彼のこと、どれくらい好き?と聞かれたら、わたしは「生体ドナーになって腎臓をちょうだい、と言われたら、迷わずにいいよと言うくらいには好きだよ」と答えるだろう。

ちょっとメンヘラくさいけど、わたしは、これは究極の愛なのではないかとおもった。

もちろん、わたしは看護学生として、実際に移植を行っている医師から移植論を学び、コーディネーターから生々しいお話を聞いたりして、移植については少しばかりは知っている。

移植をして、その後に今まで通りな健康なわたしがいる訳ではない。高い確率で、何かしらの身体症状を抱えながらこれから先の人生を生きていかなければならない。

それでも、きっと彼がわたしを必要としているならば、迷わずに差し出すだろう。

たかだか22年しか生きていない、ひよっこのひよっこだけれど、愛だなんだと口に出すなんておこがましいけど、わたしは彼を愛している。






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