉めて鍵をすると、しん、と静まりかえっている家の中で布の擦れる音が微かに聞こえた。
それに気付いた初雷は急ぎ足で音の聞こえた部屋へ入り、笑顔で言う。
「おはよシエル!」
「……兄さん…?」
くるまっていた毛布からのそりとシエルが出てくる。
いつもきちっと着こなしていた服はだらしなく乱れはだけて、その目はどこか虚ろで光を失っている。
初雷はシエルの前まで歩み寄ると、その頭を優しく撫でる。
「ただいまシエル、お腹減っただろ?」
「おかえり兄さん……どこに行ってたんだ?」
「シエルのご飯買いに行ってたんだ、気持ち良さそうに寝てたから起こすの可哀想だなーって思って黙って行ったんだけど…寂しかった?」
初雷の質問に、シエルはこくりと頷く。
「僕も一緒に行きたかった」
「ダメだって、もしシエルが迷子になったら大変だろ?また離ればなれになるかもだし」
初雷の口から紡がれた『離ればなれ』という言葉に、シエルが大袈裟な程にびくりと肩を跳ねさせた。
「…いやだ……」
「ん?」
「いやだいやだいやだ兄さん離れないで僕を独りにしないで置いていかないで!!もう兄さんと離れるのは嫌だどこにも行かないで兄さんどこにも行かないで頼むからお願いだから兄さんっ…」
「大丈夫、大丈夫だよシエル」
焦点の合わない目で怯えたように体を震わせ、全てを拒むように頭を横に振り乱し壊れた機械人形のようにそう繰り返すシエルを、初雷はそっと抱き締める。
「俺はどこにも行かないよ、絶対シエルを置いていなくなったりしないから、大丈夫」
「にい…さ……」
「これからはずーっとここで一緒に暮らすんだ。ここは俺の仲間もシエルの仲間も知らない、俺とシエルだけの秘密の場所だから。誰にも邪魔されないよ、誰も俺達を離ればなれになんか出来ない…いや、させないからさ」
初雷はシエルの髪を優しく撫で、優しい声で言う。
「これからはずーっと一緒だ。ね、シエル」
「…うん、兄さん」
シエルは安堵したのか、体から強張りがふっと抜け、初雷の背に腕を回し、その肩に甘えるように擦り寄りながら答える。
初雷は嬉しそうに笑顔をこぼし、さらに強くシエルを抱き締めた。
その笑顔は、その場に不釣り合いな程に純粋で明るい笑顔だった。
********
…はいごめんなさい本当にやっちまいましたヤンデレぇぇぇ!!!!!
ヤンデレって…これでいい…のかな……?
もしも双子が幼い頃離ればなれになったトラウマでヤンデレ化したらーって妄想してたらこうなっちゃいまして…うんヤンデレ難しい
未明さん、とりあえずごめんなさいひたすらごめんなさい(土下座)
何か問題等々ありましたら遠慮なく言ってやってくださいいつでも対応しますので…!!
ヤンデレ難しいけど楽しかった…
ちなみに私は初雷さんヤンデレでも好きでs(ry
初雷さんと糸遊さん偽者すぎて本当ごめんなさい(泣)
…なんかこれ、もっとちゃんと手直ししてもう少し長めの小咄で書きたいかも(ぇ)
糸遊は大声で初雷の名を呼びながら、スラム内を走り回り初雷の姿を探す。
その顔は焦りの色が濃く、必死な事が一目でわかる。
「初雷!!ああもうどこに行ったんだい、こんな時にっ…」
「ゆう姉?」
焦りから苛立ち頭をかきむしった時、糸遊の後ろから聞き慣れた声が聞こえた。
振り返ると、そこにはキョトンとした表情で糸遊を見ている初雷が居た。
手に買い物袋を持って。
「アンタ今までどこ行ってたんだい!!凄く捜したんだよ!?」
「え、や、買い物だけど…何かあったの?」
糸遊が焦っている理由がわからず、首を傾げながら問う初雷。
糸遊は一瞬話す事を戸惑った後、一度深呼吸をし、初雷の目を見据えて口を開いた。
「…初雷、落ち着いて聞くんだよ?」
「…?」
「さっき、アンタの弟…シエルのトレーナーの雪華から連絡があった。シエルが行方不明になった、ってね」
糸遊の言葉に、初雷が一瞬目を見張った。
初雷は双子の弟であるシエルを心から溺愛している。
幼い頃生き別れてしまった理由が理由なだけに、初雷に話す事を少し躊躇われた。
シエルが行方不明になったとなれば初雷は冷静さを失い、無茶な行動をしかねない。
だが、話さなくとも遅かれ早かれ初雷の耳にも届く話だ。
ならば今話しておこう、と糸遊は初雷が冷静さを欠き混乱するであろう事を踏まえながら冷静な口調で続ける。
「今、雪華達や仲間達と手分けして探してるけど何も情報が無いんだ。アンタ何か知らな…」
「シエルなら俺と暮らしてるよ?」
「え?」
何か知らないか、という糸遊の問いを遮るように、初雷が言った。
糸遊は思わず目を点にして驚き、初雷はいつも通りの表情で、明るい口調で続ける。
「行方不明になんかなってないって!今も俺、シエルのご飯買ってきたんだ。お腹空かせてるだろうし早く帰ってやらないと」
「ちょ、初雷、それ本当かい!?なんで雪華達に連絡しないんだい!!あの子達がどれだけシエルの事を心配してるとっ」
「そしたら、また俺達離ればなれになるだろ?」
初雷の言葉に糸遊が目を見開く。
しかし初雷は相変わらず表情を変えない。初雷はいつもの明るい表情でにこ、と微笑む。
「だって、やっと再会出来たのにさ、旅になんて行かせたらまた離ればなれになって次はいつ会えるかわかんないじゃん。家族なのにさ、そんなのおかしいだろ?だからずーっと一緒にいるって決めたんだ、誰にも邪魔されない場所で」
「ちょ、初雷?どうしたんだい?アンタなんか変だよ?一体どうしちまったんだい!?」
「あ、いけね!早く帰らないとシエルがお腹空かせてるんだ!じゃあなゆう姉!」
「あ、待っ…初雷!!」
糸遊の制止も聞かず、初雷は笑顔で手を振り走り去ってしまった。
初雷の、一見いつも通りに見えるが明らかに異質な様子。どこか狂気を感じさせる言葉。
あんな初雷は、初めてだ。
初雷に一体何があったのか、何が起きているのか。
それを知ろうにも、初雷はすでにスラムの闇に溶けるように消え、その行く先は誰にもわからない。
困惑する糸遊の中に、じわりじわりと染み出すように不安が満ちていった。
*****
薄暗い路地裏。
そこを初雷は軽い足取りで通り抜け、その先にある扉の前で立ち止まる。
ポケットの中から鍵を取り出し、鍵穴に馴れた手付きで差し込む。
ガチャリ、と重々しい音をたてて鍵が開き、扉が開く。
中に入り後ろ手で扉を閉めて鍵をすると、しん、と静まりかえっている家の中で布の擦れる音が微かに聞こえた。
それに気付いた初雷は急ぎ足で音の聞こえた部屋へ入り、笑顔で言う。
「おはよシエル!」
「……兄さん…?」
くるまっていた毛布からのそりとシエルが出てくる。
いつもきちっと着こなしていた服はだらしなく乱れはだけて、その目はどこか虚ろで光を失っている。
初雷はシエルの前まで歩み寄ると、その頭を優しく撫でる。
「ただいまシエル、お腹減っただろ?」
「おかえり兄さん……どこに行ってたんだ?」
「シエルのご飯買いに行ってたんだ、気持ち良さそうに寝てたから起こすの可哀想だなーって思って黙って行ったんだけど…寂しかった?」
初雷の質問に、シエルはこくりと頷く。
「僕も一緒に行きたかった」
「ダメだって、もしシエルが迷子になったら大変だろ?また離ればなれになるかもだし」
初雷の口から紡がれた『離ればなれ』という言葉に、シエルが大袈裟な程にびくりと肩を跳ねさせた。
「…いやだ……」
「ん?」
「いやだいやだいやだ兄さん離れないで僕を独りにしないで置いていかないで!!もう兄さんと離れるのは嫌だどこにも行かないで兄さんどこにも行かないで頼むからお願いだから兄さんっ…」
「大丈夫、大丈夫だよシエル」
焦点の合わない目で怯えたように体を震わせ、全てを拒むように頭を横に振り乱し壊れた機械人形のようにそう繰り返すシエルを、初雷はそっと抱き締める。
「俺はどこにも行かないよ、絶対シエルを置いていなくなったりしないから、大丈夫」
「にい…さ……」
「これからはずーっとここで一緒に暮らすんだ。ここは俺の仲間もシエルの仲間も知らない、俺とシエルだけの秘密の場所だから。誰にも邪魔されないよ、誰も俺達を離ればなれになんか出来ない…いや、させないからさ」
初雷はシエルの髪を優しく撫で、優しい声で言う。
「これからはずーっと一緒だ。ね、シエル」
「…うん、兄さん」
シエルは安堵したのか、体から強張りがふっと抜け、初雷の背に腕を回し、その肩に甘えるように擦り寄りながら答える。
初雷は嬉しそうに笑顔をこぼし、さらに強くシエルを抱き締めた。
その笑顔は、その場に不釣り合いな程に純粋で明るい笑顔だった。
********
…はいごめんなさい本当にやっちまいましたヤンデレぇぇぇ!!!!!
ヤンデレって…これでいい…のかな……?
もしも双子が幼い頃離ればなれになったトラウマでヤンデレ化したらーって妄想してたらこうなっちゃいまして…うんヤンデレ難しい
未明さん、とりあえずごめんなさいひたすらごめんなさい(土下座)
何か問題等々ありましたら遠慮なく言ってやってくださいいつでも対応しますので…!!
ヤンデレ難しいけど楽しかった…
ちなみに私は初雷さんヤンデレでも好きでs(ry
初雷さんと糸遊さん偽者すぎて本当ごめんなさい(泣)
…なんかこれ、もっとちゃんと手直ししてもう少し長めの小咄で書きたいかも(ぇ)
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プロフィール
性 別 | 女性 |
誕生日 | 9月18日 |
地 域 | 岡山県 |
系 統 | 普通系 |
血液型 | A型 |